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» 2010年03月30日 11時30分 UPDATE

10.1型WXGA液晶×SSD×ファンレス×1.2キロ×10時間駆動:“正攻法”で行くマルチタッチ対応モバイルPC――「Viliv S10 Blade」を駆る (1/3)

完成度の高いタッチパネル搭載モバイルPCとして、知る人ぞ知る「Viliv」シリーズ。新モデルの「S10 Blede」は、Viliv史上最も使い勝手がいい1台かもしれない。

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

Viliv最新モデルは1366×768ドット表示の10.1型ワイド液晶を搭載

tm_1003s10_01.jpg 「Viliv S10 Blade」

 ブルレー(BRULE)が国内販売する韓国Yukyung Technologies製のモバイルPCブランド「Viliv」から、最新モデル「Viliv S10 Blade」が登場した。

 Vilivといえば、キーボードを省いたA5サイズ以下のミニPCという印象が強いが、S10 Bladeは10.1型ワイド液晶ディスプレイを搭載したジャストB5サイズのタブレットPCだ。十分なサイズのキーボードとタッチパッドを備えており、シリーズの中では最もスタンダードなモバイルノートPCといえる。

 もちろん、Viliv共通の特徴であるタッチスクリーン機能と回転式の液晶ディスプレイは健在で、液晶ディスプレイの画面を上にしたまま折り畳めるコンバーチブル型ボディを採用しているため、通常のモバイルノートPCとは違った使い方もできる。さっそく、気になる使い勝手をレビューしよう。

 なお、今回使った機材は、OSに英語版のWindows 7 Home Premiumをプリインストールした試作機だ。国内販売される製品とは、細部の仕様やパフォーマンスが一部異なる可能性がある点はお断りしておく。

ジャストB5サイズ、約1.2キロの携帯しやすいボディ

 ボディのデザインは、天面のみラメ入りの光沢ブラック、ほかはメタリックグレーで統一されており、実にシンプルだ。デザインへの配慮は底面にまで行き届いており、本体をひっくり返しても、余計な突起やスリットがないのはもちろん、ネジ穴1つ見当たらない。全体的にすっきりと上品にまとまっているが、キーボードがやや手前側にあるためか、どこか懐かしい感じも受ける。

 フットプリントはほぼB5ジャストサイズだ。液晶ディスプレイ部はタッチスクリーン機能を盛り込んだことで厚さが10ミリ近くある一方、ベースボディは最も厚い部分で15ミリ程度しかなく、数字以上にスリムに見える。本体サイズは260(幅)×185(奥行き)×17〜26(高さ)ミリ、重量は約1.2キロだ。実測では1.238キロだった。試作機ではあるが、誤差として許容できる範囲だろう。

 底面に装着するリチウムポリマーバッテリーは、試作機のためか容量の表示がないものの、公称の駆動時間は約10時間と長時間の利用を可能にしている(バッテリー駆動時間のテスト結果は後述)。

 ACアダプタはプラグとケーブルを一体化したタイプだ。携帯時は張り出すプラグが気になるかもしれないが、プラグ部分は取り外せる。本体部分の実測でのサイズは46(幅)×91(奥行き)×65(高さ)ミリ(プラグを外した場合の高さは約40ミリ)だ。実測での重量は195グラムと小型軽量で、携帯性は申し分ない。

tm_1003s10_02.jpg 天面は光沢塗装のブラックで、中央にVilivのロゴを配している。さりげなくラメが入っているため、光の反射によって表情が変わる。ただし、付着した指紋などは目立ちやすい
tm_1003s10_03.jpg 底面のデザインもシンプルにまとまっている。ボディの端を曲線的に仕上げているため、厚さが気にならない。左側面の手前には、スタイラスが収納されている
tm_1003s10_04.jpg 薄くフラットなリチウムポリマーバッテリーを底面に装着している。ACアダプタはVilivのほかのモデルと同様、プラグとケーブルを一体化したタイプが標準添付される

Atom Zシリーズを採用する基本システム

 基本システムはAtom Zシリーズとグラフィックス機能統合型のIntel SCH US15Wチップセットを組み合わせており、CPUとデータストレージ、OSの違いで4種類のラインアップが用意されている。

 CPUは最上位モデルの「S10-64-2-C」のみAtom Z550(2GHz)、ほかの3モデルはAtom Z530(1.6GHz)を搭載する。OSは最下位モデルの「S10-60」のみがWindows XP Home Edition(日本語版)を導入しており、ほかのモデルはすべて32ビット版Windows 7 Home Premium(日本語版)だ。データストレージは最下位の「S10-60」のみ60GバイトHDD、ほかはSSDを採用する。SSD容量は上位2モデルが64Gバイト、下から2番目の「S10-32」のみ32Gバイトとなっている。メインメモリは全モデル共通で1Gバイト(オンボード実装)を備え、増設はできない。

 なお、2010年4月2日までは発売記念キャンペーン中で、上位2モデルが割引価格で購入できる。上から2番目のS10-64-Cが8万1800円、最上位のS10-64-2-Cが9万9800円まで下がり、これらのキャンペーン適用モデルは予備バッテリーも1本プレゼントされるので、かなり買い得感が高い。

Viliv S10 Bladeのラインアップ
製品名 S10-64-2-C S10-64-C S10-32 S10-60
CPU Atom Z550(2.0GHz) Atom Z530(1.6GHz)
メインメモリ 1Gバイト
データストレージ 64GバイトSSD 32GバイトSSD 60GバイトHDD
OS 32ビット版7 Home Premium XP Home Edition
標準価格 10万7800円 8万9800円 7万5800円 6万5800円
キャンペーン価格 9万9800円 8万1800円

 今回の評価機は下から2番目にあたるモデルのS10-32に近く、Atom Z530(1.6GHz)、32GバイトSSD、32ビット版Windows 7 Home Premiumというスペックになっている。デバイスマネージャで確認したSSDは「SanDisk pSSD-p2」だった。Netbook向けの廉価版SSDのため、あまり高い性能は期待できないが、機械部品がないことによる高い静音性をはじめ、衝撃や振動に強いという特性は、モバイルノートPCにとって大きなメリットだ。なお、SSD/HDDベイには底面のカバーから手軽にアクセスできる。

tm_1003s10_05.jpgtm_1003s10_06.jpg CPUにはAtom Zシリーズを採用。評価機が搭載するAtom Z530は動作クロック1.6GHzのシングルコアCPUだが、2スレッドを同時実行できるHyper-Threading Technologyに対応する。最上位モデルのS10-64-2-Cのみ動作クロックが2.0GHzのAtom Z550を搭載する

tm_1003s10_07.jpgtm_1003s10_08.jpgtm_1003s10_09.jpg 評価機のデバイスマネージャ画面。SSDは「SanDisk pSSD-p2」と表示されている。評価機では無線LANが認識されていなかった

tm_1003s10_10.jpg バッテリーを外し、底面のカバーをスライドさせて開くと、データストレージのカバーが現れる
tm_1003s10_11.jpg データストレージのカバーを開いた様子。テープで固定された小型SSDモジュールが収納されていた

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