続いて「E2350VR-SN」に話題を移そう。E2350VR-SNの特徴は、動画の解像感がアップする“超解像技術”をはじめ、動画向けの高画質化機能を豊富に搭載していることだ。
まずは液晶ディスプレイの基本スペックから見ていく。液晶パネルはLEDバックライト搭載でTN方式のノングレア(非光沢)タイプ、画面サイズは23型ワイド(アスペクト比16:9)、画面解像度は1920×1080ドットのフルHDとなる。最大表示色は約1670万色、輝度は250カンデラ/平方メートル、コントラスト比は1000:1(最大500万:1相当)、応答速度は5ms、視野角は上下160度/左右170度だ。中間調の応答速度は公開されていない。
スタンドに工夫があり、付属のフットスタンドを取り付けた一般的な設置のほか、フットスタンドなしでも設置できる。本体スタンドのネック部分が支えとなり、フォトフレームのようなスタイルで置けるのだ。画面のフレーム下部がすべて机上に乗るため、設置スペースに余裕が欲しいところだが、ノートPCのように画面を少し見下ろす位置関係で使いたい場合には有用だろう。
フットスタンドを装着した場合は、上15度/下5度のチルト調整が行える。スイベルや高さ調節、縦回転といった機能はない。VESAマウントに対応しない点にも注意が必要だ。LEDバックライトに加えて、こうした本体スタンドの仕様もあり、ボディはかなり薄型だ。サイズは559.8(幅)×198.0(奥行き)×428.1(高さ)ミリ、重量は約3.34キロとなっている。
各種端子はディスプレイ部の背面へ垂直に差す配置で、電源にはACアダプタを用いる。インタフェースはDVI-Dが1系統とHDMIが1系統、そしてアナログRGB(D-Sub)が1系統の合計3系統だ。ステレオミニのヘッドフォン出力端子も備えているが、これはHDMIで入力した音声をスルー出力するためのもので、本体にスピーカーは内蔵していない。
OSDメニューの操作は、前面のタッチセンサー式ボタンで行う。6個のタッチボタンがあり、どれか1つに触れるとOSDのトップメニューが表示される。トップメニューの項目は、それぞれ6個のボタンに割り当てられており、該当するボタンに触れると次の階層へと移動する仕組みだ。
トップメニューの内容は、MENU(メインメニュー)、SMART+(付加的な機能)、SUPER+ RESOLUTION(超解像)、AUTO(アナログRGB入力の自動調整)、INPUT(トグル式の入力系統切り替え)、EXIT(OSD終了)だ。各メニュー階層では、ボタンの役割が上下左右の「カーソル移動」や「戻る」に変化する。
MENUの設定内容は、明るさ、コントラスト、画質(シャープネス)、黒レベル(HDMI入力時にHIGH設定にすると、階調レベルをAV機器向けの16〜235にセットする)、色温度、ガンマなどだ。色温度のプリセット値は、sRGB、6500K、7500K、8500K、9300Kの5通りで、RGBカラーバランスのユーザー調整も行える。
SMART+メニューの内容は、自動輝度調整の有効/無効、スケーリング機能の切り替え、f-Engine(画質モード)の切り替え、デュアルウェブ(2画面表示)の有効/無効、シネマモードの有効/無効だ。スケーリング機能の設定は、フルスクリーン拡大の「ワイド」、アスペクト比を保った拡大の「オリジナル」の2種類で、ドットバイドットはサポートしない。
f-Engineの選択肢は、NORMAL(f-Engine無効)、ムービー、インターネット、f・エンジンデモの4通りだ。ムービーやインターネットに設定すると、基本的にダイナミックコントラストと色調補正、ノイズリダクションが有効になる。画面の左半分はNORMAL、右半分はムービー/インターネットといったように、効果を確認しながらの選択が可能だ。確定すると、全画面でf-Engineが有効となる。
SUPER+ RESOLUTIONメニューは超解像の設定だ。強度を4段階(無効を含む)で設定できるほか、デモモードもある。デモモードでは、画面の左半分を超解像オフ、右半分を超解像オンで表示し、超解像の効果を見比べながら確認できる。
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