11月第1週に登場したTFTEC JAPANの「USB 3.0 PCI-E CARD S19903」に続き、ラトックシステムやバッファロー、玄人志向、ASUSTeKからもUSB 3.0インタフェースカードが登場した。このうちPCI Express x1対応カードは、ラトックシステム「REX-PEU3」とバッファロー「IFC-PCIE2U3」、玄人志向「USB3.0N-PCIe」の3種類。価格は順に6000円弱、5000円弱、4000円弱となる。在庫はそれぞれ潤沢だ。
PCI Express x4対応カードはASUSTeKの「U3S6」のみで、価格は5000円弱。ただし、11月15日の時点でほとんどのショップが在庫切れしていた。そのほか、ExpressCard/34対応カード「REX-EXU3」も8000円弱の価格でラトックシステムから登場している。こちらの在庫は潤沢だ。
USB 3.0は転送速度が最大5Gbpsに達する次世代の汎用インタフェース規格で、USB 1.1/2.0と下位互換性を持つ。USBケーブル経由で給電するUSBバスパワーも、USB 2.0の500ミリアンペアから最大900ミリアンペアに強化されている。この時期に複数のUSB 3.0インタフェースカードが登場するというウワサは10月初旬から流れていたが、同時に「外付けHDDケースなどの対応デバイスの登場が年末になりそうです」(某ショップ)という見方が多勢だった。
しかし、バッファローからUSB 3.0対応の外付けHDDが登場し、実際にUSB 3.0の性能を堪能できる環境が整えられつつある。登場したモデルは、2Tバイトの「HD-H2.0TU3」と1.5Tバイトの「HD-H1.5TU3」、1Tバイトの「HD-H1.0TU3」だ。価格は順に、4万4000円前後、2万3000円弱、1万9000円弱となる。容量が少ないモデルほど潤沢に出回っている。
対応機器の売れ行きはおおむね好調の様子だ。T-ZONE.PC DIY SHOPは「店頭に並べた日にサクサク売れていき、仕入担当が驚いていましたね」と予想以上の反響を語る。また、クレバリー1号店も「対応する周辺機器はまだ少ないですが、将来性の高さから安心して購入する人が多いようです。例えばDisplayPortは搭載するグラフィックスカードが出たところでほとんど注目を集めませんでした。新しい規格が出たところで、それがどれだけ普及するかを様子見するのが普通なんですよね。しかし、USB 3.0は、USB 2.0の地盤を引き継ぐ可能性が高く、近い将来にはPCだけでなくさまざまなデジタル機器で活用できると思われているのでしょう。加えて、下位互換性もあり、とりあえずUSB 2.0機器を挿しておくという使い方もできますからね」と話していた。
ツートップ秋葉原本店は、そうした将来性を明るく語る。「強化されたバスパワーを活用して、ACアダプターなしで使える外付け光学ドライブは確実に出るでしょう。大容量のUSBメモリにUSB 3.0モデルが加われば、10Gバイト近いデータもサクサク持ち運べるようになると思います。転送速度とバスパワーが向上すると便利になる場面は、身の回りで結構多いんですよ。製品の開発用にUSB 3.0カードを購入された周辺機器メーカーさんもいらっしゃるので、これから徐々に対応機器が増えていくでしょうね」。
なお、USB 3.0対応マザーボードも複数のメーカーから登場しているので、詳細は次のページでお伝えしよう。
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