タイプVSはボディにパームレストがなく、キーボードの下にも発熱部品がないため、使用時にPCが発する熱をほとんど感じずにすむ。アイドリング時と10分間のベンチマークテスト後に複数回計測した、各位置の平均温度は以下のとおりだ。
動作時の温度 | アイドリング時 | 高負荷テスト後 | 差 |
---|---|---|---|
A | 34.4度 | 40.2度 | 5.8度 |
Aの底面 | 35.5度 | 39.2度 | 3.7度 |
B | 33.4度 | 38.8度 | 5.4度 |
Bの底面 | 34.0度 | 37.4度 | 3.4度 |
C | 31.0度 | 35.2度 | 4.2度 |
Cの底面 | 30.2度 | 32.5度 | 2.3度 |
D | 29.4度 | 32.2度 | 2.8度 |
Dの底面 | 27.4度 | 30.4度 | 3.0度 |
E | 27.2度 | 28.5度 | 1.3度 |
CPU付近「A」やSSD付近「B」の温度がある程度高くなるのは予想が付くが、それでもこのくらいだ。そして、キーボード付近「D」の温度は机の温度「E」と大きな違いがない。つまりキーボード操作時は手のひらに熱を感じない──机の上に手を置いた時とほぼ同じ温度であることが分かる。
一方、(特別な発熱部品はない)インタフェースボード付近「C」は、キーボード付近「D」とさほど変わらない温度だったアイドリング時と異なり、高負荷テスト後はかなり温度が上がった。これは「A」や「B」の熱がボディの横方向に伝わっている──カーボングラファイトシートの効果が表れていることを示すといえる。
基板の表向きに実装するCPUの熱は、約6割が上面から、約4割が基板を通して底面から放熱するという。PCをヒザの上に置いて使用すると確かに熱は感じるが、心配になるほどの温度にはならない。それより、机に置く通常スタイルにおいて熱さと暑さをほぼ感じないのが非常に大きなメリットだ。本機を導入すればこれから季節は特に、PC使用時に「手のひらに汗をかいて不快に思う」ことがほとんどなくなると思われる。
「VersaPro UltraLite タイプVS」の使用時温度を計測(表) (表示されない場合はこちらから) |
「VersaPro UltraLite タイプVS」の使用時温度を計測(裏面) (表示されない場合はこちらから) |
次回は、Windows XPとVista双方、そして他機種と比べたベンチマークテストを行う予定だ。
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