「P、ウチでは扱わないからねぇ」――PCパーツショップの複雑な心境古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

» 2009年01月17日 10時50分 公開
[古田雄介&ITmedia アキバ取材班,ITmedia]

「VAIO type P」登場も、アキバ電気街での盛り上がりは局所的

ソフマップ秋葉原本館前では、大々的にVAIO type P発売を告知していた

 1月16日、ソニーのミニノートPC「VAIO type P VGN-P70H」が発売され、アキバ各所に“ジーンズのポケットにも入る”特徴的な筐体が並んだ。VGN-P70Hのカラーバリエーションであるクリスタルホワイトとガーネットレッド、ペリドットグリーンの3種類がそろい、それぞれ10万円弱の値が付けられている。ソフマップ リユース総合館は「十分な量が入荷できました」と話すが、「それでも週末まで残るかは微妙。すごい注目度ですからね」と続けた。

 VAIO type P VGN-P70Hは、245(幅)×120(奥行き)×19.8(高さ)ミリのミニノートPCで、標準バッテリー約4.5時間駆動を確保しつつ、約634グラム(店頭販売のワンセグモデル)という、圧倒的な軽さも実現している。液晶パネルには1600×768ドットの8型ワイドタイプを採用し、CPUはAtom Z520、HDDは60Gバイトタイプを搭載。2Gバイトメモリを積み、Windows Vista Home Basic(SP1)をインストールしているのも特徴だ。

 その仕様から“Netbook”のカテゴリからは外れるものの、多くのユーザーがその延長線上の存在として関心を寄せているのも確かだ。ソフマップ秋葉原本館は「従来のNetbookから乗り換えを考えている人もめずらしくないですね。精巧な仕上がりで、予算をNetbookから少しだけ増やせば手が届く範囲。発売初日ですが、売れていますよ」と好調ぶりをアピールする。

 そのほかにも、ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaなどで大々的なキャンペーンが展開されており、「VAIO type Pがあるところに人だかりあり」といった様子だった。ただし、電気街全体でみると、その盛り上がりは局所的ともいえる。

 ツートップ秋葉原本店は「VAIO type Pが盛り上がっているらしいっすね。でもウチは取り扱いがないから、どれほどの人気か見当がつきません。少なくとも、従来のNetbookの売れ行きが鈍るといった感触はないです」とそっけなく語る。

 また別のショップも「Netbookはアキバ全体で盛り上がっている実感がありますが、VAIO type Pは大手量販店さん向きの商品ですよね。我々PCパーツショップとは関係のない存在。まあ、完成体で売るNetbookも厳密には範囲外なんでしょうけど、Eee PCAspire oneのヒットには立ち会った感があるんですよ。Netbookというジャンルがメジャーになって、Pと一緒に我々の手を離れていくという流れなら、ちょっと悲しいですね……」とコメントしていた。

ソニー「VAIO type P VGN-P70H」(写真=左)。ツートップ秋葉原本店のNetbook売り場(写真=中央)。一番人気は、勢い揺るがずにASUSTeK「EeePC S101」という(写真=右)

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