ディスプレイとキーボードを改善して7万円を切った!──MSI「X-Slim X400」で遊ぶ(1/2 ページ)

» 2009年09月15日 16時00分 公開
[芝田隆広(撮影:矢野渉),ITmedia]

14型ワイド液晶ディスプレイで見やすくなったX-Slim

 2009年からノートPCの新製品を意欲的にリリ−スし、PCメーカーとしてのイメージが日本でも定着してきたエムエスアイ・コンピューター・ジャパン(以下MSI)から、ノートPCの新製品が発表された。「X-Slim X400」(以下X400)は、14型ワイド液晶ディスプレイを搭載した薄型ノートPCだ。同社のX-Slimシリーズには13型ワイド液晶ディスプレイを搭載して本体の厚さが19.8ミリという薄さとスタイリッシュな外見で、世界中のユーザーにインパクトを与えた「X340 Super」があるが、X400はその14型ワイドバージョンになる(X340 Superの詳細は薄くてカッコイイのに低価格──X340 Superの“美しいバランス”を知るを参照のこと)。

X-Slim X400には、「ブラック・シルバー」(写真=左)と「ホワイト・ブルー」(写真=右)のカラーバリエーションが用意される

ブラック・シルバーもホワイト・ブルーも天板は光沢感のある塗装を採用する。X340 Superでは“msi”のロゴが白色LEDで輝いていたが、X400ではメッキされたメタルパネルに変更された

 X400のスペックもX340 Superの拡大版といえる。CPUにはインテルのCULV版CPUであるCore 2 Solo U3500(動作クロック1.4GHz)を採用し、メモリは初期状態で最大容量の2Gバイトを搭載する。HDDは2.5インチ9.5ミリ厚の320Gバイトのほか、500Gバイトが選択できる。なお、X340シリーズと同様、本体に光学式ドライブは装備していない。

 本体サイズは349(幅)×234(奥行き)×24.5(厚さ)ミリで、重さは4セルバッテリー搭載時で約1.5キロ。X340 Superが330(幅)×224(奥行き)×19.8(厚さ)ミリで約1.3キロだったのと比べると、ディスプレイが大きくなっただけ本体もサイズアップしているが、それでも、見た目のわりには十分軽量といえる。スタイリッシュな外観も受け継いでいるが、X400にはキーボード側にブルー(ホワイト・ブルー)やメタリックシルバー(ブラック・シルバー)の縁取りが施されるなど、高級感の中にも遊び心を感じさせるデザインになっている。

 インタフェース類は、左側面にアナログRGB出力、有線LAN(ギガビット対応)、HDMI、カードリーダー(SDメモリーカード、SDHCカード、MMC対応)を装備し、右側面にはマイク、ヘッドフォン、USB 2.0×2を用意する。このほか、ディスプレイ上部に有効画素130万画素のWebカメラを内蔵する。無線LANはIEEE802.1b/g/n(nはドラフト2.0準拠)に対応するが、BluetoothはキーボードのF9キーにアイコンの刻印があるものの標準構成では搭載せず、オプションで選択可能となっている。

 X400でも本体の薄型化を優先させたため、インタフェースの仕様はX340 Superと同じく必要最低限となっており、14型ワイドディスプレイを搭載するノートPCとしてはやや物足りない。特に、USB 2.0が右側面にしかないというのは使いにくい。できれば左側に1ポート用意してほしかったところだ。ただ、HDMIポートを装備しているのは、テレビをつないでHD動画の再生ディスプレイとして簡単に利用できるなど、ホームユースでは便利だ。

X400の前面(写真=左)と背面(写真=右)。インタフェースは左右側面に配置され、前面と背面には用意されていない

左側面には、アナログRGB出力と有線LAN、HDMI、3-in-1カードリーダーを備える(写真=左)。右側面には2基のUSB 2.0とヘッドフォン、マイク端子をそろえる(写真=右)

X340 SuperとX400のサイズを比較する。フットプリントはX400が349(幅)×234(奥行き)ミリに対してX340 Superは330(幅)×224(奥行き)ミリ(写真=左)。本体の厚さはX400が24.5ミリに対してX340 Superは19.8ミリ。システムボードが共通なのか、インタフェースの位置は寸分違わない(写真=右)

キーボードはさらなる改善に期待

 14型ワイドモデルということでキーボード全体がゆったりとした配置になっている。X340 Superで気になったキーボードの剛性感だが、多少改善されているように感じた。X340 Superではとくにキーボードーの右半分のキーを押し込むと、キーがかなりたわむ感じがあったが、X400では、キー押し込むとたわむ感じはするものの、X340 Superよりも沈み込みは少ないように思えた。このあたりは製品版でさらなる改良を期待したい。

 ポインティングデバイスはパームレストに実装したタッチパッドを利用する。最近のノートPCでよく見られる、左右ボタンがつながっているタイプだが、パッドの横幅が十分広いこともあって、まずまずの使い勝手になっている。

 液晶ディスプレイはすでに触れたとおり14型ワイドで、最大解像度は1366×768ドットとX340 Superと同じだが、画面サイズが大きくなったおかげで、アイコンや文字などの表示は大きく、ゆったりした感覚で使えるようになった。

14型ワイドとX340 Superからサイズアップしたものの、解像度は1366×768ドットと同じ。だが、ディスプレイの視認性は向上している(写真=左)。キートップのピッチは日本語キーボードで約18.5ミリ(実測値)。X340 Superで不評だったカナキーの「ろ」は右下に移動し、打鍵感もX340 Superから改善された(写真=右)

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