Lynnfieldで採用されたLGA1156パッケージをこれまでのCPUと比較してみよう。LGA1156のサイズはLGA775とほとんど変わらない。同じサイズなのにピンが増えているので、CPUを裏返しにするとコンタクトの密度が一段と高まっているのがすぐ分かるだろう。なお、今回の評価機材に付属していたCPUクーラーユニットは、LGA775向けの低背クーラーユニットと同じサイズだ。
LGA1156で注目したいのがリテンションの構造だ。これまでのLGA775とLGA1366はプレスレバーとCPUカバーの位置関係が“観音開き”だったのに対し、LGA1156ではホットサンドのような“片開き”を採用している。ヒンジの反対側にはネジのような金具があり、この部分にCPUカバーの端を引っかける。
評価用機材として用意したCPUは、Core i7-870(動作クロック2.93GHz)、Core i5-750(動作クロック2.66GHz)のほか、Core i7-975 Extreme Edition(動作クロック3.33GHz)、Core i7-940(動作クロック2.93GHz)、Core i7-920(動作クロック2.66GHz)、Core 2 Quad 9650(動作クロック3GHz)、そして、Phenom II X4 965(動作クロック3.4GHz)だ。Core i7-940は定格クロックが2.93GHzでCore i7-870と同等、Core i7-920は2.66GHzでCore i5-750と同等となる。
マザーボードは、Lynnfield向けがIntelの「DP55KG」、Bloomfield向けがIntelの「DX58SO」、Core 2 QuadにはMSIの「X48 Platinum」(Intel X48 Express)、Phenom II X4にはMSIの「790GX-G65」(AMD 790GX+SB750)を用意した。DP55KGは、SLIもサポートするモデルで、PCI Express x16スロットは1基だけだが、PCI Express x8スロットの先にロック機構だけ設けたスロットが用意されているので、この2基のスロット(青く着色している)でマルチGPUを構成できる。さらに、その下に黒いPCI Express x4スロットがあるが、こちらもロック機構だけを用意してグラフィックスカードが差せるようになっている。チップセットにはシンプルなヒートシンクが載せられ、基板の隅にはLEDを仕込んだスカルマークが、CPU用8ピン電源コネクタの近くにはオンボードのUSBコネクタが用意されるなど、ほかのマザーボードでは見られない変わった特徴を備えている。
なお、Nehalemに導入されたIntel Turbo Boostは、測定時点における室温などに応じて上がるbin数が変化するため、ベンチマークテストの結果に少なからずブレが生じる可能性がある。そこで、今回の測定結果では、Intel Turbo Boostをオンにした状態とオフにした状態の双方で実施し、Intel Turbo Boostをオンにした条件では5回以上測定したうちの最大値と最小値をのぞいた平均を算出した。
CPU | Core i7-975 Extreme Edition | Core i7-940 | Core i7-920 | Core i7-870 | Core i7-860 | Core i5-750 | Core 2 Quad Q9650 | Phenom II X4 965 |
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マザーボード | Intel DX58SO | Intel DP55KG | MSI X48 Platinum | MSI 790GX-G65 | ||||
Memory | DDR3-1066 6GB(2GB×3 | DDR3-1333 4GB(2GB×2) | DDR3-1333 4GB(2GB×2) | |||||
Graphics | MSI N285GTX SuperPipe 2G OC V2 | |||||||
GraphicDriver | 190.38(PhysX:Disable) | |||||||
HDD | WD5000AAKS(500GB/7200rpm/16MB) | |||||||
OS | Windows Vista Ultimate(SP2)32ビット版 | |||||||
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