HDDのパフォーマンスはインタフェースによって大きく変化する。今回評価したHDDスタンドを見ると、eSATA接続の場合は各機種ともほぼ同じスコアだ。実際、搭載するHDDがSATAであればパススルー接続となるため、機種による違いはほぼ生じないと考えていいだろう。
一方、USB接続の場合はやはりDN-HDSTD0371(USB 3.0)が圧倒的に高速だ。低速なIDE HDDを接続した場合でもSATA HDDのUSB 2.0接続の1.5倍以上の速度が出ている。もっとも、HDTuneの結果を見るとIDE HDDではかなり乱れが生じており、HDD自身の要因でパフォーマンスが低下する可能性はある。USB 2.0接続に限ってみればIDE HDDの不安定さを除けばほぼ横並びだ。
以上の結果から、現時点においては同一インタフェースであれば機種の違いによる速度差はほぼない、と考えてよさそうだ。
HDDスタンドのメリットは、ベアドライブを使いたいときにさっと利用できる点だ。そう考えると、HDDスタンドは机上あるいはPCの筐体上に、ケーブル類を接続した状態で常設しておくことが望ましい。一方、常に机上のスペースを占有する機器に対して「普段使わないのはもったいないから」とカードリーダーやUSBハブの機能を持たせるのは理にかなっている。あるいはいつも目に入るものだからデザインを重視して選ぶのもいいし、少しでも安くあげるためにシンプルなモデルを選択するのも悪くないだろう。
折しもプレイステーション3(PS3)用の地デジレコーダーキット「Torne」(トルネ)が発売されたばかりだが、今回紹介したHDDスタンドはすべてPS3でも使える(FAT32フォーマットのみ)。今回の記事ではそれほど大きなアドバンテージがなく、「きさまのスタンドが一番……なまっちょろいぞッ!」などと思ったDN-HDSTD09だが、USBポート数の限られたPS3では1ポートで2台のHDDを追加できるという大きな強みがある。自分の用途に合わせて最適な機種を選んでほしい。
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