現在、NVIDIAはAtomベースのプラットフォーム「ION」とARMベースの「Tegra」で3D Visionの対応はしていないとしている。しかし、3Dゲームの立体視動作は別として、動画、もしくは、静止画の立体視表示の需要は、これらのプラットフォームでもあるのではないだろうか。これらのプラットフォームにおける立体視技術について、NVIDIAはどのように考えているのか。
「現在、IONの3D Vision対応について正式に発表していない。しかし、このプラットフォームでも3D Visionに対応できると考えるのは間違っていない。もちろん、ゲームの立体視動作は困難だ。コンテンツの再生についても対応できるとは思うが、コンテンツによって立体視で再生できない可能性も否定できない。そのため、IONが3D Visionに対応すると正式にアナウンスすることはできない。同様に、現段階でTegraは3D Visionの対応デバイスとなっていない。しかし、将来的に、Tegraが3D Visionに対応するという予想は間違いではない」(パトリック氏)
このように、IONやTegraでもゲームや一部のコンテンツを除いて3D Visionに対応する能力を持っているとNVIDIAは考えているようだ。Tegraも3D Visionに対応可能であるなら、Tegraプラットフォームを採用したスマートフォンで、立体視動画を再生させたり撮影した画像を立体視で表示したりすることも可能になるだろう。
ならば、AMDのVISIONブランドと同じように、利用目的に合わせて3D Visionのエディションを分けてみてはどうだろうか。この件について、パトリック氏は「3D Visionの利用目的に合わせたGPU構成の例をNVIDIAのWebページで紹介している。しかし、近い将来に、“3D Vision Extreme Game”“3D Vision Casual Game”“3D Visoin Multimedia”といった3つのエディションで訴求することを考えている」と、3D Visionのブランド展開の可能性を示唆した。
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