MSが取り組む“クラウド”、個人ユーザーにも「小難しく考えることはないよ」をアピール「Office 2010」リリース、各社OfficeバンドルPCも発売

» 2010年06月17日 19時38分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
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「Office 2010」登場、PC夏モデル 424機種でプリインストール

photo 堂山昌司副社長やインフォメーションワーカービジネス本部の横井伸好本部長らマイクロソフト関係者と冴子先生(Office 2010プロモーションキャラクター)、Office 2010プリインストールPCを発売するPC各メーカーの方々

 マイクロソフトは6月17日、一般・個人ユーザー向けオフィススイートの新バージョン「Office 2010」のリリースと、PCメーカー各社のOffice 2010バンドルPCの発売を記念したプレス向けイベント「Microsoft Consumer Experience Media Day」を開催。ローカルアプリケーションとしての機能強化に加え、オンラインサービスの連携と応用も大いに視野に入れたOffice 2010の特徴とともに、「クラウド」を軸にした製品・サービスの戦略をより推進していく取り組みを示した。

 「昨今、“クラウド”という言葉が叫ばれています。マイクロソフトは、Windows LiveやWindows Live SkyDrive、Windows Live Messener、Hotmail、bing、zune、XBOX Live、Office Liveなど、すでにコンシューマー向けのオンラインサービスをすでに多く展開しており、5億ものWindows Live IDアクティブユーザーがいます。これらオンラインサービスがPCや携帯電話、AV家電などデバイスの垣根も越えたクラウドサービスになりつつあるといえ、弊社はそのきっかけをずっと作ってきたことになります。“クラウド”という言葉は個人ユーザーにとっては少し先走りすぎている感もありますが、WindowsプラットフォームやOffice 2010を軸に、個人ユーザーにこそ自由に自然に使っていただけるのではと思っています」(マイクロソフト代表執行役 コンシューマー&オンライン事業部担当の堂山昌司副社長)

 Office 2010は「PC、ブラウザ、スマートフォン。すべてがより早く快適に」をテーマに開発されたオフィススイートの最新版だ。全世界約5億人のユーザーから寄せられたフィードバックや操作履歴のデータを分析し、操作性やパフォーマンスを大きく向上させている。

 中でも日本市場は、PCへのOfficeプリインストール採用例が多い。6月17日より順次発売されるPC各メーカーの2010年PC夏モデルは総計19社424モデルでOffice 2010がプリインストールされ、このうちWord、Excel、Outlook、OneNote、PowerPointを含む上位エディション「Office Home and Business 2010」採用PCは、実に315モデルに上るという。

photophotophoto 2010年PC夏モデルのうち、国内19社・424ものモデルにOffice 2010がプリインストールされる

 Windows 7やOffice 2010とともに連携して利用できる、無償のオンラインサービス「Windows Live」製品群の次期バージョンの予定も公開。本日6月17日にOfficeのWeb版“Office Web Apps”の提供を開始、2010年夏のリリースを目標にWindows Live Hotmail、同SkyDrive、Messengerといった主要オンラインサービスや国内向け携帯電話(Windows Phone 6.5.3搭載スマートフォンなど)に最適化したツールの開発も行う。(なお、海外ではWindows Live用iPhoneアプリなども開発が進められているとのことなので、日本向けのiPhoneアプリ投入もありえると思われる)。このほか、Windows Live メールやフォトギャラリー、ムービーメーカーなど主要のWindows Liveアプリケーション(ローカル動作するアプリケーション)群「Windows Live Essentials」は、2010年内のリリースを予定。近日中にβ版のダウンロード提供を始めるという。

photophotophoto Windows Liveの次期バージョンも一部公開。オンラインサービスは2010年夏、ローカルアプリケーション群は2010年内のリリースを予定する。デバイスに縛りなく、WindowsプラットフォームやOffice、Liveサービスを自然に統合・融合させる狙い

 メーカー製PC購入者は「半ば標準」でWindows 7+Office 2010のソフトウェアに加えて、Windows LiveやOffice Web Appsによるオンラインサービスも自由に自然に利用できるようになるのがポイントの1つ。クラウドという単語は、人によっては少し斜に構えがちな流行言葉だが、小難しく考えることはないという。「コンシューマーにも、コンシューマー向けだからこそ、“自然に、シームレスに”クラウドを利用できる。いや、クラウドをいつの間にか使用していた──そんな感覚で使える環境を目指しています」(マイクロソフト)。

photophotophoto リアル冴子先生もおなじみのオレンジ衣装で登場


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