海外で人気のギガバイト「Booktop」が、いよいよ日本上陸

» 2009年07月06日 14時16分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 すでに、こちらの記事「日本ギガバイト、「BookTop」と「TouchNote」を日本で出荷」でも紹介しているように、日本ギガバイトは、2009年6月16日に同社製Netbookの日本市場出荷を発表している。予想される実売価格はT1028Mが5万9800円前後、M1022Mが5万4800円前後。

 これまでも、ギガバイトはアジア市場や欧州市場で多数のノートPCやNetbookを出荷しているが、今回日本市場に投入されたのは、タッチパネルを内蔵したコンパーチブルタイプの「T1028M」と、標準付属のドッキングステーションに接続することで、屋内ではNettopのように使える「M1022M」の2モデルだ。T1028Mは6月26日から出荷しており、M1022Mも7月上旬に出荷を開始する。説明会では、これから日本市場で出荷する予定のモデルとして、1キロを切る軽量Netbookの「S1024M」も紹介された。

後発だから個性的なNetbookを

ギガバイトノートPCラインアップに設定された4つのセグメント

 ギガバイトでは、ノートPCのラインアップを「S series」「T series」「M series」「P/Q series」といった4つのセグメントに分けている(シリーズの数は5つ)。軽量ノートのS Seriesは「Myou」、タッチパネルを組み込んだT seriesは「TouchNote」、ドッキングステーションが付属するM seriesは「Booktop」、メインストリームユーザーを対象としたP/Q seriesは「in Note」と、それぞれのセグメントにはサブブランドが設定されていて、今回、日本市場には第1弾として「Booktop」と「TouchNote」が投入され、第2弾に「Myou」が登場することになる。

 T1028Mは、Atom N270(動作クロック1.6GHz)とIntel 945GSE Expressを採用するNetbookで、メモリはDDR2 667MHzが1Gバイト(最大2Gバイト)、容量160Gバイトの2.5インチHDDを搭載する。本体サイズは265(幅)×195(奥行き)×38.5(厚さ)で重さは約1.3キロ。標準で付属するバッテリーは4セルで、日本ギガバイトが示した駆動時間は約4時間だ。

 また、無線接続として、IEEE 802.11 b/g/nに対応するほか、Bluetooth 2.1 + EDRも利用できる。本体内蔵のインタフェースには、4-in-1 カードリーダ、3基のUSB 2.0、10/100BASE-TX対応有線LAN、アナログRGB出力を有する。

 T1028Mで最大の特徴は、タッチパネルを組み込んだ10.1型ワイド(解像度1024×600ドット)の液晶ディスプレイで、反転して閉じればスレートタイプのTablet PCとしても利用できる。説明会では、手書き認識ソフトの「Hand Writing Recognition」に日本語版が用意されることも明らかにされた。T1028Mを購入したユーザーは、ダウンロード用に指定されたURLにアクセスし、製品パッケージに記載されているキーワードを入力することで入手できる。

 日本ギガバイトは、これまでもタッチパネルを組み込んだコンパーチブルタイプのノートPCを積極的に展開しているが、その理由として日本ギガバイトは「日本のノートPC市場では後発なので、ほかのベンダーにはない個性的な製品を用意する必要があった」と説明している。

T1028Mを手にしながら製品の説明を行う、日本ギガバト営業部のカリン・シュウ氏(写真=左)。T1028Mで起動させたSmart Manager。そこからさらに、ソフトウェアキーボードを起動している(写真=右)

Booktopはバッテリー駆動時間にも注目

 M1022Mは、Atom N280(動作クロック1.66GHz)とIntel 945GSE Expressを採用したNetbookでメモリはDDR2-667MHzが1Gバイト(最大2Gバイト)、容量が160Gバイトの2.5インチHDDを搭載する。本体サイズは265(幅)×191(奥行き)×26.5〜30.5(厚さ)ミリとT1028Mよりわずかに薄いが、重さは約1.3キロと同じだ。ただ、標準で付属するバッテリーは6セル構成で、日本ギガバイトが示したバッテリー駆動時間は約8時間と、T1028Mを大きく上回り、競合のNetbookと比べても長い。

 搭載する液晶ディスプレイは10.1型ワイドで、解像度は1024×600ドットとT1028Mと同じ。ただし、タッチパネルは搭載しない。そのほか、本体に搭載されたインタフェースや対応する無線接続はT1028Mと共通する。

 M1022Mで最大の特徴となるのが、標準で付属するドッキングステーションの存在だ。ドッキングステーションにはアナログRGB出力と有線LAN、3基のUSB 2.0が用意され、それぞれに、ディスプレイ、キーボード、マウスを接続し、専用ベイにM1022Mの右側面を差し込むことで、スリムタイプNettopのようなスタイルで利用できるようになる。ドッキングステーションとM1022Mの脱着は起動中でも可能だが、その場合、必ずスリープモードに移行する。

ディスプレイとキーボード、マウスを接続したドッキングステーションにM1022Mを載せるとNettopのように使える(写真=左)。ドッキングステーションの背面に用意されたインタフェース(写真=右)

軽量薄型のS1024Mは秋までに登場

 説明会では、T1028MとM1022Mに用意された「秘密のボタン」(日本ギガバイトスタッフ)の機能紹介が実演を交えて紹介された。このボタンには電池のアイコンが示されており、スタンバイ状態や電源オフ状態で押すと、バッテリーの残量レベルが5つのLEDで表示される(この5つのLEDは起動時にパワーインジケータ、HDDアクセス、無線LANアクセスなどに使われる)。

 また、起動時に押すと、ギガバイトが開発したユーティリティランチャーの「Smart Manager」が起動する。Smart Managerでは、PCのハードウェア設定を行う項目を1画面に集約したデザインで、音量、液晶輝度、無線LANのオン/オフ、Bluetoothのオン/オフのほか、タッチパネルを組み込んだT1028Mでは、画面の縦横表示切替やソフトウェアキーボードの起動、そして、タップポイントのキャリブレーションメニューも用意されている。

 説明会では、日本市場に投入する第2弾として2009年夏から秋に出荷を予定している「S1024M」の概要が紹介された。CPUはAtom N270、チップセットにIntel 945GSE Expressを採用したS1024Mの特徴は、薄くて軽い本体サイズと重さだ。本体サイズは、250(幅)×170(奥行き)×20.8(厚さ)ミリで、重さは標準付属の6セルバッテリーを搭載した状態で約900グラムと1キロを切る。形状もほぼフラットで、薄い板のようなデザインを取り入れている。出荷日はまだ確定していないが、日本ギガバイトは夏から秋までには開始したいという考えを示した。

 これまでも、ギガバイトのノートPCは九十九電機系列のショップで販売されていたが、今回投入するモデルからは日本ギガバイトが日本の流通も担当するようになり、PCパーツが販売されている流通販路に乗って、全国展開している大手量販店でも入手できるようになる。

 ユーザー層もこれまでのPCパーツをメインとした自作PC層から、一般的なPCスキルのユーザーに広がることになるが、日本ギガバイトでは、今後増えると思われる初心者ユーザーを対象とした独自のサポートセンターを2009年6月26日から開設している。現在のところ、ユーザーからの電話による質問受けつけに限られているが、サポートセンターの電話番号が公開されているので、「製品購入に関する質問の電話がかかってきたら、対応するようになるだろう」と説明している。

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