iPhotoでおなじみのスライドショー機能も強化されている。新しいテーマとして水彩パネルとフォトエッジの2つが加わったほか、写真だけでなく、音楽と動画も写真と同時に扱えるようになった。動画は写真同様、ドラッグ&ドロップでタイムラインに配置でき、音声ファイルはBGMやナレーションなどを組み合わせた多重サウンドトラックとして利用できる。製品デモでは、結婚式の写真を使ったスライドショーに、その場で撮影したビデオから音声部分だけ抜き出してトラックに配置し、BGMを下げつつ宣誓の声を入れて臨場感を高めるといった使い方が紹介された。
もちろん、写真の拡大/縮小、フェードやトランジションの調整も行うことができ、トランジションは動画にもきちんと適用される。BGMにあわせて写真を切り替えたい、といった場合も、実際にスライドショーを見ながらReturnキーを押すだけと簡単だ。さらにスライドショーの任意の位置に好みのフォントでタイトルを挿入できるほか、枠や背景の色なども変更可能で、あらかじめ用意されたテーマをベースにして、自分好みのオリジナルスライドショーも手軽に作成できるようになっている。説明会では、山岳写真のスライドショーを例に、タイトルの参照先を写真のメタデータ(位置情報)にして、山々の写真とともに該当する山の名前を表示する、といった作例も披露された。
64ビットに対応したAperture 3では、メモリをフルに活用できるため、より高解像度の写真や巨大なライブラリをストレスなく扱えるようになっている。また、膨大な写真を管理するために、詳細な検索条件から瞬時に目当ての写真を探したり、任意のプロジェクトに関連した写真だけを新しいライブラリとして抜き出し、複数のライブラリを同時に起動して切り替えながら使う、複数のライブラリを結合する、といったiPhotoにはない特徴を持つ(iPhotoはライブラリを切り替える際にアプリケーションを再起動する必要がある)。「これまでハイアマチュア以上を対象にしたApertureは、(一般的なMacユーザーには)“難しそう”というイメージがありましたが、バージョン3ではiPhotoと同じ操作感で使うことができます。現在iPhotoを使っているユーザーがさらに写真を楽しみたいと考えたとき、Aperture 3はうってつけの製品でしょう」(シュアー氏)。
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