新VAIO Tの“VAIOディスプレイプレミアム”は、屋外でも画面がかなり見やすい。では、大通り公園のベンチにじっくり腰を据えて“まったり”できるのか、ワンセグ放送を視聴しつつ、標準バッテリー(Sバッテリー)の駆動時間を確かめる。新VAIO Tのバッテリー駆動時間は公称値で最大約11時間。PCの設定は、電力プランをバランスで輝度を最大、無線LANをオンとした。
結果は、ワンセグ放送を約3時間40分視聴できた。ワンセグの視聴を行ったために公称バッテリー駆動時間とはかなり差が開いたが、輝度最大の状態でこれだけ駆動するなら、プロ野球などのスポーツ中継もよほどの延長戦にもつれ込まない限り最後まで視聴できそうだ。
いや、それにしても……当たり前だが晩秋の札幌の気温は皆さまの想像どおりだ。寒空のもと約4時間もじっとテレビを見続けるのは、バッテリー性能的にOKでも人間的には罰ゲームであり、長時間駆動するバッテリーのせいで本当にまったりしていたらこちらの命が危うくなる。
なお、今回は映像の視認性(と、早く終わること……)を重視してディスプレイの輝度を最大にしたが、VAIO Tは照度センサーによる自動輝度設定機能を搭載するので、こちらを有効に使えばバッテリー駆動時間はもっと延ばせる。液晶ディスプレイはPCのアイドル状態で最も消費電力が高いデバイスであり、ソニーによると、ディスプレイの輝度を最大から2段階下げるだけで消費電力が半分以下になるそうである。
バッテリーがカラになったら、充電しなければならない。自分の体力回復が先か、カラになったバッテリーの充電完了が先か、今度はVAIO Tの「急速充電モード」を試そう。
VAIO Tには、ニーズに応じて“いたわり充電モード”と“超いわたり充電モード”、“急速充電モード”、計3つのバッテリー充電モードが用意される。いたわり充電モードはバッテリー寿命の延長を目的に、容量の約80%(超いたわり充電モードは約50%)で充電を止めるもの。急速充電モードはバッテリーの一定容量まで従来の約2倍の速さで充電できる機能で、より早く充電したい場合に向く。
さて、新VAIO Tは、急速充電モードを使うと最速3.5時間で標準バッテリーを充電できることをうたうが、実際にほぼスペックどおり約3時間40分で満充電された。ちなみに、充電開始から1時間以内に50%以上、3時間以内に90%以上に達しており、とくにスタートダッシュが鋭く、再度バッテリーで使用可能な程度まですぐ充電されるのが特徴だ。いったん戻って(あるいは充電できる場所に行って)からすぐ出発する──そんなシーンが多いなら、この機能はかなり重宝することだろう。
なお、筆者も自分用急速充電モードである“酒と肉”を用い、同じくらいの時間で回復できた。こういうところも、やはりVAIO Tは自分にマッチしていると言えるような気がしないでもない。
(続く)
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