1366×768ドット液晶+1.39キロの薄型軽量ボディ──デル「Inspiron 11z」を写真で眺めるなんと6万円台から(1/2 ページ)

» 2009年10月01日 11時00分 公開
[岩城俊介(撮影:矢野渉),ITmedia]

求めやすい価格のCULVノートPC、デルからも登場

photo CULVプロセッサであるCeleron 743を採用する「Inspiron 11z」

 2009年後半、ASUSの「U20A」やAcerの「Aspire Timeline」、MSIの「MSI X340 Super」など、台湾のPCメーカーを中心にCULV(Consumer Ultra Low Voltage:コンシューマー向け超低電圧版)プロセッサを搭載するノートPCが注目を集めている。CULVノートPCは、ディスプレイの解像度やメモリ容量、小型ボディゆえのキーボードの操作性など、いわゆるNetbookが劣る仕様を補って“普通のモバイルノートPC”として利用できること。そして、Netbookより“少しだけ高価”な10万円以下のリーズナブルな価格で購入できる特徴がある。

 デルが2009年10月に発売する「Inspiron 11z」も、これらCULVノートPCにあてはまる。米国ではすでに発売されていたが、このたび、ようやく日本でも発売されることになった。価格は6万4980円(税込み)から。──この価格に見合うスペックなのか、写真で外観をじっくり見ていこう(今回の評価機は仕様最終決定前の試作機のため、ベンチマークテストやバッテリーチェックテストは行っておらず、実際の製品と仕様が異なる場合がある点はあらかじめお断りしておく)

 Inspiron 11zの基本スペックは、CPUに新モデルの超低電圧版Celeron 743(動作クロック1.3GHz)、Intel GS45 Expressチップセット、グラフィックスはチップセット内蔵のIntel GMA4500MHD、ディスプレイに1366×768ドット表示に対応する11.6型ワイド液晶ディスプレイ、IEEE802.11b/g対応の無線LAN、最大3時間3分駆動する3セルの標準バッテリーを実装する。ボディサイズは292(幅)×214(奥行き)×23.5〜25.8(厚さ)ミリ、重量1.39キロ(3セルバッテリー搭載時)/1.55キロ(6セルバッテリー搭載時)となる。

photo 天板のカラーバリエーションが7種類もある。写真はアルパイン・ホワイト(左)とオブシディアン・ブラック(右)

 外観はほどよく丸みを帯びており、光沢仕上げの天板とともに“きついクセ”はないプレーンなデザインだ。光沢があるので指紋の付着は少し気になるが、過度にデザイン性を主張する出っ張る部品もなく、最薄部23.5ミリの薄いボディとともに悪い印象は受けにくい。なお、製造コストの制限が厳しいと思われるCULVノートPCにあって、天板カラーバリエーションが豊富であるのは少々驚く。評価機のオブシディアン・ブラックとアルパイン・ホワイトのほか、チェリー・レッド、プリティ・ピンク、アイス・ブルー、ジェイド・グリーン、パッション・パープルと全7色のバリエーションがある。

 搭載OSはWindows Vista Home Premium(SP1)だ。ただ、デルが実施するWindows 7優待キャンペーンにより、個人/法人ユーザーとも無償でWindows 7へアップグレードできる特典も用意する。

photo 全7色の天板カラー。左上からチェリー・レッド、アルパイン・ホワイト、オブシディアン・ブラック、プリティ・ピンク、パッション・パープル、ジェイド・グリーン、アイス・ブルー

液晶ディスプレイは11.6型ワイドで1366×768ドット

photo 解像度1366×768ドットの11.6型ワイド液晶ディスプレイを採用する

 液晶ディスプレイは、解像度1366×768ドットの11.6型ワイドパネルを採用する。解像度はB5サイズで12型クラスのノートPCとほぼ同等(アスペクト比16:9のパネルなので、縦の解像度が少し低い程度)で、必要十分だろう。Webサイトの閲覧やオフィスアプリケーションにおいて、1024×600ドット表示のNetbookで感じる窮屈さはなく、それこそ“普通のノートPC”の感覚で使用できる。

 インタフェースは、本体左側面に100BASE-TX対応のLAN端子、HDMI出力、USB 2.0、右側面にメモリカードリーダー(SDHC対応SDメモリーカード、メモリースティック、メモリースティックPRO、MMC対応)、イヤフォン出力/マイク入力、USB 2.0×2、DC入力端子を備える。ExpressCardスロットなどの拡張スロットはないが、メモリカードリーダーはきちんと備えつつ、PCデータ通信はUSB接続型のデータ通信端末を用いると想定すると十分と言えそうだ。

 なお、外部ディスプレイ出力にHDMIを採用したのもCULVノートPCの流行に沿っている。家庭用テレビと接続して映像コンテンツを再生するエンターテインメント用途以外に、外部の液晶ディスプレイと接続してデュアルディスプレイ環境で利用するシーンにも適応するだろう。一方、プロジェクター接続の機会もあるため、アナログRGB端子も備えてくれると喜ばしいと思うビジネスユーザーはいるかもしれない。この点は少々悩ましい。

photophoto 本体左側面は100BASE-TX対応のLAN端子、排熱口、HDMI出力、USB 2.0(写真=左) 右側面はメモリカードリーダー(SDHC対応SDメモリーカード、メモリースティック、メモリースティックPRO、MMC対応)、イヤフォン出力/マイク入力、USB 2.0×2、DC入力端子、ケンジントンロックポートを備える(写真=右)
photophoto 23.5ミリの薄型ボディが際だつ前面(写真=左) 背面にバッテリースロットがある(右)。薄型ボディとともに過度に出っ張った部分もないので、バッグにも収納しやすいのは好印象だ

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