付属ソフト関連では「リモートプレイ with PlayStation3」と「リモートキーボード with PlayStation3」にも注目したい。
リモートプレイ with PlayStation3はその名の通り、プレイステーション 3(PS3)の出力画面をLANもしくはインターネット経由でVAIO Pの液晶ディスプレイに表示し、PS3の遠隔操作が行えるソフトだ。これまでPSPで対応していた機能だが、PS3のシステムソフトウェアVer.3.30以降を導入することで、VAIO Pでの利用も可能となった。
セットアップは簡単だ。同ソフトを起動し、画面の案内に従ってPS3と機器登録をしあうことで、VAIO Pの液晶ディスプレイにPS3の画面が表示され、PS3のメニュー操作や映像/音声の再生などが行えるようになる。リモートプレイのPS3画面はウィンドウ表示だけでなく、全画面表示も可能だ。ただし、Blu-ray DiscやDVD-Videoなど著作権保護された動画やtorneのリモート操作には対応しない。ゲームに関しては、現状で「週刊トロ・ステーション」のみリモート操作で楽しめる。
PS3のリモートプレイはキーボードで操作するため、PSPほど直感的な操作はできないものの、PS3コントローラー各ボタンのキー割り当ての変更をはじめ、ネットワーク環境に応じて動画のビットレートや反応速度も多段階に調整できるなど、使い勝手はなかなか良好だった。
リモートキーボード with PlayStation3は、VAIO PとPS3をBluetooth接続することで、VAIO PがPS3のワイヤレスキーボードとして使えるソフトだ。リモートプレイと同様にソフトを起動し、画面の案内に従ってPS3と機器登録をしあえば、VAIO PがPS3のキーボードとして機能するようになる。同機能を使っている間は、VAIO PのPCとしての機能は利用できず、Ctrl+Alt+Backspaceキーの同時押しでPCの操作に戻る仕組みだ。一度PS3とつながってしまえば、入力のレスポンスなどに問題はなく、軽快に利用できた。
VAIO Pは一般的な外付けBluetoothキーボードよりサイズが小さい割に文字入力が結構しやすいので、PS3コントローラーのそばに置いてもじゃまになりにくく、オンラインゲームやチャット、Webブラウザでの入力作業などに役立つ。Webブラウザではスティックやタッチパッドでポインター操作を行うことも可能だ。
ただし、PCをキーボード代わりに使っているため、単体のBluetoothキーボードより消費電力がかなり高いことを考えると、常用するのはあまりおすすめできない。ちょっとした文字入力に使うには便利だが、日常的にオンラインゲームなどでキーボードを長時間使うユーザーは、単体のBluetoothキーボードをPS3に組み合わせるべきだ。
なお、このリモートキーボード機能は5月28日に公開された新バージョン(Ver.1.0.1.05240)により、iPadでの利用も可能となった(2010年5月31日/PC USER編集部追記)。
そのほか、写真の管理/閲覧/編集用の「PMB VAIO Edition」、DLNA対応ホームサーバ/クライアントの「VAIO Media plus」、ワンセグ視聴/録画用の「VAIOモバイルTV」(VAIOオーナーメードモデルでワンセグ接続時)、PC内のコンテンツをPSPやXperiaで持ち出せるツールの「Media Go」、そしてオンラインメモ管理ツールの「Evernote for VAIO」といったソフトが用意されている。
今回から追加されたEvernote for VAIOは、テキストメモや写真、音声、Webクリップなどをオンライン上で一元管理したり、スマートフォンなど他機器と同期できるEvernoteの基本機能に加えて、VAIO P内蔵のWebカメラで直接画像ノートを撮影できる「Web Cam Note」機能や、Quick Web AccessでWebクリップが行える「Web Clipper」機能が利用できるなど、VAIO独自の工夫も見られる。
以上、VAIO Pに内蔵されたセンサーが提供する新機能とPS3のリモート操作、アプリケーション面での注目点をチェックした。レビュー後編では、実際のパフォーマンスやバッテリー駆動時間などをテストする。
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