モバイルノートPCにこそ最適な「Windows 7」、その魅力に迫る：2010年、真の「モバイルPC元年」到来（2/4 ページ）

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【4】H.264やAVCHDなど「多数のファイルを標準サポート」──HD動画がグッと身近に、ビジネスニーズにも

Windows 7とHD動画の相性は抜群だ。Windows Vista以前は別途プレーヤーソフトなどをインストールしなければ見られなかったAVCHDやH.264のコンテンツも、エクスプローラーでサムネイル表示され、ダブルクリックするだけでWindows Media Player 12でそのまま再生できる

　Windows 7ではメディア機能も大幅に進化した。

　映像コーデックとしてMPEG-4 AVC／H.264（以下、H.264）やXvid、DivX、オーディオコーデックとしてAACのほか、HDデジタルビデオカメラの記録形式として使用されるAVCHDにも標準で対応している。

　これにより、現在普及している動画・音声コーデック、形式のほとんどをカバーすることになり、メディアファイルの使い勝手が格段に向上した。Windows Vista以前はやや難易度が高かった（別途プレーヤーソフトやコーデックなどをインストールしなければ扱えなかった）AVCHDやH.264（MPEG-4 AVC）のコンテンツも、エクスプローラー上からサムネイル表示され、ダブルクリックするだけでそのまま再生できるようになった。普及が進むHDデジタルビデオカメラのユーザーにとっては、撮影した映像がPC上でサムネイル表示されてすぐ見られるというのは大変利便性がよく、それまでがやや不自由だっただけに、実に便利に感じられることだろう。また、AACを標準でサポートしたことにより、アップルのオーディオソフト「iTunes」でAAC変換した音楽ファイルも、Windows Media Player 12でそのまま再生できるようにもなっている。

　標準のメディア再生・管理ソフトの「Windows Media Player 12」は、GPUが内蔵するHD動画の再生支援機能にも対応している。HD動画の再生支援機能を持つGPUで利用すると、CPUパワーをそれほど必要とせずに実にスムーズに再生できるのだ。このように、ハードウェアとOSの両面で再生環境が整ったことから、インターネットやパッケージメディアでもHDクオリティで配布・配信されることがグッと増えている。エンターテインメント用途はもちろん、プレゼンテーション資料など、ビジネス向けのファイルもHDクオリティが求められるようになるのはもう時間の問題だ。

【5】「Tablet PC機能」を標準装備──ビジネスPCやミニノートPCも、快適操作を実現

手書き認識に対応した入力ツール「TabletPC入力パネル」。ペンでの操作中にちょっとした文字入力が必要な時に便利だ、ソフトウェアキーボードも利用できる

　タッチパネル機能を持つモバイルノートPCも、ここ数年に普及しつつある。回転式の液晶ディスプレイ機構を搭載し、タブレットスタイルにチェンジできる製品のほか、モバイル時の入力を補助する手段としてタッチパネル付き液晶ディスプレイを採用するミニノートPCなども増えている。

　これらのノートPCの中には、現在でもWindows 7搭載モデル以外にWindows XP搭載モデルが併売されることもあるが、タッチパネルの使い勝手においては明らかにWindows 7搭載モデルのほうが上だ。なぜなら、Windows 7はTablet PC向け機能を「標準でサポート」しており、タブレットスタイルで使用するためのTabletPC入力パネル、Windows Journal、Snipping Toolといった使い勝手のよいTablet関連アプリケーションを標準で搭載しているためだ。ペンで操作しやすいよう、アイコンなどを選択する際にチェックボックスを使うようエクスプローラの設定を変更することも可能になっている。

　実は、これらの機能はWindows Vistaから搭載していたものだが、Windows VistaはWindows 7に比べるとパフォーマンス面でやや劣り、モバイルノートPCとの相性が少し悪い面があった。また、Windows XPにもこれに近い機能を持つ「Tablet PC Edition」というタブレットPC向けのエディションが用意されていたが、すでに提供が終了したため入手できない。ミニノートPCでも、ビジネス向けノートPCでも快適に動作できる軽快さと便利な機能を両立したのはWindows 7だけのメリットだ。