これまでCUDAは、学術研究での利用が主体だったが、2009年には個人向けでも利用できる場面が増えてくる兆しを見せている。個人向けのCUDA利用としては、動画再生時における画質改善と高速なエフェクト処理、そしてトランスコード処理から導入が進んでいる。ペガシスがTMPGEnc 4.0 XPressのCUDA対応版を2008年の10月に出しているが、ほかにもCUDAを利用した製品をすでに発表、あるいは近日中にアナウンスする。会場では4製品のデモが行われていた。
Elemental Technologiesの「badaboom media conberter」では、GeForce 8シリーズ以降と組み合わせることでトランスコードを高速化することができる。価格は2681円(NVIDIA STOREで確認)と比較的安価だ。 アークソフトの「TotalMedia Theatre」では、SDソースの画像をHDクオリティに引き上げるアップスケーリングエンジン「SimHD」が導入されている。
MotionDSPのvRevealでも、低クオリティの動画を改善する処理を用意している。デモではほとんど黒くつぶれている動画を何とか見える程度まで改善したり、手ブレだらけの動画に対する「後付け手ブレ補正」をほぼリアルタイムで行っていた。こちらは3月に登場する予定で、価格は40ドルを見込んでいるという。こちらのサイトにデモ動画が用意されているので、興味があればチェックするのもいいだろう。
日本のユーザーにもおなじみの「PowerDirector 7 Ultra」では、最新版(日本でも1月9日にアップデートが公開された)でエンコード時にCUDAを使用するようになった。NVIDIAで行われていたデモのシステム環境では2倍程度の高速化を実現していたようだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.