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» 2009年04月02日 13時01分 UPDATE

イマドキのイタモノ:GPUの2009シーズンは本日開幕──Radeon HD 4890でベンチを走らせる (1/2)

RadeonのシングルGPUで最上位となる「Radeon HD 4890」が登場した。“番号”は20アップ、スコアはどれだけアップする?

[石川ひさよし,ITmedia]

Radeon HD 4870をオーバークロック=4890

 AMDが「Radeon HD 4890」(開発コード名:RV790)を発表した。Radeon HD 4870の発表から約9カ月、Radeon HD 4800番台のシングルGPUとしては3枚目となるバリエーションだ。ただし、開発コード名がRV770からRV790と異なることから分かるように、Radeon HD 4850とRadeon HD 4870の関係とはやや異なる。Radeon HD 4890のスペックを確認してみよう。

GPU Radeon HD 4890 Radeon HD 4870 Radeon HD 4850
プロセスルール 55ナノメートル 55ナノメートル 55ナノメートル
トランジスタ数 9億5900万 9億5600万 9億5600万
Stream Processors 800個 800個 800個
コアクロック 850MHz 750MHz 625MHz
メモリ GDDR5:1GB GDDR5:1GB/512MB GDDR3:1GB/512MB
メモリ接続バス幅 256ビット 256ビット 256ビット
メモリクロック 975MHz 900MHz 1000MHz
メモリ帯域幅 124.8GB/秒 115GB/秒 64GB/秒
ROPs 16 16 16
テクスチャユニット 40 40 40
最大消費電力 190ワット 160ワット 110ワット
アイドル時消費電力 60ワット 90ワット 30ワット

 構成トランジスタ数は従来と比べ300万個ほど多い9億5900万個となっているが、プロセスルール、ストリームプロセッサの数を見ると、基本的にはRadeon HD 4800アーキテクチャの高クロックバージョンといえる。動作クロックを確認すると、コアクロックはRadeon HD 4870と比べ100MHzのアップ、メモリクロックは150MHzのアップとなる。Radeon HD 4890では、クロックを引き上げるためにダイ設計が見直されており、デカップリングキャパシタ追加によるノイズの低減や、ASICへの電源供給などの見直しなども行ったとAMDは説明している。

kn_r4890_01.jpgkn_r4890_02.jpg Radeon HD 4890では、動作クロックを引き上げ、かつ、省電力化を進めるために、ダイに若干の変更が加えられた(写真=左)。GPU-Z(0.3.3)で表示したRadeon HD 4890の情報(写真=右)

 Radeon HD 4890では、動作クロックの引き上げに伴い最大消費電力は190ワットと、Radeon HD 4870に比べ30ワットほど増えている。消費電力が増えたものの、Radeon HD 4850とRadeon HD 4870でコアクロックが125MHz、メモリクロックが−100MHzという違いに対して消費電力がピーク時で50ワットの差になっているのと比べると、Radeon HD 4890がコアクロックで100MHz、メモリクロックで75MHzの引き上げに対して消費電力が30ワットの増加に抑えられていると考えることもできる。なお、アイドル時の消費電力に関しては逆に4870から30ワット低い60ワットに抑えられている。ちなみに、Radeon HD 4890の補助電源は6ピン2つが用意される。

 今回テストできなかったが、オーバークロック耐性もRadeon HD 4890のセールスポイントとされている。定格クロックのRadeon HD 4890をCatalyst Control Centerからオーバークロックしたり、あるいはOEMメーカーからRadeon HD 4890のOC版がリリースされることがAMDからアナウンスされている。

kn_r4890_03.jpgkn_r4890_04.jpg Radeon HD 4890を搭載したリファレンスカードには、Radeon HD 4870と同様の2スロット厚のクーラーユニットが採用されている(写真=左)。ピーク時の消費電力は増加したが補助電源は6ピン2つに収まっている(写真=右)

 ベンチマークテストは最新のインテルプラットフォームで行っている。マザーボードはMSIのIntel X58 Expressチップセット搭載モデルの「X58 Pro」を使い、これにGeILのDDR3メモリ「GV33GB1333C9TC」を組み合わせた。なお、グラフィックスドライバは、Radeon HD 4890では評価用のCatalyst 8.592.1RC1を、GeForce GTX 285ではForceware 182.08を適用している。

 ただ、今回の評価期間が短かったこともあり、グラフィックスカードの比較用に用意できたのがGeForce GTX 285搭載の「N285GTX-T2D1G」だけであったため、グラフの見た目的にRadeon HD 4890は不利になっている。ともに、シングルGPUの最上位モデルとなるが、実売価格がGeForce GTX 285で4万円台半ば、Radeon HD 4890で3万円前後と異なることを考慮したうえで、グラフに示されているテスト結果を比較していただきたい。

 計測したベンチマークテストは、Featuremarkの3DMark06、3DMark Vantage、Crysis War Head、Far Cry2、Unreal Tournament 3。3DMark VantageおよびUnreal Tournament 3に関してはPhysXに対応したタイトルだが、今回はこの機能をオフにして計測している。

kn_r4890_05.jpgkn_r4890_06.jpg MSIのIntel X58 Express搭載マザーボード「X58 Pro」。2万円台と比較的低価格でCore i7に移行できる(写真=左)。GeILのDDR3-1333メモリ「GV33GB1333C9TC」は、1Gバイトモジュール3枚をセットにしたキットだ(写真=右)

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