取材日の2月12日は、週末にバレンタインデーを控えていたため、いくつかのショップが限定グッズやチョコレートをパーツのオマケにつける特別企画を企画していた。その一方で、東アジア諸国からの仕入れが滞るとされる旧正月については、一部のショップでキャンペーン名に使われた以外は特に話題に上ることがなかった。
某ショップは「旧正月に仕入れが滞りそうなメモリなどは事前に大量にストックしていますからね。また、ベンダー各社も代理店を置いていることもあって、旧正月を理由に新製品を途切れさせることが少なくなりました。ウチも旧正月キャンペーンを打っていますが、名前だけ借りたという感じで、あまり意味はありません」と話していた。
このため、マザーボードの新製品も普段どおりに多数入荷していた。特に注目されていたのは、ギガバイトのP55マザー「GA-P55A-UD7」だ。USB 3.0とSATA 3.0を同時使用してもフル性能が発揮できるようにブリッジを搭載したATXマザーで、4基のPCI Express x16スロットを使ってCrossFireXや3-way SLIが構築できる。価格は3万9000円弱だ。
TSUKUMO eX.は「もともとギガバイトはPCI Express x16レーンからUSB 3.0とSATA 3.0用バスをとる構造ですが、ブリッジをかませることで、より安定した供給が可能になります。拡張スロットも多くオンボード機能も豊富なので、とことん高性能で多機能なマシンを組む人にオススメです」と語る。
H55マザーでは、MSIからATXマザー「H55-GD65」が登場したほか、ZOTACのmini-ITXマザー「H55-ITX WiFi」も目立っていた。価格は順に1万5000円弱と1万8000円弱だ。H55-GD65は、アナログRGB/HDMI/DVI出力端子を備え、メモリはオーバークロックにより最大でDDR-2133まで対応する。パソコンショップ・アークは「標準的なH55マザーですが、MSI独自で簡単にオーバークロックできる機能を備えているので、ちょっとしたチューニングを楽しみたい人によさそうなモデルですね」と評価されていた。
H55-ITX WiFiは、インテルのGPU内蔵CPU「Clarkdale」が使える初のmini-ITXマザー。DVIとHDMI出力を備え、PCI Express x16スロットも1基用意している。メモリはSSR3スロット2基で、最大8Gバイト搭載可能だ。Serial ATAポートは6基。クレバリー1号店は「グラフィックスカード不要のH55は、P55以上に小型マシン向きですからね。今後、非Atomのmini-ITXマザーとして注目を集めるかもしれません。GPU内蔵CPUを使わないと背面の映像端子は使えないので、それだけはお客さんの購入時にしっかり説明しようと思います」という。
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