応答速度の数字はホンモノか!?――液晶ディスプレイの動画性能をチェックしよう簡単に試せるテスト動画付き(1/4 ページ)

動画コンテンツの魅力を最大限に引き出すには、“動画の”表示品質に優れた液晶ディスプレイが必須だ。今回はいくつかのサンプル動画を用意し、液晶ディスプレイにおける動画の表示品質をチェックしていこう。

» 2010年05月31日 10時00分 公開
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普段は気付きにくい動画ボケだが……

 普段使っている液晶ディスプレイの動画表示能力を、意識して確認したことはあるだろうか。まずは試しに以下の動画を再生してみてほしい。再生すると、最初は文字列がゆっくり左から右へ流れていくが、徐々に文字の速度がスピードアップし、文字列が流れる方向も切り替わっていく。動画上のタイトル文字をクリックするとYouTubeにジャンプし、解像度を切り替えながら全画面再生できるので、使用環境に応じた解像度に設定して再生してほしい。

 おそらく、最初のほうは文字列が結構シャープに表示されたが、スピードが上がるにつれて文字の輪郭がブレてきて、程度の違いこそあれ、次第に文字列の表示が崩れていったというケースが多いのではないだろうか。

 それでは、次の動画も試してみてほしい。文字列の内容や移動の速度はまったく同じだが、背景と文字に色を付けたものだ。

 こちらは最初のモノクロ動画に比べて、さらに正確な表示が難しかったと思う。同じような動画なのに、背景と文字の輪郭が混ざって見えたり、残像感が目立ちやすくなるなど、見え方が結構変わったのではないだろうか。

 これら2つの動画がどちらもスムーズに表示できたなら、動画の再生能力は高いといえる。逆に、どちらも再生開始からブレたりチラツキが発生したりと満足に表示できないようなら、液晶ディスプレイの動画表示性能を疑ったほうがいいかもしれない。

動画をキレイに表示できる液晶ディスプレイとは?

液晶ディスプレイの動画再生能力をチェックしてみよう

 液晶ディスプレイの画質を評価するポイントはいくつもあるが、静止画と動画の表示品質はある程度分けて考えたほうがいいだろう。画面上で静止画を美しく再現するために必要な性能と、動画を鮮明に表示するのに必要な性能は異なるからだ。今回は動画の表示品質、および動画の表示品質を向上させる高画質化技術にフォーカスしていく。静止画については、こちらの記事(“画質の差”が丸わかり!――液晶ディスプレイの表示チェックをしてみよう)で解説しているので、併せて参照してほしい。

 ひとくちに動画といっても、SDとHDの解像度の違い、実写とアニメ、ゲームといった映像ジャンルの違いなど、数多くの種類がある。また、PCやDVD/Blu-ray Discプレーヤー、ゲーム機など出力機器もさまざまだ。映像ソースのクオリティが上がり、PC以外の機器との接続も必要とされる昨今の液晶ディスプレイでは、動画の種類や接続機器に応じた高画質化技術が求められている。

 何はともあれ、まずは使用している液晶ディスプレイの設定を確認してみよう。用途別の画質モードを搭載した製品であれば、「動画」や「ムービー」など動画向けの画質モードを選択し、お気に入りの動画を再生してみるといい。そして、画質モードの「標準」や「sRGB」と見比べてみてほしい。一般的に動画向けの画質モードでは、輝度とコントラスト、彩度、色温度などが高くなる傾向にある。特に発色に関しては個人の好みが大きいので一概にはいえないが、輝度とコントラスト、彩度が高いと、映像に迫力が出て高画質に感じやすい。

 また、視聴距離(画面と目の距離)によっても、最適な画質設定は異なってくる。こちらも一般論だが、視聴距離が近い場合、高輝度、高コントラスト、高彩度といった派手めの画質は目が疲れやすく、長時間の視聴には向かない。逆に視聴距離が遠くなると、目の負担は比較的軽くなり、派手な画質のほうが見やすくなってくる。

 さらに補足すると、動画の表示品質は液晶ディスプレイだけでは決まらない。PCで動画を再生する場合、CPUのパワーが低ければコマ落ちや音飛びが発生するし、再生ソフトによっても再生時の画質は多少なりとも変わる。また、AMDのGPU「ATI Radeon」シリーズには「Avivo」、NVIDIAのGPU「GeForce」シリーズには「PureVideo」といったように、GPUとドライバの再生支援機能によるCPUの負荷軽減や動画の高画質化技術も影響が大きい。また、AV機器やゲーム機をつなぐ場合も、それらの機器が持つ動画の再生性能や接続インタフェースにより、画質は変わってくる。

 本記事では液晶ディスプレイの動画再生性能に注目しているが、動画をより高品位に表示したい場合、映像を出力する環境にもこだわる必要がある点は覚えておきたい。

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