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» 2009年10月09日 11時11分 UPDATE

HDMIも標準で装備:4万円台でマルチコアCPU搭載PCが買える!!──デル「Inspiron 546」を試す (1/2)

デルの「Inspiron 546」は、AMDプラットフォームを採用することで、5万円を切る価格帯ながら性能と拡張性のバランスが取れた1台に仕上がっている。

[富永ジュン(撮影:矢野渉),ITmedia]

デルのデスクトップPCで最も低価格な「Inspiron 546」

ht_0910de01.jpg ミニタワー型の「Inspiron 546」

 日本では、個人向けPCの主流がノートPCや液晶一体型デスクトップPCに移って久しい。各PCメーカーのラインアップでデスクトップPCが減っており、よしんばあったとしてもスリムデスクトップPCのみでタワー型デスクトップPCはない、ということが珍しくはなくなった。確かに、PCの基本性能が十分に向上した今となっては、より省スペース性に優れたノートPCや液晶一体型PCが人気を得るのはある意味当然とも言える流れだが、PCの自作に興味があるユーザーや、必要に応じてパーツを換装したいユーザーにとってはなんとも寂しい限りだろう。しかし、タワー型デスクトップPCが完全に駆逐されたわけではない。7月22日に発表されたデルの「Inspiron 546」も、貴重な選択肢の1つである。

 Inspiron 546は、AMDプラットフォームを採用したミニタワー型デスクトップPCの最新モデルだ。現在、同社の個人向けデスクトップPCは、上位から順にハイエンドゲーマー向けフラッグシップモデル「Alianware」シリーズ、「XPS」シリーズ、動画・画像編集に適したハイパフォーマンスモデル「Studio XPS」シリーズ、メインストリーム向けモデル「Studio」シリーズ、コストパフォーマンスに優れたエントリー向けモデル「Inspiron」シリーズで構成されている。これまではInspironシリーズとして、Windows Vista搭載のミニタワー型デスクトップPC「Inspiron 545」、Inspiron 545のXPモデル「Inspiron 535」、スリムタワー型デスクトップPC「Inspiron 545s」と、いずれもインテルプラットフォームを採用した3モデルが用意されていたが、Inspiron 546はさらに価格を抑えた最廉価モデルとして位置付けられている。実際のところ、1年間のサポートが付属していながら、4万円台から購入可能という価格はメーカー製PCとして破格と言えるだろう。

シンプルでスタンダードなボディを採用

ht_0910de02.jpg 前面カバーはカラフルな8色から選べる

 まずは外観を見てみよう。シルバーを基調とした旧機種のInspiron 531から一転、スタイリッシュな印象を与えるブラックをベースに、8色のカラーバリエーションから選べる光沢仕上げの樹脂製前面パネルを組み合わせることで、大胆なイメージチェンジが図られている。シルバーのフレームで外周を囲まれた前面パネルは、中央部にシルバーのエンボス加工が施されたロゴが配置され、その下に電源ボタン、LEDランプが縦一列に並んでいる。大変すっきりとしたデザインなので、どのカラーのフロントパネルを選んだとしてもデスク回りにしっくりとなじむだろう。

 ちなみに、前面パネルのカラーはピアノブラック、ピュアホワイト、トゥルーブルー、フォーミュラレッド、タンジェリンオレンジ、スプリンググリーン、プラムパープル、フラミンゴピンクの8色から差額なしで選べる。

 ボディ側面は細かい砂目地模様のつや消しブラックで、両サイドに「INSPIRON」のエンボスロゴが入っているほか、取り外し可能な左側面のパネルには吸気口も用意されている。前面パネル、側面パネルともにシンプルなデザインだが、「いかにもオフィス向け」といった堅さや安っぽさを感じさせないスタンダードなデザインは好印象だ。

 拡張性は、5インチベイと3.5インチシャドウベイがそれぞれ2基ずつ、3.5インチオープンベイが1基とまずまずだ。ボディサイズは、176(幅)×442(奥行き)×376(高さ)ミリと奥行きがやや長いが、設置場所に困るほどではない。上位モデルのようにレールを使ってワンタッチで着脱可能なベイ構造ではないが、内部は比較的余裕があるのでパーツの換装作業は容易に行えるだろう。なお、電源ユニットは出力が300ワットで、電源ケーブルはSerial ATAタイプが4本のみとなっており、グラフィックスカード用は用意されていない。

ht_0910de03.jpg 背面にセカンドファンが用意される。標準でHDMI端子を備えている
ht_0910de04.jpg 側面のカバーは2本のネジで固定されている(手回しネジではないのが残念)。ケース内部は広いのでメンテナンス作業はやりやすい
ht_0910de05.jpg 前面のカバーを開くと、3.5インチオープンベイや2基のUSB 2.0、ヘッドフォンやマイク端子が現れる。この部分のカバーは開いたままでもじゃまになりにくい

豊富なBTOメニューを用意

ht_0910de06.jpg AMD 780Gチップセットを採用したmicroATXフォームファクタのマザーボード

 エントリーモデルながら、豊富なBTOオプションは見逃せない。CPUは、クアッドコア/トリプルコア/デュアルコアと幅広く、Phenom X4 9750(2.4GHz)、Phenom X3 8750(2.4GHz)、Athlon X2 7550(2.5GHz)の3種類に加え、最新のPhenom II X4 925(2.8GHz)も後日提供される予定だ。

 AMD 780Gチップセットを搭載したマザーボードは、メモリスロットが4基、拡張カードとしてPCI Express x16とx1スロットが1基ずつ、PCIスロットが2基と、十分な拡張性を備えている。BTOでは最大8Gバイト(2Gバイト×4)のDDR2 SDRAMを選択でき、HDDは250G/320G/500G/750G/1Tバイトのシングルドライブのほか、HDD2台によるRAID 0構成で1.5Tバイト(750Gバイト×2)/2Tバイト(1Tバイト×2)も選択できる(いずれも7200rpm)。光学ドライブは、DVDスーパーマルチドライブ、BD-ROMドライブ、Blu-ray Discドライブのいずれかを1台、またはDVDスーパーマルチドライブ+BD-ROMドライブ、DVDスーパーマルチドライブ+Blu-ray Discドライブという2通りのデュアルドライブ構成も選べる。

 グラフィックス機能は、Radeon HD 3200を統合したAMD 780Gチップセットで提供される。動画再生支援機能のAvivo HDを利用してBlu-ray DiscタイトルなどのフルHD動画をスムーズに再生できるほか、バックパネルにHDMI端子を装備しているので、手軽に大画面テレビへPCの画面を出力することも可能だ。BTOでは、さらに高いパフォーマンスを持つRadeon HD 3650(グラフィックスメモリは256Mバイト)やRadeon HD 4350(グラフィックスメモリは512Mバイト)、GeForce GT 220(グラフィックスメモリは1024Mバイト)搭載のカードも用意されている。

 一方のOSは、64ビット版のWindows Vista Ultimate(SP1)とHome Premium(SP1)、32ビット版のHome Premium(SP1)とHome Basic(SP1)のほか、32ビット版Business(SP1)のダウングレード権を利用したWindows XP Professional(SP3)から選択できる。本機はWindows 7への無償アップグレードが可能な「Windows 7優待アップグレードキャンペーン」の対象機種となっているため、Windows XP Professionalダウングレード権付きWindows Vista Businessを購入すれば、Windows XP/Vista/7の3種類のOSが手に入れられるのが魅力だ。

 ほかにも、IEEE802.11a/b/g/n(nはドラフト準拠)に対応した無線LANカードやIEEE1394対応のPCIカード、Sound Blaster X-Fi Xtreme Audioサウンドカード、19メディア対応のメモリカードスロット、そして地上デジタル放送対応のテレビチューナーカード(ただし32ビット版のWindows Vistaのみ対応で、グラフィックスカードのオプション選択が必須)といった拡張カード類もしっかりとラインアップされている。

ht_0910de07.jpg 評価機にはAthlon X2 7550(2.5GHz)のCPUと2Gバイトのメモリ(1Gバイト×2)が装備されていた
ht_0910de08.jpg 容量300ワットの電源ユニットとセカンドファンを備える
ht_0910de09.jpg 評価機はUSB接続のシンプルなキーボードとマウスだったが、ワイヤレスタイプなども選べる

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