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» 2009年02月16日 11時40分 UPDATE

デザインか、それとも安さか:今度のEee PCはHDD搭載でも美しい――「S101H」と「1002HA」を使い比べる(後編) (1/3)

スタイリッシュなHDD搭載Eee PCの「S101H」と「1002HA」は、SSDモデルに勝るのか? 後編は、パフォーマンス、バッテリー駆動時間、発熱、騒音を比較する。

[前橋豪, 撮影:矢野渉,ITmedia]

HDDの搭載は性能面でどのような影響を与えるのか?

手前が「Eee PC S101H」、奥が「Eee PC 1002HA」

 「Eee PC S101H」と「Eee PC 1002HA」はASUSTeK Computer(ASUS)が2月7日に発売したNetbookの最新モデル。いずれもデザインを重視したフラットなボディに、160GバイトのHDDを搭載しているのが特徴だ。

 前編では、2台のベースなるSSDモデル「Eee PC S101」との違いを中心に、基本スペック、本体サイズや重量、ボディのデザイン、ワイド液晶ディスプレイの表示品質、キーボードとタッチパッドの使い勝手などをチェックした。

 今回の後編では、パフォーマンス、Windowsの動作レスポンス、バッテリー駆動時間、ボディの発熱および騒音といった各種テストを実施する。データストレージがSSDからHDDに変わったことによるテスト結果の違いに注目してほしい。

ベンチマークテストでSSDとHDDの違いを明らかにする

 まずは総合ベンチマークテストのPCMark05をはじめ、3Dグラフィックステストの3DMark05、ゲームベンチのFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3といった定番のテストを実行した。テスト時の設定は、ACアダプタを接続し、省電力機能の「Super Hybrid Engine」を最も高性能なSuper Performanceモードにセットした状態だ。

 PCMark05では、メインメモリの容量を標準の1Gバイトに加えて、2Gバイトまで増設した状態でもテストした。また、第3世代Eee PCのS101に加えて、第2世代のHDDモデル「Eee PC 1000H-X」、第2世代のSSDモデル「Eee PC 901-X」、第1世代のSSDモデル「Eee PC 4G-X」のテスト結果も併記している。

PCMark05 1.2.0の結果

 PCMark05の結果を見ると、4G-Xを除く5台はCPUがAtom N270(1.6GHz)、チップセットがIntel 945GSE Express、グラフィックス機能がチップセット内蔵のIntel GMA 950と共通のため、CPU、Memory、Graphicsのスコアはほとんど変わらない。CPUに630MHz駆動のCeleron Mを用いた第1世代の4G-Xと比べると、高いパフォーマンスを備えている。

 テスト結果で差が生じたのはHDDのスコアだ。S101H、1002HA、1000H-Xの3台は160Gバイト/5400rpmの2.5インチHDD(100H-XのHDDはシーゲイトのMomentus 5400.4 ST9160827ASだった)を搭載していることから、いずれも「4000」程度のスコアとなった。

 従来より高速化したSSDを搭載したモデルのS101は、さすがに高速だ。SSDの容量は16Gバイトにとどまるが、HDDのスコアは約2倍の差を付けており、総合スコアでもS101が1位を獲得している。

左が3DMark05(1024×600ドット設定)の結果。右がFF XIベンチの結果

 3DMark05とFF XIベンチの結果は、グラフィックス機能がいずれも同じため、スコアもほとんど横並びだ。DirectX 8.1世代と少し古めのテストであるFF XIベンチの結果を見ても、Low設定でギリギリ遊べるレベルとなっており、ほかのAtom搭載ミニノートPCと同様、3Dゲームのプレイは厳しい。

 以上のテスト結果で最も大きな影響を与えたデータストレージの性能は、PCMark05のHDD関連テストと「CrystalDiskMark 2.2」(ひよひよ氏作)で詳しく調べてみた。PCMark05のHDD関連テストは、XP Startup(Windows XPの起動をトレース/データのリードが中心)、Application Loading(アプリケーション6種類の起動をトレース/リードが中心)、General Usage(WordやIEなど標準的なアプリケーションの使用をトレース/リード60%、ライト40%)、Virus Scan(600Mバイトのウイルススキャン/データのリードが中心)、File Write(680Mバイトのファイル書き込み/ライト100%)の5つで構成される。CrystalDiskMark 2.2はデータストレージにおけるシーケンシャル/ランダムのリード/ライト性能を計測するソフトだ。

左がPCMark05のHDD関連テストの結果。中央と右がCrystalDiskMark 2.2のリード/ライトテストの結果

 テスト結果は、シーケンシャルリードとランダムリードでSSD搭載のS101が大きく勝り、シーケンシャルライトでは5400rpmの2.5インチHDDを備えたS101H、1002HA、1000H-Xの3台がS101を上回った。いずれも901-XのSSDと比べて高速だ。ただし、SSDは耐衝撃性や消費電力の面で2.5インチHDDより有利なので、モバイルシーンでは性能面以外の恩恵も得られることは覚えておきたい。

 次のページでは、こうしたデータストレージの違いが実際の操作レスポンスにどのような違いをもたらすのか、Windows XPの各動作にかかる時間をチェックしていこう。

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