16型ワイド液晶で鮮やかなフルHDを楽しむ──デル「Studio XPS 16」(2/2 ページ)

» 2009年01月29日 10時00分 公開
[寺崎基生,ITmedia]
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余裕のピッチを確保したキーボード

 Studio XPS 16に搭載されたキーボードは、一般的な台形タイプではなく、上面が広いキャラメルタイプのフラットキーとなっている。バックライトを内蔵しており、暗い部屋でキー入力をするときに便利だ。キーピッチは約19ミリ(実測)とフルキーボードに相当する。キーストロークも深く、Enterキーの大きさも自然で打ちやすい。

 キーボード上部にはタッチセンサー式のマルチメディアボタンが配置されており、音楽の再生やスキップ、ボリュームコントロール、ディスクのイジェクトなどが行える。ただし、押した感覚がないため、そのあたりで戸惑うユーザーもいるだろう。

 本体に搭載されたインタフェースは豊富で、HDMIをはじめとして、DisplayPort、アナログRGB出力、IEEE 1394、USB 2.0、eSATA、ExpressCard(/54、/34対応)スロット、8-in-1対応のメモリカードスロットなどが用意される。

19ミリのキーピッチを確保した打ちやすいキーボード(写真=左)。Studio XPS 13と同じく、周囲が暗い状況ではキーボードの下に組み込まれたバックライトが点灯する(写真=右)

Studio XPS 16の前面に見えるスロットのようなものは無線LANやHDDアクセスのインジケータで、前面、背面ともにインタフェースは用意されていない

左側面にはアナログRGB出力、ギガビットLAN、DisplayPort、HDMI、USBなどを配置し(写真=左)、右側面にはExpressCardスロット(/54、/34対応)、8-in-1対応のメモリカードスロット、IEEE 1394、スロットイン光学ドライブ、USBを搭載する(写真=右)。右側面のUSBはeSATAに対応するほか、電源オフでも接続機器に充電できる「PowerShare USB」として利用できる

最新ゲームもこなせる強力な処理能力

 Studio XPS 16の特徴は、液晶ディスプレイの鮮やかさだけでない。Windows Vista環境でも快適に動作する処理能力の高さは、デスクトップPCと比べても見劣りしない。評価機にはBTOで選択できる最上位のCPUである、Core 2 Duo T9600(2.8GHz)が搭載され、メモリは4Gバイトを搭載していた。この構成でStudio XPS 16の性能を検証するべく、ベンチマークテストを行った。なお、BTOで選べるOSには、Windows Vista Ultimate(SP1)と同 Home Premium(SP1)がそれぞれ32ビット版と64ビット版が用意されている。4Gバイト以上のメモリを搭載するなら、当然64ビット版を選ぶべきだろうが、メモリを4Gバイト搭載した評価機に導入されていたのは32ビット版のUltimateであったため、後述するベンチマークテストの結果は約3Gバイトしか認識されない状態における測定値となる。

ベンチマークテスト項目 Studio XPS 16
PCMark05:PCMarks 6670
PCMark05:CPU 7081
PCMark05:Memory 5689
PCMark05:Graphics 7239
PCMark05:HDD 5037
PCMark05:HDD-XP Startup 8.5
PCMark05:Video Encoding 635.6
PCMark05:Image Decompression 38.7
PCMark05:WMV Video Playback 34.8
3DMark06:3DMarks 3817
FinalFantasy XI Official Benchmark 3:Low 9353
FinalFantasy XI Official Benchmark 3:High 6172
Enemy Territory Quake Wars:800X600ドット 31
Enemy Territory Quake Wars:1024X768ドット 21.2
Enemy Territory Quake Wars:1280X1024ドット 15.5
Enemy Territory Quake Wars:1680X1060ドット 12
Enemy Territory Quake Wars:1980X1080ドット 10.5

 PCMark05では総合値のPCMarksで6670というスコアをマークした。これはデスクトップPCでもかなり高い値だ。グラフィックス関連のベンチマークテストでも、3DMark06の総合値である3DMarksで3835を出している。さすがにミドルレンジ以上のグラフィックスカードを搭載したPCとは勝負にならないものの、バリュークラスのグラフィックスカードに相当するレベルだ。ゲームを利用したベンチマークテストでは「Enemy Territory Quake Wars」を使って測定しているが、その結果は1024×768ドットの解像度で21.2FPSとやや苦しい。

 テスクトップPCに相当するベンチマークテストの結果を出したStudio XPS 16だが、その分、CPUの発熱はかなりのもので、ベンチマークテストを動作している状態では、冷却ファンがフル回転となる。うるさいというわけでもないのだが、静かな環境ではかなり気になるだろう。また、長時間使っているとタッチパッドがだいぶ暖かくなってくるのも気になった。

 16型ワイドの液晶ディスプレイを搭載して重さが3キロに近いStudio XPS 16だが、それでも屋内で部屋から部屋へ移動は苦にならない。6セルのリチウムイオンバッテリーは3時間以上の駆動が可能だ。家庭で使うメインのノートPCとして、フルHDの再生にもゲームにも使える最適な製品といえるだろう。

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