キーボードユニットや上面のカバーを外すとコの字型をしたマザーボードが見えてくる。ただ、こちら側にはメモリカードスロットなどしか用意されず、CPUやチップセット、メモリスロットといった主要なパーツは、すべて底面側に配置されている。
すべてのネジを外し、底面のカバーを取り除くとマザーボードが取り出せる。Atom N280(1.66GHz)のCPUやIntel 945GSE Expressのチップセットは薄型のヒートシンクで覆われており、直径4センチのファンが装着されている。詳細は別項のベンチマークテストで述べるが、LaVie Lightシリーズは従来モデルで積極的にファンを回してボディの発熱を下げていたが、新モデルでもその傾向は受け継いでいる。試作機で試した限り、システムに負荷をかけるとファンの風切り音が気になる半面、ボディはクールに保たれるので発熱で不快な思いはしなくて済む。
BL350シリーズのSSDはMLCタイプで、Mini PCI Expressモジュールで提供される。スロットは底面側にあるので分解の手間がかかり、ネジ穴などの形状の問題はあるが、モジュール自体の換装は不可能ではなさそうだ。
さて、これまではBL350/BL310/BL300シリーズの内部をチェックしてきたが、エントリーモデルのBL100/TAはどうなのだろうか。前ページで述べた通り、BL100/TAは春モデルのボディやスペックを引き継ぎつつ、ストレージがHDDから16GバイトのSSD(MLC)に変更されたモデルだ。そのぶん実売価格は5万円前後と、春モデル登場時より1万5000円ほど下がっている。
注目はSSDの実装方法だが、上で述べたBL350シリーズと違ってSerial ATAタイプのミニモジュールで提供されているのが目を引く。従来モデルの分解記事(NECのNetbook「LaVie Light」を分解し、国内ベンダーのこだわりを感じた)と見比べると明らかだが、新モデルでは2.5インチHDDのスペースにSSDとアダプタが取り付けられている。
ちなみに、BL100/TAが搭載するSSDの空き容量は、初期状態で約4.56GバイトとBL350シリーズより若干余裕がある。隠しパーティションにリカバリ領域が確保されているのは同様だが、プリインストールソフトが少ないぶん(BL100/TAは辞書ソフトウェアの「デ辞蔵PC」や「家庭の医学」「血液サラサラ健康辞典」、Webカメラ活用ソフトウェアの「YouCam for NEC」などが省かれている)同じ16Gバイトでも差があるわけだ。とはいえ絶対的な容量が足りないのはBL350シリーズと同様なので、注意したい。
以上、新型LaVie Lightを分解して各モデルの違いを見てきた。次回は新製品のパフォーマンスや使い勝手をレビューする予定だ。
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