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» 2009年03月02日 17時00分 公開

2009年PC春モデル:インテルの高速SSDを搭載した「Let'snote W8」緊急テスト

低価格なミニノートPCがブームになっている今だからこそ、Let'snoteには性能を重視してもらいたい。“X25-M”を搭載したLet'snote W8はその期待に応えられるだろうか。

[長浜和也,ITmedia]

2009年春モデルのLet'snote、トリはSSD搭載のW8

 Let'snote W8 プレミアムエディションに、新しくSSD搭載モデルが登場した。Let'snoteのラインアップでは、すでに「R」シリーズでSSD搭載モデルが用意されていたが、W8に搭載されたSSDがインテルの「X25-M」であることから、そのパフォーマンスに注目が集まっている。

 SSDを搭載したLet'snote W8は、Web直販のマイレッツ倶楽部限定で扱っている「プレミアムエディション」の派生モデルであるため、31万6250円からという価格が設定されているが、イマドキのモバイルノートPCとしては高めに思うユーザーも多いかもしれない。

 キーパーツとして搭載されたX25-Mは、その強気の価格設定に見合うメリットをユーザーにもたらしてくれるのだろうか。今回は、そのストレージパフォーマンスに注目して、2009年春モデルの店頭向けLet'snote W8と比較してみる。

 なお、マイレッツ倶楽部限定のプレミアムモデルでは、CPUやメモリ容量などの構成をユーザーがカスタマイズできるが、今回用意した評価機材では、メモリ容量を2Gバイトにそろえたものの、CPUはプレミアムモデルがCore 2 SU9400(動作クロック1.4GHz)を、店頭モデルはCore 2 SU9300(動作クロック1.2GHz)をそれぞれ搭載していた。そのため、今回のベンチマークテストの結果は、X25-MとHDDの性能を純粋に比較するというのではなく、Let'snote W8の店頭モデルとマイレッツ倶楽部限定のプレミアムモデルSSD搭載タイプのストレージ性能を比較するという観点から参照していただきたい。

今回試用したLet'note W8プレミアムモデルはジェットブラックのボディを採用していた。従来はプレミアムモデル限定だったジェットブラックも、2009年春モデルではプレミアムエディション以外でも選べるようになった(写真=左)。今となっては貴重なアスペクト比4:3の液晶ディスイプレイ。ただ、解像度が1024×768ドットというのは、さすがにもう変えてもらいたいと思うのだが(写真=中央)。キーボードもタッチパッドも黒でそろえた統一感は、ジェットブラックが多くのユーザーに支持される理由の1つだろう(写真=右)

プレミアムモデルといえど、本体に搭載されたインタフェースは店頭向けのノーマル構成とほとんど変わらない。左側面にはアナログRGB出力にポートリプリケータ専用コネクタ、PCカードスロット(Type II準拠)、そしてSDメモリーカードが用意される(写真=左)。背面はバッテリーパックのみ。正面には無線LANのオン/オフスイッチと内蔵ドライブのオープンスイッチがある(写真=中央)。右側面には3つのUSB 2.0と有線LAN、FAXモデムが配置されている。USB 2.0が右側面に集中している点は、評価が分かれるところだ(写真=右)

今回紹介するLet'note W8のキーパーツといえるのが、インテル製SSDの「X25-M」だ。MLCタイプながら、リード時転送速度が250Mバイト/秒とSLCタイプを超えるパフォーマンスを出すことで、2008年9月のデモ機展示から注目されてきた。Let'snote W8は期待のX25-Mを採用した日本で初めてのモバイルノートPCということになる(写真=左)。Let'snote W8のHDDベイは9.5ミリ厚のHDDを搭載できるので、薄いX25-Mには十分すぎるほどのスペースがある(写真=中央)。インタフェースはSerial ATAに対応。そろそろSerial ATA 3.0Gbも限界に近いか?(写真=右)

10倍超えの絶大なる性能を発揮する

Let'snote W8(プレミアモデル SSD搭載) Let'snote W8(店頭モデル HDD搭載)
OS Windows Vista Business (SP1) Windows Vista Business (SP1)
CPU Core 2 Duo SU9400(1.4GHz) Core 2 Duo SU9300(1.2GHz)
チップセット Intel GS45 Express Intel GS45 Express
メモリ容量 2Gバイト(4Gバイト) 2Gバイト(4Gバイト)
グラフィックス Intel GMA 4500MHD Intel GMA 4500MHD
ディスプレイ(解像度) 12.1型(1024×768ドット) 12.1型(1024×768ドット)
HDD(SSD) SSD 80Gバイト(Intel X25-M) HDD 160Gバイト(東芝MK1652GSX)
内蔵ドライブ DVDスーパーマルチドライブ DVDスーパーマルチドライブ
無線LAN IEEE 802.11a/b/g/n IEEE 802.11a/b/g/n
カードスロット PCカード(Type II)、SDメモリーカード PCカード(Type II)、SDメモリーカード
主なインタフェース USB 2.0×3、Bluetooth USB 2.0×3
バッテリー駆動時間 約11.5時間(標準バッテリーパック搭載時)、約6時間(軽量バッテリーパック搭載時) 約11時間(標準バッテリーパック搭載時)、約5.5時間(軽量バッテリーパック搭載時)
本体サイズ 約272(幅)×214.3(奥行き)×24.9〜45.3(厚さ)ミリ 約272(幅)×214.3(奥行き)×24.9〜45.3(厚さ)ミリ
重さ 約1.24キロ(標準バッテリーパック搭載時)、約1.121キロ(軽量バッテリーパック搭 約1.249キロ(標準バッテリーパック搭載時)、約1.13キロ(軽量バッテリーパック搭

 SSDを搭載することで、バッテリー駆動時間は30分程度長くなるものの、重さはほとんど変わらない(わずか9グラム軽くなるだけ)。そのほかの構成はCPUがCore 2 Duo SU9400(動作クロック1.4GHz)と異なる以外はほぼ共通する。

Let'snote W8(SSD) Let'snote W8(HDD) rate(HDD=1)
PCMark05:HDD - XP Startup 113 7.8 14.49
PCMark05:HDD - Application Loading 72 7.3 9.86
PCMark05:HDD - General Usage 54.5 4.8 11.35
PCMark05:HDD - Virus Scan 183.8 66.5 2.76
PCMark05:HDD - File Write 74 37.1 1.99
Crystal DiskMark 2.2:Seq−Read 246.90 52.94 4.66
Crystal DiskMark 2.2:Seq−Write 76.01 45.30 1.68
Crystal DiskMark 2.2:512K−Read 203.20 20.38 9.97
Crystal DiskMark 2.2:512K−Write 76.53 27.48 2.78
Crystal DiskMark 2.2:4K−Read 16.330 0.328 49.79
Crystal DiskMark 2.2:4K−Write 36.220 1.031 35.13
2Gバイトのファイルを複製 36秒 105秒 0.34
790個のファイル(総量2Gバイト)を複製 46秒 115秒 0.40
起動からウェルカムメッセージ表示 45秒 60秒 0.75
休止移行 15秒 29秒 0.52
休止復帰 25秒 34秒 0.74
シャットダウン 9秒 10秒 0.90

 データストレージに注目したベンチマークテストとしてPCMark05のHDD関連テストとCrystal DiskMark 2.2を測定したほか、大容量ファイルと多数のファイルを用いた複製処理の時間とWindows Vista Business(SP1)における起動時間やシャットダウン、休止移行と復帰にかかる時間を測った。

 いずれの結果も、SSDモデルはHDDモデルに対して大きく上回る性能を示している。MLCタイプが苦手とされているライト処理でも1.5倍から2倍の性能向上を示しているほか、リード処理では10倍を超える結果を出してる。参考までに、以前掲載されたSLCタイプのSSDを搭載したLet'snote R7プレミアムモデルのレビューで測定した結果とも比較してみると、プラットフォームの世代が異なることもあるが、それでも、ほぼ2倍に相当する値になっている。

 店頭モデルの実売価格が24万円台、SSDを搭載して31万円台とその価格差は7万円にも達する。低価格なミニノートPCが急成長を見せているが、それだけに、Let'snoteのようなモバイルノートPCは、その高い性能がアドバンテージとなるはずだ。その意味において、X25-Mを搭載したLet'snote W8 プレミアムモデルは、その価格に見合った存在意義を十分に持っていると評価できるだろう。

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