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» 2010年03月05日 12時08分 UPDATE

5分で分かった気になる、2月のアキバ事情:“次世代の自作”をグッと身近に感じた2月 (1/2)

SATA 3.0に対応した安価なHDDやUSB 3.0対応SSD、LGA1336対応の新CPUなど、ハイエンドの環境を狙えるアイテムが次々に登場した2月。「どーせ、かなり先のことでしょ」と思われていた新世代の環境が、意外とすぐ近くにまで来ていた。

[古田雄介,ITmedia]

速度に容量、買いやすさ――新しい世代への突入が目立ったストレージ

og_akibam_001.jpg ウェスタンデジタルの3.5インチHDD「WD Caviar Black WD1002FAEX」

 1カ月を通して、ストレージ関連に注目度の高い新製品が多かった。2月中旬に登場したのは、ウェスタンデジタルの3.5インチHDD「WD Caviar Black WD1002FAEX」。容量1Tバイトの製品で、従来のSATA II(フェーズ2)から転送速度の上限が2倍の6Gbpsとなる「SATA 3.0」に対応しながらも、1万1000円前後の価格で発売されている。

 2009年末には、初のSATA 3.0対応HDD「Barracuda XT ST32000641AS」がシーゲイトから少数出回ったが、2Tバイトで3万円弱とやや高価だった。WD Caviar Black WD1002FAEXは買いやすい価格設定のうえ、街全体の在庫が途切れない程度の安定した供給があったため、「現実的な選択肢としてSATA 3.0を意識する人がかなり増えました」(ツートップ秋葉原本店)という結果につながった。

 ニーズの高まりを反映してか、SATA 3.0正式対応をうたう親和産業のSATAケーブル「SS-SAFC」シリーズも好調に売れていた。SATA 3.0は性能の制限なくSATA IIと同じケーブルが使えるが、SS-SAFCシリーズはSATA国際機関の試験と6Gbps帯域幅を確保した品質を売りにしている。T-ZONE.PC.DIY SHOPは「SATA 3.0ドライブの購入者だけでなく、将来を考えて購入する人や、品質の高さを気に入ってSATA II用に買っていかれる方などさまざまです。ケーブル類でここまで注目されるのは珍しいですね」と語る。SS-SAFCシリーズは、ケーブル長違いが5タイプ、ラッチの有無や端末の形状の違いが3タイプあり、計15製品が700円から1000前後で売られている。

 そのほか、2月末には2.5インチHDDとしては最大容量となる1TバイトのSATA IIドライブ「WD Scorpio Blue WD10TPVT」がウェスタンデジタルから登場している。価格は1万9000円前後だ。ただし、ドライブ厚が12.5ミリあり、一般的な9.5ミリ厚のHDDを搭載したノートPCなどには組み込めない可能性が高い。クレバリー1号店は「小型マシンや薄型マシンへの組み込みをメインに考えれば、価格的にもお得なモデルですね。注目は集めています」と話していた。

 一方、USB 3.0対応アイテムは2月中旬に初のSSDが登場している。SUPER TALENTの「ST3U」シリーズで、128Gバイトと64Gバイト、32Gバイトモデルを用意。価格は順に7万円強、4万円強、3万円強だ。内部でRAID 0を構築しており、リード最大230Mバイト/秒(ライト最大180Mバイト/秒)の高速な転送速度を実現しているのが特徴。パソコンショップ・アークは「一回り大きなUSBメモリとして使えるサイズなので、実用性も高い。あとは価格でしょうね。こなれた頃にはUSBメモリに変わる携帯ストレージになるかもしれません」と語った。

og_akibam_002.jpgog_akibam_003.jpgog_akibam_004.jpg 親和産業「SS-SAFC」シリーズ(写真=左)。ウェスタンデジタル「WD Scorpio Blue WD10TPVT」(写真=中央)。SUPER TALENT「ST3U」シリーズ(写真=右)

「もうおなかいっぱいです」――Radeon HD 5000ファミリーの下位モデルが充実

og_akibam_005.jpg パソコンショップ・アークに並んだRadeon HD 5450搭載カード

 2009年10月以降、コンスタントに新顔が登場しているRADEON HD 5000ファミリだが、2月も3つのラインアップがグラフィックスカード売り場に加わった。2月第一週に登場したのは、ローエンドの「Radeon HD 5450」を搭載したカードで、価格は5000円前後から8000円弱。ファンレスモデルやロープロファイル対応モデルが多く、標準デザインでは1スロットのみ占有する形状となっている。

 ツートップ秋葉原本店は「ロープロファイル対応モデルのシェアが、ウチではグラフィックスカード全体の2〜3割に及びます。HD 5450はDirectX 11対応で初のロープロとあって、評判はよいですね」と語り、比較的好調に売れている様子だった。

 その翌週には、9000円弱から1万円前後で売られる「Radeon HD 5570」搭載カードがデビューしている。HD 5570は同HD 5670よりコアクロックが若干低く、DDR3メモリに対応する仕様で、上記のHD 5450の1つ上のグレードとなる。こちらもロープロファイル対応モデルが多く、「ロープロで最強という位置づけで売れると思います」(T-ZONE.PC DIY SHOP)という評価を受けていた。

 さらに月末。HD 5850のダウンスペックモデルとして「Radeon HD 5830」を搭載したカードが、少数ながら2万7000円前後で登場した。HD 5830の上下にラインアップされるGPU搭載カードの価格は、HD 5770が1万5000円前後から2万円前後、HD 5850が3万円前後から3万5000円前後となっており、PCパーツショップではその中間の価格帯を狙ったという見方が強い。ただし、「HD 5830は補助電源が2基必要で、ピーク時の消費電力はHD 5850以上という点がネックなるでしょう。各社から製品が登場して価格が落ち着けば、需要が出てくると思います。あと4000円下がれば人気が出るかもしれませんね」(TSUKUMO eX.)といったコメントが多かった。

そのほか、2月初旬にはカード長を抑えた独自基板のRadeon HD 5770カードが登場するなど、既存の5000ファミリーのバリエーションも増えている。こうした現状を受けて、某ショップは「RadeonもGeForceも、年々ラインアップが増えてきて、すみ分けが大変になっています。店頭でも置く場所を用意するのが一苦労という感じですからね。ただ、5000円前後から6〜8万円程度の価格まで、まんべんなくそろっているというのはユーザーにとってメリットでしょう。ちょっと覚えるのが骨ですけど、本当に最適なカードが選べるという意味では良い傾向かもしれません」と話していた。

og_akibam_006.jpgog_akibam_007.jpgog_akibam_008.jpg T-ZONE.PC DIY SHOPに入荷したRadeon HD 5570カード(写真=左)。玄人志向のRadeon HD 5830カード「RH5830-E1GHD/DP/OC」(写真=中央)。クレバリーブランドのRadeon HD 5770カード「CB-5770/1G/DDR5R2」。奥行きが短いが、スロット2.5段分を占有するブ厚いクーラーを採用している。価格は1万5000円弱(写真=右)



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