MSIの新時代を切り開く──X-slim「特命チーム」に迫るCOMPUTEX TAIPEI 2009特別企画(1/2 ページ)

X320がCESで登場したとき、「あのMSIがっ」とそのスタイルに来場者が驚いた。いま、MSIは新しい価値を生み出そうとしている。そこにはある開発チームの存在があった。

» 2009年06月01日 10時00分 公開
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「強烈」「豪快」だけじゃない。スタイリッシュなMSIノートはなぜ生まれたか

 MSIのノートPCというと、古くからMSIを知るユーザー、特にPCパーツベンダーとして、ほかのベンダーにはない、ユニークな(ときには“トリッキー”な)ハイパフォーマンス設定やチューニング機能を実装する、攻撃的な性格を知るユーザーには、日本で最も早く“自作ノートPC”というカテゴリーを確立させたベアボーンノートPCや、ワンアクションでパフォーマンスを向上させる「Turboボタン」、ハイエンドノートPC向けGPUを実装した「GT」「GX」といったゲーミングノートPCなど、「強烈」「豪快」というイメージが強かった。

 そのMSIが2009年に投入したのが、「X-Slimシリーズ」という、同社としてはまったく新しいノートPCのラインアップだ。1月の2009 International CESでは、X-Slimシリーズの第1弾としてAtom N270を搭載した「X320」が登場し、3月のCeBIT 2009では、CPUをインテルがSSF向けに新しく投入したCULVのCore 2 Solo SU3500を搭載するX340シリーズが披露されている。日本でも4月にX340 Superが発表されたことで、MSIノートPCの新時代が本格的に始まろうとしている。

従来のMSIノートPCを象徴するパワフルなゲーミングノートPCの「GT」「GX」シリーズ(写真=左)のイメージからすると、CESで登場したX340シリーズのスタイル(写真=右)は、見るものを大いに驚かせたのだ

 そのX340シリーズは、解像度1366×768ドットの13.4型ワイド液晶ディスプレイを採用し、Core 2 Solo SU3500(X340 Super。X340はCeleron 723を搭載する)とIntel GS45 Expressを搭載、本体にはHDMIを用意するといった高機能を有しながらも、“Slim”という名称にふさわしい約330(幅)×224(奥行き)×6〜19.8(厚さ)ミリ、重さ約1.3キロという軽量薄型ボディを実現している。外装も、光沢のあるホワイト、もしくはブラックで全面が覆われ、周辺部に曲面を施すことで、薄いボードのようなシャープな性格と、丸いカーブによるソフトな印象が共存している。

 ゲーミングPCという性格を強調した「GT」「GX」シリーズも、ブラックボディにアクセントとなるレッドラインをあしらうなどデザインをかなり意識していたが、「派手で攻撃的」だった「GT」「GX」シリーズと比べると、「大人びて静的」なX340シリーズは、MSIのノートPCとしてはまったく新しいテイストを持っているといえる。それでいてCore 2シリーズのCPUとIntel GS45 Expressといった高いビデオプロセッシング能力を持つグラフィックスコアを統合したチップセットを内蔵するなど、MSIの特色である「高性能」も兼ね備えている。

X340 Superは、6〜19.8ミリという薄いボディにCLUV版Core 2 Solo SU3500という強力なCPUとIntel GS45 Expressという多機能なチップセットを搭載する。ボディの周辺部分に丸みを取り入れることでMSIの製品としては珍しく柔らかい印象をユーザーに与えている。2009年から採用された新しいロゴマークもソフトなイメージの演出に一役買っている

 MSIが明らかにしているX-Slimシリーズのロードマップでは、より高いパフォーマンスを発揮する「CLUV Core 2シリーズの上位版と外付けGPU搭載」のX600シリーズや外付けGPUを搭載しないX400、Yukonプラットフォームを採用するX610、X410シリーズも予定されている。

 従来のMSIノートPCが持つ「高性能」というDNAを受け継ぎながら、まったく新しい「軽量薄型」という性質を取り込んだX-Slimシリーズは、MSIの研究開発拠点でどのような過程を経て生まれたのだろうか。開発現場で起こっていたドラマを、MSI台湾本社ノートブック製品企画部マネージャーのクラーク・ポン氏が語ってくれた。

MSI台湾本社ノートブック製品企画部マネージャーのクラーク・ポン氏(写真=左)は、日本で行われた新製品発表会でもX-Slimシリーズの概要を紹介している。MSIが日本の発表会で紹介したX-Slimシリーズのロードマップでは、2009年第2四半期にX600、X400シリーズが登場し、第3四半期にはAMDプラットフォームを搭載するX610、X410シリーズが予定されている(写真=右)

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