2010年春モデルで登場したLet'snoteの新製品は「Let'snote R9」「Let'snote S9」「Let'snote N9」「Let'snote F9」といった既存シリーズで登場する。店頭モデルでは、ハードウェア構成が各シリーズ1種類ずつ投入されるほか、ハイエンドパーツの構成が選べるPC直販サイト「マイレッツ倶楽部」限定モデルと多彩なインタフェース構成が選択できる法人モデルが用意される。
2010年春モデルで登場したすべての新モデルで32ナノメートルプロセスルールを採用したインテルの新世代モバイル向けCPU「Arrandale」(開発コード名)を搭載し、チップセットもIntel QM57 Expressを採用し、無線接続モジュールもIEEE802.11a/b/g/nとモバイルWiMAXに対応する「Centrino Advanced-N+WiMAX 6250」(Let'snote R9店頭モデルはモバイルWiMAXに対応しない「Centrino Advanced-N 6200」)を組み込むなど、内部構成はインテルの最新モバイルPC向けプラットフォームに一新された。
「Let'snote S9」と「Let'snote N9」は従来モデルで搭載していたTDP 25ワットのCore 2 Duo P8600(動作クロック2.4GHz)とTDP12ワットのIntel GS45 Expressの組み合わせから、TDP35ワットのCore i5-520M(動作クロック2.4GHz)とTDP3.5ワットのIntel QM57 Expressの組み合わせに変更。Let'snote R9では、TDP10ワットのCore 2 Duo SU9600(動作クロック1.6GHz)とTDP12ワットのIntel GS45 Expressの組み合わせから、TDP18ワットのCore i7-620UM(動作クロック1.06GHz)とTDP3.5ワットのIntel QM57 Expressの組み合わせに変更した。
Core i7-620UMとCore i5-520Mは、CPUの負荷と温度によって動作クロックをアップさせる「Intel Turbo Boost Technology」(以下、TBT)に対応し、定格の動作クロックからCore i5-520Mは最高2.93GHz、Core i7-620UMは最高2.13GHzまで上昇する。
すべての新モデルで導入するOSは、Windows 7 Professionalが採用され、オフィスで依然として利用頻度が高いWindows XP対応アプリや企業独自開発アプリなどもXPモードで動作が可能だ。また、32ビット版と64ビット版のセレクタブルOS対応が店頭モデルでもできるようになった。
プラットフォームは一新されたが、すべてのモデルで従来と同じボディを継続して採用する。Let'snote R9の液晶ディスプレイは10.4型で画面解像度は1024×768ドットと、今では少なくなった4:3の画面縦横比を維持した。Let'snote S9、Let'snote N9、Let'snote F9も、ボディサイズ、重さ、ボディに搭載されたインタフェースは従来モデルとほぼ共通する。堅牢性能もそのまま受け継がれ、底面方向の76センチ動作落下試験と100キロf加圧振動試験を工場でパスした機材が出荷される。キーボード全面防滴もすべてのモデルで対応する。
ただし、一部のモデルでは改善された仕様もある。Let'snote R9では、従来で背面に搭載された小口径ファンから底面に組み込んだ大口径ファンに変更することで、風量を増やしながら静音性能も向上させた。また、Let'snote F9では、ディスプレイサイズは従来モデルと同じながら、店頭モデルで解像度を従来の1280×800ドットから1440×900ドットに変更し、液晶ディスプレイのバックライトにLEDを採用して省電力を進めたほか、内蔵する光学ドライブも従来の約50.5グラムからLet'snote S9と同じ約48.5グラムのタイプになった。さらに、Let'snote F9とLet'snote R9のバッテリーの容量が3100ミリアンペアアワーにアップした。
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