インタビュー
» 2009年01月13日 16時20分 UPDATE

新MacBook Pro担当者が語る:新しい17インチMacBook Proのどこがすごいのか (1/2)

Macworld Expoの基調講演で発表された新しい17インチMacBook Pro。その詳細について、アップル プロダクトマーケティング ハードウェア担当シニアディレクターのトッド・ベンジャミン氏に聞いた。

[林信行,ITmedia]

ノングレア版の外観は、旧製品そっくり

og_macint1_001.jpg ユニボディデザインになった17インチMacBook Pro

ベンジャミン 新しい17インチMacBook Proの特徴は、昨年の秋に発表されたMacBookMacBook Proと同様に、ユニボディ成形のボディを採用したことです。1枚のアルミから削り出して作られた頑丈な筐体で、デザイン的に見ても継ぎ目のない美しいものになっています。この美しいデザインを17インチ版MacBook Proでも採用できたのは喜ばしいことです。

 このマシンは、プロフェッショナルユーザーとハードコアユーザーをターゲットにした製品で、CPUのIntel Core 2 Duoも最大2.93GHzと高速なものを採用していますし、最大8Gバイトのメインメモリに対応し、320GバイトのHDD、または新しい256GバイトのSSDを搭載可能です。15インチ版と同じく、NVIDIA製GPUを2種類同時に搭載している非常にパワフルなマシンです。Final Cut Proユーザーにとっても、Apertureのユーザーにとっても、まさに理想のマシンと言えるでしょう。

 もっとも、人々が17インチMacBook Proを購入する最大の理由は、その17インチの液晶ディスプレイです。解像度は1920×1200ドットで、フルHDの動画を、ドットを間引くことなく生の状態で確認することができます。

 同時にこのディスプレイは、非常に高いガンマ特性を備えています。これまでのノート型製品のディスプレイに比べて60%ほど優れたガンマ特性で、デスクトップ型のMacに匹敵します。これは従来のノートでは実現していなかったことです。どういうことかというと、これまでのノート型に比べて圧倒的に広いレンジの色を表現できるということです。非常に美しい液晶ディスプレイです。

 標準仕様では、ディスプレイはグロッシー(光沢)仕上げになっていますが、今回アンチグレアのオプションも用意しました。アンチグレア液晶は、Apple Storeで50ドルのCTOオプションとして用意されています(日本のApple Storeでは5670円)。

 このアンチグレア版17インチMacBook Proでは、液晶ディスプレイのベゼルこそ従来の17インチ版MacBook Proと同じになっていますが、標準のMacBook Proと同様に、ガラスのマルチタッチトラックパッドを採用しています。

og_macint1_002.jpgog_macint1_003.jpgog_macint1_004.jpg 15インチ版と同様に継ぎ目のないユニボディデザインを採用(写真=左)。ノングレア液晶を選択すると、ディスプレイのベゼルはフラットな黒いデザインではなくなり、旧17インチMacBook Proに似た銀色になる(写真=中央)。写真手前がノングレアモデル、写真奥が標準の17インチMacBook Pro(写真=右)

就業時間×5年間持つロングライフバッテリー

ベンジャミン 17インチMacBook Proで、さらに重要なのはバッテリーです。この製品(17インチMacBook Pro)は、驚くほど薄く、驚くほど軽量で、厚さ25ミリ、重量2.99キロと、17型ワイド液晶を搭載したものでは世界一薄く、軽いノートPCです。ちなみに以前の17インチモデルと比べて、厚みは少し薄くなっています。

 その一方で、この薄さと軽さからは考えられないほど、大容量のバッテリーを搭載しています。従来に比べて、容積が45%ほど増え、バッテリー駆動時間は8時間を実現するようになりました。従来の製品と比べるとプラス3時間、あるいは60%増しになります。バッテリーだけで1日の仕事時間のほとんどをカバーする駆動時間を達成できました。

og_macint1_005.jpg 完全に内蔵され、ユーザーによる交換ができなくなった新バッテリーシステムを採用。ただし、駆動時間は最長8時間に延び、充電回数も1000回を超える

 バッテリー大容量化の秘密は、バッテリーを本体一体型としたことで、本体の容積をむだなくバッテリーのためだけに使える点にあります。この仕様変更によって、一部の人からメモリやHDDの交換はできるのか、という質問を受けますが、心配ありません。ちゃんとできます。これら(メモリとHDD)はユーザーインストールが可能です。ただし、内蔵バッテリーは、補修サービスのみが取り替え可能なコンポーネントになりました。

 新型バッテリーは、駆動時間も長く、再充電可能回数も多いため、我々はこのバッテリーを交換する必要はないだろうと信じています。世の中の多くのノートPCのバッテリーは単3、単4電池によく似た標準バッテリーセルを採用しています。これらのバッテリーセルは、およそ300回くらいしか再充電できません。それに対して、新しい17インチMacBook Proのバッテリーは1000回の再充電が可能です。

 実際の利用では、フル充電をせずに、充電を半分くらいで終わらせてしまうことも多いでしょう。半分だけの充電は、2回で1回のフル充電とカウント可能です。そうやって考えると、一般的なユーザーが1週間に行う充電回数は、だいたい4回程度になるだろうと見積もっていますが、そうするとこの製品のバッテリーは5年もつことになるわけです。これに対して従来の製品のバッテリー寿命は1年半ほどでした。

 つまり、新しいバッテリーは1日の利用時間を延ばしてくれるだけでなく、製品そのものの寿命も伸ばしてくれるわけです。そしてバッテリー交換が不要になるということは、その分、廃棄が少なくなるということでもあります。

 ちなみに、ユーザーがもし新17インチMacBook Proのバッテリーを交換することになった場合、その交換コストには、バッテリーそのものの代金のほかに、環境に優しいバッテリー廃棄の代金も含まれることになっていて、アップルのサービスセンターや公認のサービスプロバイダー、あるいは地域によってはアップルへの郵送によって、我々がユーザーに代わって責任を持って環境に配慮した廃棄を行うわけです。と、これが新しい17インチMacBook Proの大まかな特徴です。

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