低価格化と参入メーカーの増加で市場全体が落ち着いた感のあったSSDだが、3月6日に登場したOCZの「Vertexシリーズ」は他の追随を許さないほどの勢いで好調に売れている。初回入荷分は少量だったこともあり、3月初旬は各ショップに売り切れのPOPが並んだ。
Vertexシリーズは新開発のコントローラを採用したMLC型SSDで、64Mバイトのバッファを搭載。これにより、「一時的なフリーズ状態が突然起こる“プチフリ”は、一部のSSDで問題になっていますが、Vertexシリーズなら内部のアーキテクチャが優秀だし、バッファ領域もあるのでまず心配ない」(ソフマップ秋葉原本館)と、高い信頼性を誇る。
ラインアップは30/60/120/250Gバイトの4モデルで、このうち120Gバイトの「OCZSSD2-1VTX120G」と250Gバイトの「OCZSSD2-1VTX250G」はリード最大速度が250Mバイト/秒と一段早く、シリーズ内でも特に人気があるという。価格は順に1万6000円前後、2万2000円前後、4万円前後、6万円〜8万4000円となる。
Vertexシリーズのヒットについて、BLESS秋葉原本店は「プチフリしない信頼性の高さと実効速度の高さが魅力になっています。同じ理由でインテル製品も売れていますが、あちらはさらに高価なので手が出しづらいという人も多いです。そうした背景から、高性能で割安なSSDとして認識されていると思います。今後も目立って高速なモデルが登場したら、多少高くても“割安”として購入する人は出てくるでしょう」と語る。
その「目立って高速なモデル」がまもなく登場する可能性が高い。TSUKUMO eX.は4月中旬をめどにProFastのSSD「G-Monster-PCIe」の販売を予定している。PCI Express x8スロットに装着するタイプのSSDで、リード最大750Mバイト/秒の超高速な転送速度を実現しているという。ラインアップは256Gバイトと512Gバイト、1Tバイトで価格は未定だ。同店は「とんでもなく高価になる可能性も否定できないですね。ただ、ほしい人は確実にいると思います」と、値段に関わらない需要を予測していた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.