CPU | Core i7-975 Extreme(動作クロック3.33GHz) |
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Motherboard | Intel DX58SO |
Chipset | Intel X58 Express |
Memory | DDR3-1333(2Gバイト×3/9-9-9-24) |
HDD | WD5000AAKS(500Gバイト/7200rpm/16Mバイト) |
OS | 64ビット版Windows 7 Ultimete |
今回の性能検証作業では、Windows 7への対応、DirectX 11への対応を考えて、ベンチマークテストの構成を見直した。全体的な指標として使うのは従来から使っている「3DMark06」と「3DMarkVantage」だが、ゲームタイトルを使うベンチマークテストでは従来の「Far Cry 2」とともに、「ストリートファイターIV ベンチマーク」、「The Last Remnant Benchmark」を加えた。さらに、DirectX 11環境における性能測定として「S.T.A.L.K.E.R.:Call of Pripyat Benchmark」と「Unigine Heaven Benchmark」も使用している。
なお、ベンチマークテストを測定するシステム構成としては、CPUがCore i7-975 Extreme(動作クロック3.33GHz)、メモリは2Gバイト×3の6Gバイト、OSは64ビット版Windows 7 Ultimateを導入した。
3DMark06、および、3DMark Vantageのスコアで、Radeon HD 5670はRadeon HD 5750の約7割に相当する結果を出している。搭載する統合型シェーダユニット(ストリームプロセッサ)の数が半減しているのに7割程度の結果を出せているのは、グラフィックスメモリにGDDR5を採用することでメモリ帯域が増えたおかげだ。
Radeon HD 5750とRadeon HD 5670、そして、Radeon HD 4670と並べると、Radeon HD 5670の結果がちょうど中間になる。さらに、競合するGeForce GT 240と比べると、1割程度上回るスコアをRadeon HD 5670は出している。
ゲームタイトルを使ったベンチマークテストでも、Radeon HD 5670の結果はRadeon HD 5750の7割に相当するのが確認できた。ただ、ゲームタイトルごとに優劣の傾向は異なり、例えば、GeForce GT 240に対して全般的に優位に立つケースが多いものの、ストリートファイターIV ベンチマークではGeForce GT 240が上回る。また、Unigine Heaven BenchmarkおよびS.T.A.L.K.E.R.:Call of Pripyat Benchmarkでは、DirectX 11対応のGPUがRadeon HD 5750とRadeon HD 5670に限られるが、ここでも、ほかのベンチマークテストと同じ傾向を見せている。
なお、DirectX 11とDirectX 10で測定したベンチマークテストの結果に少し触れておくと、DirectX 10動作時よりもDirectX 11でスコアの低下が確認された。
消費電力に関しては、今回用意した4種類のGPUであまり差が出ず、アイドル時は90ワット前後で横並びになった。その中でも上位モデルのRadeon HD 5750は高めで一番低かったのはRadeon HD 4670だった。ピーク時では、Radeon HD 5750が179ワットと最も高く、GeForce GT 240、Radeon HD 4670、Radeon HD 5670が166ワット前後で並ぶ。数値ではRadeon HD 5650が一番低いが、ほとんど差はない。
このクラスのGPUとなると性能アップのインパクトは少ないが、それでもベンチマークテストの結果に示されるように着実に底上げされていることは確かだ。Radeon HD 5670と搭載したグラフックスカードの価格は1万円を超えるとみられており、グラフィックスメモリ512Mバイトモデルが1万2000円前後、1Gバイトモデルが1万4000円前後となる予定だ。おそらく、Radeon HD 5670の512MバイトモデルとGeForce GT 240のGDDR5 512Mバイトモデルが性能的にも価格的にも競合することになるだろう。DirectX 11というアドバンテージを重視するユーザーにはRadeon HD 5670を選択して間違いない。
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