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» 2009年12月11日 15時48分 UPDATE

イマドキのイタモノ:GeForce GT 240の“存在意義”を考える (1/2)

過当競争気味の1万円前後級グラフィックスカードに投入されたNVIDIAの新鋭モデルが「GeForce GT 240」だ。ちょっと地味なこのGPUを“多角的”に検証する。

[石川ひさよし,ITmedia]

 NVIDIAが2009年11月に投入した「GeForce GT 240」は、GeForce GT 220世代のメインストリーム向けラインアップに位置するGPUだ。NVIDIAのリテール向けで初めて40ナノメートルプロセスルールを採用したGPUとして注目を集めたが、具体的なスペックでも、GeForce 9600 GTで対応していなかったDirectX 10.1をサポートし、NVIDIAとしてはグラフィックスメモリにGDDR5を初めて採用する。

 とはいえ、GeForceのミドルレンジからバリュークラスにおけるラインアップをチェックしてみると、上にはGeForce GTS 250、下にはGeForce GT 220、同210とそろっているこのレンジに、なぜ、新しいGPUが投入されたのか? という疑問も出てくる。ここでは、そんな“微妙な立ち位置”にいるGeForce GT 240の意味を多角的に検討してみたい。

微妙な立ち位置と微妙なスペック

kn_gt240_01.jpg GPU-Zで見たGeForce GT 240のスペック情報。評価で試用したMSIの「240GT-MD512-OC/D5」がオーバークロック版であるため、動作クロックは手動で調整した。定格設定で、コアクロックは550MHz、シェーダユニットクロックは1340MHz、メモリクロックは1700MHz(データ転送レートで3.4Gbps相当)になる

 GeForce GT 240は「GT215」コアを採用したデスクトップ向けディスクリートGPUだ。同じレンジとしてGeForce GT 220、GeForce 210の上位に当たる。GeForce GT 220から統合型シェーダーユニットの数が増えて96基になった。GeForce GT 240の上位にはGeForce GTS 250が存在するが、GeForce GTS 250が旧世代のコアを利用している。そのため、GeForce GT 240はGeForce GTS 250が対応しないDirectX 10.1をサポートするなど、一部のスペックで逆転現象が起きている。

 NVIDIAは、GeForce GT 240をGeForce 9600 GTの後継と位置付ける。両者を比べると、DirectXのサポートや搭載する統合型シェーダーユニットの数でGeForce GT 240が勝るものの、動作クロックはGeForce 9600 GTより低く抑えられているほか、ROPsの数もGeForce 9600 GTが多い。また、グラフィックスメモリのバス幅はGeForce GT 240で128ビットと半減した。Geforce GT 240搭載グラフィックスカードには、GDDR5搭載モデルとDDR3搭載モデルが用意されるが、GDDR5メモリを採用したモデルは、バス幅が半減しても転送レートの向上でなんとか帯域を維持できるが、安価なDDR3メモリ搭載モデルでは帯域も半減することになる。

GPU GeForce GTS 250 GeForce GT 240(DDR3) GeForce GT 240(GDDR5) GeForce GT 220 GeForce 9600 GT
プロセスルール 55ナノメートル 40ナノメートル 40ナノメートル 40ナノメートル 65ナノメートル
統合型シェーダユニット 128基 96基 96基 48基 64基
コアクロック 738MHz 550MHz 550MHz 625MHz 650MHz
シェーダクロック 1836MHz 1340MHz 1340MHz 1360MHz 1625MHz
DirectXサポート 10 10.1 10.1 10.1 10
メモリ GDDR3:512MB/1GB DDR3:512MB/1GB GDDR5:512MB/1GB DDR3:512MB/1GB GDDR3:512MB/1GB
メモリバス幅 256ビット 128ビット 128ビット 128ビット 256ビット
メモリクロック 1100MHz 1000MHz 850MHz 790MHz 900MHz
メモリ帯域幅 70.4GB/sec 32GB/sec 54.4GB/sec 25.3GB/sec 57.6GB/sec
ROPs 16基 8基 8基 8基 16基
テクスチャユニット 64基 32基 32基 16基 32基
最大消費電力 150ワット 70ワット 70ワット 58ワット 96ワット

オリジナルの大型ファンに注目の「N240GT-MD512-OC/D5」

 今回の検証で用いたGeForce GT 240搭載グラフィックスカードは、MSIの「N240GT-MD512-OC/D5」だ。クーラーユニットは、オリジナルファンを採用した2スロット厚タイプを搭載する。グラフィックスメモリにはGDDR5メモリを採用してオーバークロックも施された。また、ミドルレンジのモデルながら、Hi-C CAPタイプの固体コンデンサと「リッドステートチョークコイル」を実装する。リッドステートチョークコイルは、コイル鳴きのないチョークコイルとしてハイエンドモデルで採用する例が多い。

kn_gt240_02.jpgkn_gt240_03.jpgkn_gt240_07.jpg MSIのGeForce GT 240搭載カード「240GT-MD512-OC/D5」は、2スロット厚の大型ファンを搭載したオーバークロックモデルだ。カードサイズは短く、補助電源コネクタもないので、PCケースへの組み込みが容易だ。カードには「SSC」と刻印された金色の高品質チョークコイルが実装されている

kn_gt240_05.jpgkn_gt240_06.jpgkn_gt240_04.jpg GPUチップにはGT215-450-A2と刻印されている(写真=左)。グラフィックスメモリはSamsungのGDDR5モジュール「K4G10325FE-HC05」(4Gbps)だ。1Gビットが4チップ搭載されており、総容量は512Mバイトになる(写真=中央)。また、カード裏面にはMSIの製品でおなじみの「Hi-C Cap」も実装する(写真 =右)

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