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» 2009年06月18日 12時06分 UPDATE

性能は? バッテリー駆動時間は?:新型「13インチMacBook Pro」の“Pro度”を検証する (1/2)

MacBook Pro史上、最も安い13インチモデル「MB990J/A」。前回は旧MacBookと比較しながら、液晶ディスプレイなどの違いを中心に見てきたが、今回はシステム性能やSDメモリーカードのリード/ライト速度、バッテリー駆動時間などを検証していく。

[後藤治(撮影:矢野渉),ITmedia]
og_mbp_001.jpg 13インチMacBook Pro

 アルミユニボディを採用したアップルの13.3型ワイドノートPCは、WWDC 2009以降、従来のMacBookから新しいMacBook Proラインアップに組み込まれた。MacBook Pro史上最も安いこの新型MacBook Proは、インタフェース回りの一新や、本体一体型バッテリーの採用、液晶ディスプレイの色域拡大などが主な変更点で、前回の記事では液晶ディスプレイの品質の違いやSDメモリーカードスロットにメディアを実際に装着した様子などを見てきた。今回は、Mac OS XとWindows XP環境下の両方で、各種ベンチマークテストによる性能評価を行っていく。

og_mbp_002.jpgog_mbp_003.jpgog_mbp_004.jpg 1280×800ドット表示に対応する13.3型ワイド液晶ディスプレイを搭載する。パネルの性能は、視野角が左右140度/上下120度、コントラスト比が700:1で、従来のMacBookに比べて色域が60%拡大した(写真=左/中央)。キーボード奥の液晶ヒンジ部にMacBook Proの文字(写真=右)

og_mbp_005.jpgog_mbp_006.jpgog_mbp_007.jpg キーボードは下位モデルでもバックライトが搭載され、暗所でも打ちやすくなった(写真=左)。左側面にSDメモリーカードスロットを搭載する。ただしメディアが外に飛び出てしまう仕様だ(写真=中央)。本体一体型バッテリーを採用。容量もMacBookに比べて大きくなり、駆動時間は2時間ほど延びた(写真=右)

Mac OS Xでの性能を検証

 まずはじめにMac OS X環境下におけるベンチマークテストの結果を見ていこう。ここではPC USER定番のテストとして、CINEBENCH R10と、iTunesでファイル変換に要する時間を手動で計測した。また比較対象として、2GHzのCore 2 Duoを搭載した「旧MacBook White」、アルミMacBookの上位モデル「MacBook(MB467J/A)」、Mac miniの上位モデル「Mac mini(MB464J/A)」、一世代前の「MacBook Air(MB543J/A)」を挙げている。いずれもNVIDIAのグラフィックス統合型チップセットGeForce 9400Mを搭載しており、13インチMacBook Proを除くとすべて2008年に投入されたモデルだ。

og_mbp_008.jpgog_mbp_009.jpg CINEBENCH R10(画面=左)/iTuensベンチ(画面=右)

 CINEBENCH R10の結果はRendering xCPUのスコアが4912で、アルミユニボディの旧MacBookを下回った。Proの名を冠したモデルが“無印”よりも下というのは何か腑に落ちない気もするが、これはそれぞれのラインアップにおける上位モデル/下位モデルの違いによるもので、ほぼCPUクロックを反映した順当な結果と言える。一方、OpenGLのスコアは4558と最も高い値だった。同じグラフィックス機能を持つMacBook Airのスコアが極端に低いのは、同じGPUを使っていてもコアクロックを下げている(300MHz)せいだろう。iTunesでファイル変換に要した時間は、QuickTimeファイル(再生時間1分)の「iPod/iPhone用」変換で78.1秒、Appleロスレスファイル(再生時間10分)のAAC変換では22.3秒と、手動計測による誤差を考えると、MacBook Airを除けばほぼ横並びの結果だ。

Windows XP環境下での性能は?

 次に、Windows XP Home Edition(SP3)をMB990J/Aにクリーンインストールして、PCMark05、3DMark06、FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3を使ったテストを実施した。Windows用のドライバは「Mac OS X Install DVD」に入っており、Windows導入後にBoot Campフォルダ内のSetup.exeを起動するだけでいい。まずはWindows XP環境下でのシステムプロパティを確認しよう。

og_mbp_010.jpgog_mbp_011.jpgog_mbp_012.jpg Windows XP(SP3)導入後のシステムのプロパティ(画面=左)。CPU-Z 1.50(画面=中央)。GPU-Z 0.3.4。GPUクロックは450MHz、ForceWareのバージョンは185.75だった(画面=右)

 Windows環境下でのベンチマークテストでは、比較対象としてMacBook Airのほか、13インチクラスの液晶ディスプレイを搭載する「Adamo(DESIRE)」と「Aspire Timeline(AS3810T)」を含めた。

 PCMark05と3DMark06の結果を見ると、MB990J/Aのスコアがほぼすべてのテストで上回った(AdamoのHDDの値が高いのはSSDを採用しているから)。もっともこれは比較機種がCPUに超低電圧/低電圧版のCore 2 Duoを採用しているためで、これらのCPUは性能面で不利な分、消費電力や排熱機構の簡素化による重量削減などに貢献している。ただ、新しい13インチMacBook Proは、本体一体型の内蔵型バッテリーを採用して約7時間のバッテリー駆動を実現しており、約2.04キロという重量さえ許容できるなら、MB990J/Aはかなりコストパフォーマンスの高いモデルと言える。また、FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3の結果でもLowで9465、Highで6286を出しており、ライトなゲームタイトルであれば十分楽しめる性能も持っていることが分かる。

og_mbp_013.jpgog_mbp_014.jpgog_mbp_015.jpg PCMark05(画面=左)、3DMark06(画面=中央)、FFベンチ(画面=右)

 なお、アルミ製ボディの手触りはひんやりと冷たいが、ベンチマークテストなどシステムに高い負荷をかけた状態が続くと、キーボード面の左側が徐々に熱を帯び始める。また、排気口がある背面付近はこれからの季節が不安になるくらい熱くなり、ファンの風切り音もはっきりと聞こえた(排気口が液晶ディスプレイを挟んでいることもあってそれほど気にならないが)。もっとも、Webブラウズ程度の負荷であれば、逆にほとんどファンの回転音は聞こえず、とても静かだった。

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