ASUSのブースで展示されていた「IMMENSITY」は、「Lucid Hydra」を実装して異なるGPUを混載した状態でもマルチGPUが利用できる環境を実現している。
このチップを使って同様な機能をサポートしたマザーボードにMSIの「BigBang Fuzion」がすでに登場しているが、ASUSは「ファームウェアのチューニングが進んでいるので、IMMENSITYで構築したマルチGPU環境が性能テストの結果では上回る」と主張する。
IMMENSITYに仕様でBig Bang-Fuzionと大きく異なるのは、ディスクリートGPUをオンボードに実装し、そのGPUとPCI Express x16スロットに差したグラフィックスカードのGPUでマルチGPUを構成できることだ。今回展示されているサンプルは開発途上のものだったので、オンボードにはRadeon HDシリーズが実装されているが、製品化までにGeForceを搭載する可能性もあるという。
また、マザーボードにはPCI Express x16を2基載せているので、両方のスロットにグラフィックスカードを差した場合、これらのGPUとオンボードのGPUによる3-GPU構成でも“異種混合マルチGPU環境”が構築できるとASUSでは説明している。
また、ASUSのブースでは、新しいオーバークロック機能「ROG Bluetooth」が、R.O.G.マザーボードシリーズの最新モデルで、Intel X58 Expressを搭載した「Rampage III Extreme」を利用したライブデモで紹介されていた。
この機能は、USBで接続したほかのPCからマザーボードのハードウェア情報の監視とオーバークロック設定を行うASUSの独自機能「ROG Connect」を応用したもので、接続インタフェースにBluetoothを利用することで、Bluetoothを使えるデバイスでPCのオーバークロック設定を行えるようにしたものだ。
GIGABYTEがCOMPUTEX TAIPEI 2010で公開した「Cloud OC」と同じように、PC以外のデバイスから無線接続を使ってPCの設定を行うものだが、Cloud OCが無線LANを使ってPCに導入したWebベースのツールを呼び出して、オーバークロック設定を行うのに対して、ROG Bluetoothでは、Bluetoothを利用して接続するデバイス側で動作するユーティティを必要とする。
利用するデバイスの種類だけツールが必要になるが、現時点ではiPhone版だけが用意されており、Windows Mobile版やAndroid版はこれからユーザーのリクエストが多くなれば用意するとしている。
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