テストはさらに続く。「重量6キロの“漬け物石”×2」をずしっずしっと載せ、重い物体が載っても不具合が起こらないよう検証するもの、さらに輸送時などを想定した「時速100キロで1000キロの距離を走行したときと同じ状態を再現する振動発生装置」による過酷なものもある。これは、昭島工場ならではだのオリジナルテストだという。
なお、日本HPが掲げる「5日納品」のうち、部材の準備と組み立て、品質検査の工程は2日間で終えてしまう。残りの日数は正式受注(と生産計画にあてる)日と出荷と搬送日だ。なお、デスクトップPCと同時注文する機会の多いディスプレイやサードパーティ製機器の在庫は、昭島工場にない。別々の拠点から個別にタイミングを計って出荷し、届け先に近い配送業者の拠点で1つにまとめる仕組みの「Merge in Transit」と呼ぶ手段で、在庫保存のためのスペースを圧縮しつつ、効率よく発送できるようになっている。
こうして、好みの構成で注文したPCがユーザーの手元に届く。
1999年当時は「非常識」とも言われた“MADE IN TOKYO”。それを続ける理由は「世界一厳しい日本ユーザーのため」(日本HP昭島工場の清水直之所長)。……ともあれ、日本のユーザーは相当恵まれている。
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