「ノートのくせに生意気だ」――G-Tuneの“ちょっぱや”ゲーミングモデルをぶん回す840QM×SSD×HD 5870(1/2 ページ)

» 2010年06月10日 16時00分 公開
[小川夏樹,ITmedia]

ノートPCながら高い性能を持つG-Tune「NEXTGEAR-NOTE」シリーズ

NEXTGEAR-NOTE i920SA3

 今回紹介する「NEXTGEAR-NOTE」は、マウスコンピューターのハイエンドゲームPCブランド「G-Tune」に属するノートPCだ。ノートPCでも3Dゲームをバリバリ楽しみたいという人に向けた製品で、高い基本性能を持つのがウリである。そのノートにDirectX 11対応のGPUとなるATI Mobility Radeon HD 5870搭載モデル「NEXTGEAR-NOTE i920SA3」(以下、i920SA3)が追加された。

 i920SA3は、A4フルサイズのノートPCで、ぱっと見でも「でかっ!」とそのサイズを感じるインパクトがある。重量は約3.95キロと持ち運べないわけではないものの、常に持ち歩くモバイル用途には当然ながら向いていない。そのサイズから、どちらかというとデスクトップPCの代替や省スペースPCとしての利用に向く、むしろ「持ち運べるデスクトップPC」とでも言ったほうがぴったりくるだろう。

フルHD対応の17.3型ワイド液晶ディスプレイを搭載

 i920SA3に標準で搭載される液晶ディスプレイは、17.3インチと十分なサイズだ。いわゆるテカテカな光沢液晶なので映り込みを気にする人がいるかもしれないが、解像度はフルHD(1920×1080ドット)と豪勢で写真や動画を表示した際の見栄えもいい。これならデスクトップPC代わりに使っても不満はないだろう。

 CPUにはノート用ながら4コア8スレッドと高い性能を持つIntel Core i7-840QM(1.86GHz/Turbo Boost時最大3.2GHz)を搭載し、メインメモリは8Gバイト、グラフィックスは前述したATI Mobility Radeon HD 5870(メモリ1Gバイト)を備える。さらに起動ドライブとしてインテル製の高速SSD(X25-M、80Gバイト)を用い性能を確保しつつ、データ記録用として別途500GバイトのSATA HDDも搭載する。

シンプルなデザインが硬派をイメージさせる

ツヤ消しブラックの硬派なデザインだ

 i920SA3を一言で表すと「硬派なノート」というイメージがぴったりだ。ツヤ消しブラックのボディは、余計なモノを排除したシンプルなデザインで、液晶ディスプレイを開くとテンキーも備えたアイソレーションタイプのキーボードが顔を出す。

 ポインティングデバイスはスライドパッドタイプが付属しているが、標準でマイクロソフトのゲーミングマウス(Microsoft SideWinder X3 Mouse)が付属しているため、普段の利用時はそのマウスを使えばいい。また、高い撥水(はっすい)性能とスムーズな滑りを持つ専用のゲーミングマウスパッドが付属しているので、マウスを激しく動かすようなゲームタイトルをプレイしてもマウスの追従性が悪くて不満が出るようなことはない。

 電源ボタンのほかには、専用のタッチ式のクイックランチャーが搭載されているが、クイックランチャーであるといわれないと何かのインジケータかと見間違うほどのシンプルさである。シンプルデザインかつ質実剛健な、まさに硬派なノートPCといった趣が強い製品だ。

テンキー付きのアイソレーションキーボードを搭載(写真=左)。ゲーミング仕様のマウスとマウスパッドも付属する(写真=中央/右)

必要十分な数のインタフェース

 一方、インタフェースは、USBが本体背面に2ポート、左右の側面に1ポートずつ用意され、本体背面には先述したUSB以外に電源用コネクタとHDMI出力、ギガビットLAN対応のネットワークといった端子類が用意される。本体右側面にはサウンドの入出力関連の端子とExpressカードスロット、e-SATAとDVI-I端子が並ぶ。本体左側面には7in1のリーダー/ライター、4ピンのIEEE1394、それとDVDスーパーマルチドライブだ。これらに加え、液晶ディスプレイの中央部分に200万画素のWebカメラを内蔵しており、メッセンジャーやSkypeなどに利用できる。

 本体の底面にバッテリーが用意されているが、これを取り外すとSSDが顔を出す。またネジ留めされた本体底面部のカバー部分を取り外すとHDDやメモリスロットへ簡単にアクセスできるようになっている(ただし、メモリスロットにはすでに4GバイトのSO-DIMMモジュールが2枚装着されている)。将来的にはHDDを交換するかバッテリー部分にあるSSDの交換といった作業で底面部を開けることもあるかもしれないが、すでに豪勢なスペックなので購入後すぐに増設作業を行うことはまずないだろう。ちなみにバッテリーをフル充電した場合でも約1.5時間程度しか使えないため、こちらはUPS(無停電電源装置)代わりと考えておくほうがよさそうだ。

本体前面/背面/左側面/右側面

 強力なGPUを実装する分、本体底面部には大口径の冷却ファンが2基装着されており、本体の冷却は底面部から空気を吸い込んで各部を冷却したら、本体背面側にある排気口に排気するというエアフロー構造になっている。そのためベンチマークテスト時には本体背面側の排気口より温かい空気が排出される。通常の作業は無音に近いほど静音性に優れているが、グラフィックスに対して負荷の高い処理が必要になる場合は、それなりの風切り音が発生することがあった。

強力なCPUとGPUを冷却するために銅製ヒートシンクが2つの大口径ファンに伸びている(写真=左)。バッテリー駆動時間は短いが持ち歩くサイズのノートPCでもないため問題はないだろう(写真=右)

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