M1022Mに搭載された打ちやすいキーボードにも注目しておきたい。ほとんどのキーでキートップの幅が均等で、そのサイズは16.5ミリ、ピッチは17.5ミリが確保されている。2〜4段目の右端キーと5段目の右端2つのキーの幅が狭く、その幅は7.5ミリ、ピッチ8.5ミリになっている。カーソルキーは文字キーから独立していないが標準キーと同じサイズで、使いにくいことはない。キーボードを打鍵した力をしっかりと受け止めてくれ、キートップが揺らぐこともなく、キーピッチも余裕があって指の動きが無理になることもない。長文の入力にも使ってみようと思わせるキーボードだ。
タッチパッドは縦32.5ミリ、横65.5ミリと横長になっている。クリックボタンがタッチパッドの左右に配置されているので、なおさら横長に感じる。バッテリーを背面に搭載するデザインで奥行きを抑えるためにパームレストの奥行きが43ミリと短く、そのスペースに搭載するためにクリックボタンがタッチパッドの左右に配置されたわけだが、クリックボタンを押すときに親指がやや無理な動きになるので、なれないうちは使いにくいと感じるかもしれない。
M1022Mは「Booktop」というシリーズ名が示しているように、標準付属のドッキングステーションに本体を載せてNettopのように使えるのが最大の特徴といえる。CeBIT 2009で登場したときも、本体を縦に乗せてスリムタワーPCのように変身するユニークな仕掛けが注目を集めていた。
ドッキングステーションには、アナログRGB出力と3基のUSB 2.0、10/100BASE-TX対応の有線LANがインタフェースとして用意されている。ドッキングステーションが光学ドライブを内蔵せず、画像出力もアナログRGBに限られているのを不満に思うユーザーも少なからずいるかもしれない。ただ、ドッキングステーションに内蔵されていなくても、3基あるUSB 2.0のうち、キーボードとマウスを接続した残りの1つに外付けドライブを接続すれば運用上は問題ない。この状態でドッキングステーション側のUSBはすべて埋まってしまうが、先ほども述べたように、抜き差しが前提になるUSB接続デバイスはM1022M側が使いやすいので、これもそれほど問題とならないだろう。
本体とドッキングステーションの着脱は、“疑似ホットスワップ”といえるもので、本体側の電源を入れたまま、ドッキングステーションに載せたり取り外したりすることが可能だ。ただし、その場合、M1022M側はいったんスリープ状態に入るので、再び使うときは、ドッキングステーション側(M1022Mを載せた場合)、またはM1022M(取り外した場合)の電源ボタンを押す必要がある。
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