先週、SUPER TALENTのMLC型SSD「UltraDrive DX」シリーズが複数のショップに入荷し、好調な滑り出しを見せていた。価格は128Gバイトの「FTM28DX25T」が5万円弱で、64Gバイトの「FTM64DX25T」が2万5000円弱。ともに128Mバイトキャッシュを搭載しており、最大転送速度は、リード230Mバイト/秒、ライト180Mバイト/秒だ。
10月末に登場したアイ・オー・データ機器「SSDN-ST」シリーズと同じく、東芝製SSDを採用しているとされる。入荷したTSUKUMO eX.は「アイ・オー・データ機器モデルの在庫がほとんどないこともあり、好調に売れています。今、SSDの人気モデルといえば、インテル製と東芝製の2種類が飛び抜けています」と語る。
そのインテル製では、Kingston Technologyから1万円を切る40Gバイトモデル「SNV125-S2 40GB」が登場しており、こちらもヒットしている。「全体的に高価なインテル製SSDにあって1万円以下と激安なので、すぐに売り切れてしまいました。再入荷は早くて11月末くらいでしょうか」(TSUKUMO eX.)という状況だ。
これらの人気モデルの登場もあって、SSDを買い求めるユーザーは増えているそうだ。ドスパラ秋葉原本店は「ブートドライブとして購入する人とノートPCへ換装する人がともに多いですね。SSDが長持ちしやすいとされるWindows 7が登場してから、その人気が一段と高くなった印象です」と語る。
ただし、需要とは裏腹に十分な供給ができないと嘆くショップがいくつかあった。某ショップは「A社とS社がフラッシュメモリ全般を大量に確保しているため、工場の生産が追いつかないという話を複数の代理店から聞きました。その影響で全体的に値上がり傾向にありますし、人気モデルが売り切れても再入荷までに時間がかかることがザラになっています。半年前も似たような状況になりましたし、我々としては、A社がからむとロクなことにならないという感じですよ」と話していた。
一方で、HDDは順調な値下がりを続けており、3.5インチで最大容量の2Tバイトモデルが特価扱いで1万5000円以下となる機会も増えている。HDDを扱う某社は「本当は我々としてももっと高く売りたいんですけど、どうしようもないですね。容量単価でいっても1Tバイトと差がなくなっているので、近いうちに2Tバイトがよく出るようになるのかも」と複雑な心境をもらしている。
また、T-ZONE.PC DIY SHOPでは、初のSAS 6Gbps対応となるシーゲートのエンタープライズ向けHDDの価格を公開し、受注を始めていた。同店は「求める人はまだ少ないと思いますが、注目度は高いです。これから徐々に人気が出てくるのかなと思います」という。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.