「Wind Netbook U115 Hybrid」のたぐいまれなるバッテリー駆動時間を調べた(1/2 ページ)

» 2009年08月14日 17時00分 公開
[芝田隆広(撮影:矢野渉),ITmedia]

SSDとHDDを搭載した“いいとこ使い”のU115 Hybrid

本体の基本デザインはWind Netbook U100シリーズと共通だが、大型のバッテリーパックを搭載しているので最大厚が約40ミリとなったWind Netbook U115 Hybrid

 エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)から発売された「MSI Wind Netbook U115 Hybrid」(以下U115 Hybrid)は、その名のとおり、重さ1.32キロのコンパクトなボディに、8GバイトのSSDと160GバイトのHDDを搭載した“ハイブリッド”なNetbookだ。U115 Hybridでは、高速なSSDにOS(Windows XP Home Edition Service Pack 3)をインストールし、ユーザーが利用するデータファイルなどはHDDに格納することで、OSの体感速度を向上させつつ、保存するデータの容量を気にしない使い勝手を両立させているのが特徴だ。

 また、U115 HybridではCPUにAtom Z530(動作クロック1.6GHz)を搭載し、チップセットはIntel System Controller Hub(SCH) US15W(グラフィックスコアにIntel GMA 500を統合する)を採用するなど、同じMSIのWind Netbook Uシリーズながら、Atom NシリーズとIntel 945GSEを組み込んだほかのラインアップとは構成が異なっている。なお、システムボードにはメモリスロットが1基だけ用意され、メモリは1Gバイトのみとされている。

 液晶ディスプレイは10型ワイドで解像度は1024×600ドット、パネル表面はノングレアになっている。U115 Hybridの本体サイズは260(幅)×180(奥行き)×19〜40(厚さ)ミリ。最厚部が40ミリと、Wind Netbook U100シリーズより10ミリ近く厚くなっているが、天板の形が縁に行くに従ってカーブがかけられてラウンドフォルムを採用しているので、見た目に厚みを感じさせない。

U115 Hybridの底面カバーを外してシステムボードを見る。中央左寄りにWesten Digitalの160GバイトHDD「WD160OBEVT」を搭載し、中央右寄りのメモリスロット上側に8GバイトのSSDを搭載する。SSDはParallel ATA対応で、ケーブルはZIFコネクタで接続される(写真=左)。天板はギャラクシーシルバーと呼ぶカラーリングで、銀色に破線ラインのパターンを重ねている(写真=右)

搭載する液晶ディスプレイのサイズは10型ワイドで解像度は1024×600ドット。パネルの表面はNetbookでは少数派のノングレア処理なので、周りの光が映り込むこともなく使いやすい(写真=左)。キーボードのピッチはほとんどのキーで17.5ミリは確保されている。ただし、右寄りの一部でやや狭くなっている(写真=右)

Netbookとしては標準的なインタフェース。本体内部への拡張は難しい

 U115 Hybridに用意されたインタフェースには、左側面に電源コネクタとUSB 2.0が2基、右側面にUSB 2.0が1基にカードリーダー、オーディオ入出力、アナログRGB出力、有線LANがある。前面と背面にはインタフェースを用意していない。USB 2.0が3基というのは、Netbookでは標準だが、左側面と右側面の両方にあるので使いやすい。有線LANは、10BASE-T/100BASE-TXの対応でギガビットLANは使えない。無線接続は、IEEE802.11b/g/n(nはドラフト 2.0準拠)とBluetoothが利用可能だ。また、液晶ディスプレイの上には130万画素のWebカメラを装備している。

 キーボードは「¥」キーなど一部のキーで幅が狭くなっているが、それ以外はキーピッチ17.5ミリ、キートップ幅16.5ミリを確保しており、打ちづらいほどではない。キーレイアウトでは、「右Shift」キーが「↑」キーの右側に配置されているあたりで多少慣れが必要だろうか。

 ポインテイングデバイスはタッチパッドを利用する。パームレスト部と一体成型だが、パッドの部分とその周囲で段差がつけられているので、感触でパッドの位置を判別できる。クリックボタンは、最近のノートPCでよく見かける左右ボタンがつながったタイプだ。ボタンの横幅が約50ミリと広くないため、意識して使わないとボタンの中央部を押してしまいがちだ。

 本体内部の拡張は難しい。先ほども述べたように、メモリスロットは1つしかなく、そこに最初から最大容量の1Gバイトが搭載されている。また、本体の底板は外しにくく、ベイ専用のカバーも用意されていないため、HDDにアクセスするのも困難だ。

前面と背面にはインタフェースを用意していない。背面に見えるバッテリーパックは通常のWind Netbook U100シリーズより大容量タイプを採用する。そのため、最厚部が40ミリとやや厚めになっている

左側面には2つのUSB 2.0が用意されるだけで、多くのスペースを冷却用スリットが占めている(写真=左)。右側面には1つのUSB 2.0とカードリーダー、ヘッドフォン端子にマイク入力、アナログRGB出力、有線LANが並ぶ。メモリカードはSDメモリーカード(SHDC対応)、MMC、メモリースティック(PRO対応)が利用できる(写真=右)

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