その会場には、昨年末に日本AMDを退社した“兄貴”こと土居憲太郎氏の姿があった。あれからレノボ・ジャパンに転職し、ThinkPad製品担当として活動している。当日のセミナー第1弾の「ThinkPad分解術」と、最後の「Why ThinkPad?」とじゃんけん大会でセミナースペースに登壇したが、レノボの製品担当としてアキバの表舞台に立つのは初めてとあって、最初のセッションでは客席から「兄貴ー!」という声が響いた。「いや、まさか声援をいただけるとは思っていなかったので、びっくりしました。またこうしてやれるようになったというのは、やはり嬉しいですね」と素直に振り返る。
「Why ThinkPad?」では、ThinkPadのラインアップを解説。ビジネス向けノートのなかでもThinkPadが独自に持つ優位性として、長年培ってきた独自のユーティリティソフトや、機能を拡張できる様々な周辺機器、堅牢製といった特徴をアピールした。
周辺機器の豊富さについては、別のセッションでも優位性を解説しており、シガーソケットから給電するツールや、据え置きの液晶ディスプレイを2台目3台目に拡張するディスプレイアダプタなどの便利な活用シーンが伝えられている。また、DisplayPortとアナログRGB入力で2系統の映像を同時出力する液晶ディスプレイ「ThinkVision L2321x」 など、汎用性の高いラインアップも用意しており、展示ブースでも好評だった。
堅牢性の解説では、ThinkPad X201sをあえて来場者に踏んでもらうというデモを企画。事前のテストでは踏んだあとも問題なく稼働したが、本番では踏んだ位置に偏りがあったようで、マシンは稼働したものの、液晶が割れてしまうトラブルが発生。土居氏は「えー、なかったことにしてください」といい、笑いを誘った。
その後、AMD時代の流れを踏襲して「ロードマップ」解説を行ったが、これは「あくまでネタ」とのこと。現時点で新たに伝えられる情報は限られているということで、2011年のロードマップは「次世代インテルプラットフォームにご期待ください!」と、かつてのライバルを持ち上げる複雑な笑いを残して幕を下ろした。
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