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10ビット/8ビット表示はドコが違う!?:「FlexScan SX2462W」のDisplayPort入力で“約10億色リアル表示”を体感する (3/3)

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10ビット表示と8ビット表示の違いをチェック

 それでは、SX2462Wにおける10ビット表示と8ビット表示の違いをFirePro用のビューワソフトで見ていこう。Photoshop CS4で作成した8ビット、16ビット、32ビットのさまざまな色情報とファイル形式の画像データを表示してみたが、パッと見た印象はほぼ変わらない。それどころか、通常の写真データやグラデーションパターンを表示して比較しても、ほとんど同じに見えることが多い。凝視すると、わずかに10ビット表示のほうが階調が整っていることもあるが、気にならない程度の違いといえる。

tm_0909_10bit_10.jpg 32ビットのカラーグラデーションを表示した例。画面左の10ビット表示と、右の8ビット表示で見え方はほとんど変わらない。実際の発色や階調特性は、デジタルカメラでの撮影およびWebブラウザ上での表示では完全に再現できないため、写真は参考程度に見てほしい

tm_0909_10bit_11.jpg 32ビットのモノクログラデーションを表示した例。こちらの傾向もほとんど同じだ

 これはSX2462Wの10ビット表示に問題があるわけではなく、そもそも通常の8ビット表示が正確だからだろう。SX2462Wには、一部にカラーマネジメント液晶ディスプレイのColorEdge CG243Wと同等の機能が盛り込まれており、16ビット内部演算+12ビットLUTのおかげで、8ビット表示でも階調はかなり整っている。汎用の液晶ディスプレイとしては階調特性がよく、グラデーションパターンを表示しても最適な8ビットで出力されるため、不自然な階調飛びはほとんど発生しない。

 ここで誤解のないように断っておくと、表示色が約1677万色から約10億7374色に増えたからといって、より鮮やかな高彩度の色が表示できるわけではない。液晶ディスプレイの色域は、パネルとバックライトでほとんど決まるので、8ビット駆動だろうが10ビット駆動だろうがRGBの発色自体は同じだ。それもあって、SX2462Wにおける10ビットと8ビットの表示は見分けがつきにくい。

 色数が増えるということは、同じ色域内でより細かく色を分けて表示できることを意味する。現状でWindowsやインターネットコンテンツの色域はsRGBが標準だが、昨今はAdobe RGBの広色域をほとんどカバーするような液晶ディスプレイや映像コンテンツも増えつつあるのは周知の通りだ。当然、色域が広がれば、同じ約1677万色表示であっても階調の再現性には違いが生じ、広色域になるほど誤差が出やすくなる。8ビット超の表示ニーズが増えた背景には、映像コンテンツや出力デバイスの色域が広がったこともあるのだ。

 さて、10ビットと8ビットの差が出やすい画像を探してみたところ、黒に近い暗部のグラデーションや、明暗差が不規則に変化するようなグラデーションにおいて、確かな違いが見られた。

 例えば、真っ黒から10〜20%のほとんど黒に近いグレーで構成されるグラデーションを表示すると、8ビット表示ではさすがに階調の境目が段々になって見える部分が出てくるが、10ビット表示では滑らかに黒の濃淡が描画される。また、真っ白から真っ黒へリニアに階調が変化するグラデーションにおいては10ビット表示も8ビット表示も大体同じように見えるのだが、照明が当たった3D CGの球体のようにオブジェクトの部分によってグラデーションの段階が違うような画像では8ビット表示にバンディングが生じ、10ビット表示のほうが自然に描画できることもあった。

tm_0909_10bit_12.jpg 真っ黒から10%のほとんど黒に近いグレーで構成されるグラデーション表示。デジタルカメラで撮影して再現できる暗部階調の限界を超えてしまい、写真ではほとんど真っ黒になってしまった

tm_0909_10bit_13.jpg 10ビット表示と8ビット表示の違いを分かりやすくするため、画像に同一のレベル補正を行い、階調の境目を際だたせた。左の10ビット表示のほうが階調が整っている。実際の見た目は、1つ上の写真に近い暗さだが、10ビットと8ビットの階調差は肉眼で判別できた

tm_0909_10bit_14.jpg 暗闇の中でかすかに光が反射している3D CGの球体を表示した例。球体が暗すぎるので、デジタルカメラで撮影した画像はほとんど同じように見えるが、肉眼では右の8ビット表示でバンディングが発生しているのが分かった

tm_0909_10bit_15.jpg こちらもレベル補正を行って10ビット表示と8ビット表示の違いを目立たせた。やはり、左の10ビット表示のほうが自然な描画になっている

 高いコントラストと階調の滑らかさが同時に求められるような画像は3D CGのデータに多く、8ビット表示では微妙な濃淡の表示がしま模様になることも少なくないが、10ビット表示では微妙な階調をきちんと描き分けられるのが見事だ。今回は画像ビューワで静止画の表示チェックを行っただけだが、それでもSX2462Wにおける10ビット表示性能の一端はかいま見ることができた。

クリエイティブワーク全般で高いパフォーマンスを発揮するSX2462W

tm_0909_10bit_16.jpg

 SX2462Wの10ビット表示性能が威力を発揮できるかどうかは、今後の周辺環境の整備にかかっている。10ビット表示のアプリケーションが実用レベルまで普及するには時間がかかるだろうが、液晶ディスプレイは購入後に長期間使い続けられる製品だ。特にナナオはディスプレイの保証期間を標準で5年間(液晶パネルは3年間)に設定している。近い将来にDisplayPortや10ビット表示環境が普及した場合でも、買い替えずにそのまま利用できる点は頼もしい。

 もちろん、10ビット表示という新フィーチャーを除いても高品位な液晶ディスプレイなので、購入後は即戦力となる。1920×1200ドット表示の24.1型ワイドパネルは広視野角・低色度変位が自慢のIPS方式を採用し、Adobe RGBカバー率98%、NTSC比102%の広色域表示に対応するうえ、色域変換によるsRGB色域の表示もこなす。簡易カラーマッチングツールの「EIZO EasyPIX」にも対応済みだ。

 また、画面表示から短時間で輝度を安定化する「輝度ドリフト補正」、バックライトの経時変化に起因するブライトネスの変動を正す「ブライトネス自動制御」、輝度や色度のムラを抑える「デジタルユニフォミティ補正回路」、周囲の温度や輝度の変動による色度変化まで低減する「温度センシング・色度補正」といった、高度な表示安定化機能まで盛り込んでいる。

 これだけ画質に注力した24.1型ワイド液晶ディスプレイとあって、EIZOダイレクトでの直販価格は10万4800円になるが、昨今市場にあふれている低価格のフルHDディスプレイとは別次元のクオリティであることや、CG243Wと同等の高画質化機能が数多く搭載されていることを考慮すると、コストパフォーマンスはかなり高い。

 色再現性にはこだわりたいが、高度なハードウェアキャリブレーション機能までは必要がないといった幅広いユーザー層にとって、長期間愛用できるクリエイティブワークのベストパートナーに成りうる1台だ。

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提供:株式会社ナナオ
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2009年9月30日

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