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» 2009年07月23日 11時30分 UPDATE

こちらはフルHD対応:デジタル3波/BD内蔵の“ITA PC”「VALUESTAR N VN790」を堪能する (1/2)

NECの液晶一体型デスクトップPC「VALUESTAR N」にフルHD液晶搭載の上位モデルが登場した。早速、そのAV機能を試してみた。

[都築航一(撮影:矢野渉),ITmedia]

NECの液晶一体型PCでメインストリームを占める「VALUESTAR N」シリーズ

ht_0907nv01.jpg 「VALUESTAR N VN790/TG6R」

 NECの液晶一体型PCは、薄型でスタイリッシュな「VALUESTAR N」と、水冷ユニットを内蔵した孤高の静音マシン「VALUESTAR W」、さらにスペックを抑えたエントリー機「VALUESTAR E」という3機種を展開している。前回のVALUESTAR Wに続き、今回は全4モデル(カラーバリエーションを含めると12モデル)が店頭で販売されているメインストリームのVALUESTAR Nから、最上位モデルにあたる「VN790/TG6R」を取り上げよう。なお、本機はNECの「Windows 7 優待アップグレードキャンペーン」対応モデルとなっており、アップグレード価格3000円(121ware.comNEC Directに登録した会員ならば2000円)でWindows 7を手に入れることができる。

 VN790/TG6Rの特徴は、同社が「フルハイビジョン インテリア」と銘打つとおり、スタイリッシュなデザインと豊富なAV関連機能を兼ね備えていることだ。具体的には、同シリーズで初めてフルHD(1920×1080ドット)の画面解像度を備えた21.5型のワイド液晶ディスプレイと、地上/BS/110度CSのデジタル3波に対応したダブルテレビチューナーに加え、DVDスーパーマルチ機能付きBlu-ray Discドライブを新たに内蔵した。これにより、テレビ、レコーダー、PCの3大機能をコンパクトなボディに凝縮しているのが見どころだ。

ht_0907nv02.jpg 新色のクランベリーレッド
ht_0907nv03.jpg ピュアホワイト
ht_0907nv04.jpg ファインブラック

フルHD環境を生かすBlu-ray Discドライブを内蔵

ht_0907nv05.jpg 右側面にBlu-ray Discドライブを内蔵する

 基本スペックは従来機と同じく、NVIDIA GeForce 9400チップセットがベースになっている。CPUはFSB 1066MHzのデスクトップ向けCPUであるCore 2 Duo E7400(2.8GHz)を採用。メモリはPC2-6400対応のDDR2 SDRAMを最大容量である4Gバイト積んでいるが、OSが32ビット版のWindows Vista Home Premium(SP1)なので、すべての容量を使えるわけではない。HDDは容量1Tバイトの3.5インチタイプ(7200rpm)を1台内蔵している。光学ドライブは、前述のDVDスーパーマルチ機能付きBlu-ray Discドライブを搭載し、市販のDVD・BDタイトルの鑑賞はもちろん、録画ずみテレビ番組のムーブやダビング、ビデオカメラで撮影したHD動画のオーサリングなどを、CD/DVD/BDと多様なディスクメディアで楽しめる。

 本体のデザインは従来機のイメージを踏まえた“ボードタイプ”だが、これまでの19型ワイドから新たに21.5型のワイド液晶ディスプレイが採用されたことで、ボディサイズは538(幅)×193(奥行き)×388(高さ)ミリ(最小傾斜時)と一回り大きくなり、重量も約11キロに増加した。とはいえ、同シリーズはもともと額縁部の細い、主張を抑えたデザインのため、パネルサイズの割にコンパクトですっきりとまとまっている。使わない時は本体下部の空洞部分にキーボードやマウスをしまっておけるので、リビングに置いても違和感は少ないだろう。

 一方でボディカラーがこれまでのピュアホワイト、ファインブラックに加えて、新色のクランベリーレッドが追加されたのも見逃せないポイントだ(春モデルのメイプルブラウンは見送り)。今回試用したのはその新色だが、家電量販店の店頭に並べられた実機は、照明が家庭よりも数段明るいためか、かなりどぎつく見えたのだが、家庭の照明下で改めてチェックしたところ、ぐっと落ち着いた嫌味のない色合いが好印象だった。構造上、スイベル調整ができないことや、チルト調整が12度から20度までに限られる点には注意が必要だが、総じて家庭内のさまざまなシーンへ自然に溶け込める1台といえる。

ht_0907nv06.jpg 最小傾斜時の奥行きは193ミリと、一般的なノートPCに比べてグッと少なくて済む
ht_0907nv07.jpg 最大傾斜時でも奥行きは259ミリだ。本体下部にキーボードを収納しておける
ht_0907nv08.jpg 左側面にはメモリカードスロットと4ピンのIEEE1394端子、サウンドやUSB 2.0端子が並ぶ

 端子類の配置もデザイン性に配慮したものだ。本体前面にはボタンや端子は一切なく、すっきりしている。また、IEEE802.11b/g/n(11nはドラフト2.0準拠)に対応した無線LAN機能の搭載に加え、キーボードとマウスもワイヤレスのため、ケーブル類でデザイン性を大きく損ねることなく利用できるのもうれしい。

 主要なインタフェースは、利便性も考慮して左右の両側面にまとめられており、右側面にノートPC用のBlu-ray Discドライブ、無線LANの電源スイッチ、輝度調節ダイヤル(画面消去のボタンを兼用)、USB 2.0端子が並ぶ。左側面には、SDHC対応SDメモリーカード/メモリースティックPRO/xDピクチャーカード対応のメモリカードスロット、IEEE1394、マイク入力、ヘッドフォン、USB 2.0の各端子を備えている。左側面のUSB端子は、PC本体の電源がオフの状態でも給電し続ける「パワーオフUSB充電機能」に対応し、PCとして使っていない時も、ポータブルデバイスなどを充電できて便利だ。なお、抜き差しする機会のあまりないテレビアンテナや電源、有線LANといった端子は背面に並ぶが、同じく背面にはUSB 2.0端子も4つ備えている。電源は巨大なACアダプタを利用する仕様だ。

ht_0907nv09.jpg 左側面にあるUSB端子は、PCの電源がオフ時でも接続したUSBデバイスに給電するパワーオフUSB充電機能を備えている
ht_0907nv10.jpg キーボードとマウスはワイヤレスで、3ボタンマウスはチルトホイールに対応する。使用範囲は約3メートルだ
ht_0907nv11.jpg 電源は本体に内蔵せず、レンガのような巨大ACアダプタで供給される

1920×1080ドット表示の21.5型ワイド液晶ディスプレイを搭載

 単体の液晶ディスプレイに近いデザインを取り入れている本機だが、夏モデルではVALUESTAR Nシリーズで初のフルHD表示に対応した液晶ディスプレイの使用感がカギを握るだろう。1920×1080ドットという広大な画面はやはり魅力で、ドットピッチが0.248ミリと高精細な表示で高品質な写真や動画を楽しめる。スーパーシャインビューEX液晶と銘打たれた21.5型のワイド光沢液晶パネルは、鮮やかな発色にはおおむね満足できるものの、上下の視野角が狭めで、角度がつくと色が転んでしまう傾向にある。ただし、左右の視野角は広く、色の変化も小さいため、適切な上下角に調整してあれば、例えば2人で並んでテレビを視聴しても、ストレスは少ないだろう。

 悩ましいのはパネルサイズで、数十センチの距離で使うパーソナルなディスプレイとしては、適度な解像度とサイズで使いやすい半面、リビングルームのテレビとして大勢で楽しむには、21.5型ではやはり物足りなく感じる。液晶ディスプレイ下部にステレオスピーカー(出力は3ワット+3ワット)を内蔵し、Waves Audioの音声補正技術「MaxxAudio」をサポートすることで迫力あるサウンドを再生できるが、大きなリビングルームではさすがに力不足だ。

 この点で、本機は1人暮らしの若者や、書斎のお父さんがパーソナルなマシンとして利用するのに適している。フルHDの液晶パネルを生かしたデジタルコンテンツの視聴はもちろん、広いデスクトップ領域が確保されていることから、オフィスアプリケーションも快適に利用できるはずだ。

ht_0907nv12.jpg 液晶ディスプレイ単体のようなデザインを採用する。パネルサイズは21.5型ワイドだ
ht_0907nv13.jpg 背面はすっきりとしている。下部にアンテナや有線LAN、4基のUSB 2.0端子が並ぶ
ht_0907nv14.jpg 4Gバイト(2Gバイト×2)のメモリはノートPC用のSO-DIMMモジュールが使われている

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