“次世代の自作”をグッと身近に感じた2月5分で分かった気になる、2月のアキバ事情(2/2 ページ)

» 2010年03月05日 12時08分 公開
[古田雄介,ITmedia]
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最強モデルの更新が待ち望まれるCPUと、充実するmini-ITXマザー

AMD「Phenom II X2 555 Black Edition」(左)と「Phenom II X4 910e」(右)

 CPUは“最強一歩手前”の新製品が登場。AMDからは、2月第一週にPhenom II X4 e/X2各シリーズの最上位モデル「Phenom II X4 910e」と「Phenom II X2 555 Black Edition」が発売された。価格は順に1万7000円弱から1万8000円弱、1万円前後。

 Phenom II X4 910eは省電力なクアッドコアモデルで、従来の最上位「X4 905e」と同じTDP 65ワットながらクロック数は100MHz上の2.6GHzとなる。デュアルコアのPhenom II X2 555 Black Editionも従来のシリーズ最上位より100MHzクロックアップしており、3.2GHzだ。フェイス秋葉原本店は「価格がこなれているので、どちらもそこそこ売れそうですね。ただ、やはりインパクトは弱い。Phenom II X4の最上位モデルが早く出てほしいところですね」とこぼす。

 インテルもLGA1366対応のCore i7を月末にリリースした。3.06GHz動作の「Core i7-960」と2.8GHz動作の「Core i7-930」で、価格は順に5万円台半ばと2万8000円前後となる。従来のCore i7-950/920と置き換わるクアッドコアCPUで、TDPはともに130ワットだ。久しぶりのCore i7-9xxシリーズとあって、「LGA1366はX58マザーとCore i7-9xxの選択肢しかないので、新モデルの登場を待っていた人は多いでしょう。特にCore i7-920を使っている人は多いと思うので、CPUの載せ替え需要も多少は起きるかなと思います」(T-ZONE.PC DIY SHOP)と期待の声は多かった。

 ただしそれでも、「現行最上位のCore i7-975に置き換わるモデルも近く登場するらしいですね。そちらが登場すれば、ハイスペック志向のユーザーが飛びつくと思います」(某ショップ)などと、最上位モデルを待ち望むコメントも聞いた。

 一方、1月初旬に登場したLGA1156対応のチップセット「Intel H57/H55 Express」搭載マザーのラインアップも充実してきた。特に注目を集めたのは、mini-ITXタイプの新製品だ。2月中旬にZOTACからH55チップセット搭載の「H55-ITX WiFi」が1万8000円弱で登場し、月末にはH57チップセット搭載のインテル製マザー「DH57JG」が加わった。価格は1万3000円前後から1万4000円前後。

 パソコンハウス東映は「GPU内蔵CPUが使えるH55/H57マザーは、もともとmini-ITXでヒットしそうな仕様です。特にDH57JGは、SATAポートを4基備えるうえRAID 0/1/5/10も組めます。サーバとしても重宝する仕様ですから、人気が出るでしょう。無線LANモジュール付きのH55-ITX WiFiも利用シーンが描きやすいですね」と話していた。

インテルの「Core i7-960」と「Core i7-930」(写真=左)。ZOTAC「H55-ITX WiFi」(写真=中央)。インテル「DH57JG」(写真=右)

光モノから8チャンネルファンコンまで――サプライ品の注目株

LIAN-LI「LED-R」(奥)と「LED-B」(手前)

 前述のSATA 3.0正式対応ケーブルを含め、2月はサプライ品に注目アイテムが多かった。2月後半に話題を呼んだのは、LIAN-LIの「LED-R/B」だ。26個のLEDライトを1列に並べたテープで、途中にハサミを入れて短くカットできるのが特徴。ペリフェラル用の4ピンコネクタで給電する仕様で、裏側の両面テープを使ってPCケース内の好きな場所に張り付けられる。価格は2500円弱だ。T-ZONE.PC DIY SHOPは「純粋に光るだけのアイテムですが、インパクトの強さでそこそこ売れていますね。照明が当たりにくいドライブベイ内部や、グラフィックスカードの下方などを照らす目的でも使えますから、意外と実用的なんですよ」と語る。

 同時期に、7色に光るLEDを内蔵した汎用ファン「256COLOR FAN」もXclioから登場している。8センチと12センチ、25センチ、36センチの4種類をラインアップし、価格は順に1500円前後、1700円前後、2500円前後、3000円前後。LEDライトが赤→オレンジ→黄→緑→青→紫→ピンクと切り替わる仕様で、好みの色で固定もできる。ただ、発光色の多彩さ以上に、最大36センチという巨大さで注目を集めていた。

 ツートップ秋葉原本店は「搭載できるケースが限られていますが、店頭での目立ち具合はスゴいですね。実際に売れるのは12センチあたりだと思いますよ。最近はLED内蔵ファンを標準搭載するケースが多いので、備え付けのファンと色を合わせて装着できるという点では、優れたアイテムだと思います」と話していた。

 加えて、そうした複数のファンを効率的に扱える新製品が月末にデビューしている。NesteQのファンコントローラ「FanMax NFS-2108B」で、価格は3000円前後だ。5インチベイ1段に装着するタイプのファンコンで、フロントに8基の調節つまみを設けている。左と右の4チャンネルをまとめてオン/オフできるスイッチも備えており、個別の回転数調整とグループ単位での切り替えが可能だ。T-ZONE.PC DIY SHOPは「最近は右側面以外の面にファンが搭載できるケースも多く、5〜6基を回している人も珍しくありません。それらをグループ分けしながら、1アイテムでまとめて制御できるというのは面白いです。売れ行きは上々です」と話していた。

Xclio「256COLOR FAN」(写真=左/中央)。NesteQ「FanMax NFS-2108B」(写真=右)


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