このほか、
などの機能を刷新した。変換辞書は「歴女」や「タジン鍋」といった新語やトレンド用語のほか、基本的な語彙能力の底上げを目的に、高校教科書レベルの語彙や情報処理関連の語彙や用例の拡充にも注力した。
なお、2009年12月に公開されたGoogleの無料日本語入力システム「Google日本語入力(ベータ)」について同社は、心のうちはかなりの脅威と認識していると思われるが、歓迎の姿勢を示す。
「参入はウェルカム。ATOKが現時点で競争相手にしているのは、マイクロソフトやアップルのOSに標準で備える無償ソフト。Googleも無償ということで、商的には同じと考えている。逆にGoogleのような新たな取り組みを展開する会社が日本語入力の分野に参入することは、それだけ注目が集まることを示す。開発陣も今後、熱意を持って(これ以上のものを──、よりよいものを──と)取り組むことができると思う」(ジャストシステム コンシューマ事業部の佐藤洋之氏)
このことがあったためか、今回の発表会では配布資料に用意されなかった「ATOKの今後の方向性」を示す説明も行われた。まず近いうちに、
の開発、投入を行う。
そして、クラウドをベースとしたさらなる高度な入力ソリューションやさらにリッチなインターネットアプリケーションとしての「Web利用を前提/Webだけで完結するATOK」を経て、携帯電話や携帯ゲーム機なども含めたあらゆるプラットフォーム上でローカル/Webに関係なく利用する「いつでもどこでもATOK」を目指す。
iPhone版、Android版などの投入時期は2009年12月現在は未定だが「みなさまが想像されるより早い段階で発表できると思う」(佐藤氏)という。iPhoneは例えば、アドレス帳に登録した文字列を入力時の学習単語として活用する例もあるが「展開方法や仕組みは残念ながらまだ言えない。ただ、アプリとするならばよくある有料iPhoneアプリの範囲内に収まる程度の価格でなければとは考えており、標準のものより“さすがATOK”と思ってもらえるの変換精度や使い勝手も必要。期待してほしい」(ジャストシステム)。
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