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» 2010年02月25日 18時24分 UPDATE

Arrandale+GT335Mの実力:10万円以下でゲームも余裕! お買い得ノートPC「m-Book MB-T910B」を試す (1/2)

外部GPUにGeForce GT335Mを搭載するマウスコンピューターのパフォーマンスノートPC「m-Book MB-T910B」は、デスクトップPC代わりに使える性能と10万円を切る高いコストパフォーマンスが魅力だ。

[小川夏樹,ITmedia]

モバイル向けの新型Core iシリーズ「Arrandale」を搭載

og_m-book_001.jpg 「m-Book MB-T910B」

 Arrandaleは、Clarkdaleと同時に登場したノートPC向けの新型Core iシリーズで、Core i3 M/Core i5 M/Core i7 Mが用意される。ArrandaleはClarkdale同様に、2つのCPUコアと1つのGPUコアを1パッケージにつめ込んでいる。

 Arrandaleに統合されたGPU(Intel HD Graphics)は、Intel HM55 Express/HM57 Express/QM57 Express/QS57 Expressといったチップセットと組み合わせることでグラフィックス機能が利用可能になる(Intel PM55 Expressは内蔵GPU非対応)。

 今回試用したマウスコンピューターの「m-Book MB-T910B」は、CPUにCore i5-520M(2.4GHz/Intel Turbo Boost Technology利用時は最大2.93GHz/3次キャッシュ3Mバイト/HT対応)、チップセットにIntel HM55 Express、グラフィックスにNVIDIA GeForce GT335M(専用グラフィックスメモリ1Gバイト)を備え、1366×768ドット表示の15.6型光沢ワイド液晶ディスプレイを搭載した構成だ。ミドルレンジクラスのデスクトップPCに肩を並べる性能を持っているため、机上のスペースを有効活用したい、省スペースデスクトップPCの代わりに使いたい、といった場合にうってつけのノートPCと言える。

 GeForce GT335Mは、「G92」コアをベースにしたモバイル向けGPUで、DirectX 10およびOpenGL2.1、NVIDIAのPureVideoやPhysX、CUDAに対応している。動作周波数は1.21GHz駆動でCUDAコア数は72、メモリインタフェースは128ビット幅(DDR3またはGDDR3)だ。性能的にはエントリーからミドルレンジクラスのデスクトップPC向けGPU相当と考えればいいだろう。

og_m-book_002.jpgog_m-book_003.jpg CPU-Zの画面。Intel TurboBoost Technology時のフル駆動は1コアでは最高2.93GHzだが2コア時は2.66GHz駆動になる。なお、パッケージ表示がLGA 1156となっているが実際はPGA988(画面=左)。内蔵するGPUはNVIDIAのモバイル向けディスクリートGPUのGeForce GT335Mだ。専用グラフィックスメモリは1Gバイト。なおCore i5-520Mにも内蔵グラフィックスが搭載されているが評価機ではGeForce GT335Mが利用される(画面=右)

 また、CPUについては、物理コアは2つながらHyper−Threadingが有効になっているため、実行可能なスレッドは4つある。さらにCore i5-520Mの規定動作クロックは2.40GHzだが、Intel TurboBoost TechnologyによってCPU負荷に合わせ1.2GHzから2.93GHzまで段階的にクロックが変化する。この辺りのことは「モバイル向け新Core iシリーズのCPU性能をじっくり調べてみた」で詳しく触れているので、参照して欲しい。

 それでは早速、これらの新技術を搭載したマウスコンピューターの「m-Book MB-T910B」(以下、MB-T910B)の実力を検証していこう。

シンプルなデザインの本体

og_m-book_004.jpg 本体のエッジに丸みをつけたシンプルなデザイン。天板にはつややかな塗装が施されている

 MB-T910Bのサイズは、折りたたんだ状態で373(幅)×257(奥行き)×40.9(高さ)、重量は約2.63キロだ。付属しているACアダプタも大柄なのでモバイルには向かないものの、部屋と部屋の移動でちょっと持ち運ぶ、といった用途には十分実用的なサイズだ。使わないときは片付けられる省スペースデスクトップPCと考えればいいだろう。

 ボディは角や端が緩やかにカーブし、全体をフラットなデザインでまとめたシンプルな外観だ。ポインティングデバイスは、2ボタンのスライドパッドが搭載されている。ただ、このクラスのノートPCなら別途マウスを用意してもいいだろう。

 液晶を開くとテンキーまで付いたキーボードが顔を出す。数字や記号、アルファベッドキーのキーピッチは、実測で19ミリ強と十分なサイズを確保しており入力しやすい。ノートPCなのでストロークは浅いものの、打鍵感も悪くない印象だ。ただ、一部のキーが縦長になっていたりといった変則的なレイアウトをしているため、場合によっては慣れが必要になるかもしれない。また、十字カーソルキーが小さい点も少し残念だ(しばらく試用していて、タッチタイピング時に指がカーソルキーを探してしまうことがあった)。これはデザイン上の問題だとは思うが、パームレスト部を凹ませる形にしてカーソルキーを大きくしていたら、もっとよかったのではなかったかと思う。

og_m-book_005.jpgog_m-book_006.jpg 1366×768ドット表示に対応する15.6型の光沢ワイド液晶ディスプレイを搭載する(写真=左)。ワイドサイズの本体にあわせて10キー付きのキーボードを備える(写真=右)

各種インタフェースをチェック

 MB-T910Bのシンプルさはデザインだけではない。例えば、このクラスのノートPCでは、アプリケーション類を呼び出したりメディアプレーヤーを操作する類のボタンを搭載するモデルもあるが、こうしたボタン類は省略されている。あくまでもPCとしての基本性能を追求し、余計な機能を省いたシンプルさはMB-T910Bの随所に見られる。もっとも、前述したスペックで10万円を切る9万7860円という価格であることを考えれば不満はないだろう。

 各種コネクタ類も“必要十分”といった構成で、USBポートが全部で3ポート(うち1つはeSATA共用)とやや控えめな印象だ。端子の配置は本体右側面に2ポート、左側面にeSATAと共用の1ポートと振り分けられており、使い勝手はいい。ただ、USBの周辺機器を多く所有している場合はUSBハブを利用するなどの対応が必要になる。個人的には背面にあと1ポートくらいあればうれしかった。

og_m-book_007.jpgog_m-book_008.jpg 本体前面/背面

og_m-book_009.jpgog_m-book_010.jpg 本体左側面/右側面

og_m-book_011.jpg バッテリー容量は11.1ボルト/5100mAhで公称約3.75時間の駆動が行える。もっともこのクラスでは持ち運ぶ機会は多くないだろう

 そのほか、インタフェース類としては、左側面にアナログRGB、ギガビットLAN、HDMI、ExpressCard /34スロット、4 in 1のメモリーカードスロットがそれぞれ1基ずつ並んでいる。右側面には、前述したUSBポート以外にヘッドフォンとマイク用のミニジャック、光学ドライブとしてDVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブという構成だ。また、本体底面のmini PCIExpressスロットには、IEEE802.11a/b/g/n対応のIntel Centrino Advanced-N 6200が装着され、さらに液晶パネル上部中央に130万画素のCMOSセンサーを搭載したWebカメラを持つ。

 内蔵バッテリーは11.1ボルトで容量は5100mAhだ。メーカー資料によればこれで約3.75時間駆動できるとしているが、このサイズのノートPCをバッテリー駆動するような使い方はほとんどないと思われる。むしろ考え方を変えて、突然の停電でも3.75時間は電源が落ちない無停電電源装置(UPS)を搭載していると思えばいいだろう。なお、液晶ディスプレイの可動範囲は、実測値で100度ほどだが、机上で使うのならこの程度の角度で十分だろう。

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