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» 2010年08月16日 17時00分 UPDATE

イマドキのハネモノ:残暑が厳しい! ならば、高性能CPUクーラーを買うぜ!(後編) (1/2)

長いんだか短いんだかよく分からない2010年の夏休み。終わっちゃった人もこれからの人も、CPUクーラーを買うならチェックしてほしいバイヤーズガイド。

[長畑利博,ITmedia]

どーれ、CPUクーラーを買いに出かけるかな

 前編では、買いに行く前の予習として、CPUクーラーのトレンドについて説明したが、今回は、ショップで“膨大な量の”製品を目の前にして、「おわー、どれを買えばいいのだああああ!!!」とパニクったときに思い出してもらいたい「CPUクーラーを選ぶポイント」について解説しよう。

チェックその1「CPUクーラーを取り付けられるかな?」

 ひと口にCPUクーラーと言っても、サイズの大小や価格のハイローによってさまざまな種類がある。これが、購入するときに買いなれていないユーザーを混乱させる原因であるが、自分のシステム環境と目的に合わせて適切な製品を選べるようになっているともいえる。

 製品を選ぶときに、まず気を付けなければならないのが、「自分が使っているPCケースやマザーボードに取り付けられる?」ことだ。micro ATXやMini ITXに対応したコンパクトなPCケースでは、高さの問題で取り付けできないこともある。筆者の個人的な経験では、micro ATX対応PCケースで、サイドパネルに設置されたファンとCPUクーラーが干渉したことがある。また、Mini ITX対応のPCケースでは、ドライブベイや電源ユニットがCPUソケットに近接していたため、リテールのCPUクーラー以上に高さのあるユニットが取り付けられない場合が多い。

 通常のPCケースでも問題は起きる。よくあるのがマザーボードに搭載したメモリとの干渉だ。特にトップフロータイプのCPUクーラーではヒートシンクのサイズが大きいため、ヒートシンクがメモリスロットに差したメモリモジュールとぶつかってしまうことがある。このトラブルは、ヒートシンク付きのメモリを使用している場合に多いので注意したい。

チェックその2「CPUのTDPは覚えておこうぜ」

 TDPが100ワットを超える(発熱量が大きい)ハイエンドCPUを安定して動かすには、高性能な大型CPUクーラーが必要だ。その一方で、省電力機能を備えたモデルや、動作クロックを低くしてTDPも抑えた(発熱量が少ない)モデルなら、コンパクトで安価なCPUクーラーでも十分。CPUクーラーは「大は小を兼ねる」製品だが、大型の製品は取り付けや取り外しが面倒であったりもするし、なにより高額になる。コストパフォーマンスを重視するなら、“適正な”サイズのCPUクーラーを選んでおきたい。

チェックその3「トップフローとサイドフローで何がどう違う?」

 現在主流のCPUクーラーには「トップフロー型」と「サイドフロー型」の2種類がある。トップフロー型はファンをヒートシンクの上部に置いている方式で、上面から空気を送ってCPUを冷やすだけでなく、マザーボード上のチップセットやメモリにも風を送って冷やす。また、逆にチップセットやマザーボード回りの熱を吸い出してPCケースのサイドパネルに設けた穴から排出するタイプの製品もある。薄いファンを取り付ければCPUクーラーの高さを抑えることが可能なため、コンパクトなPCケースでの利用を想定したモデルも多い。

 サイドフロー型は、ヒートシンクの側面に空気を送るタイプだ。PCケースのリアファン側や電源ユニット側といった特定の方向に空気の流れを誘導できるのが特徴だ。多くのPCケースでは、構造的にグラフィックスカードで空気の流れが止まりやすいが、サイドフロー型のCPUクーラーを組み込むことで、この問題が改善される。

 なお、サイドフロー型CPUクーラーは、ヒートシンクをはさんで“直列方向”に2基のファンを取り付けることができる製品も多い。この方法は、ユーザーがより強力で発熱量の大きいCPUに換装したときに冷却能力を向上できるメリットがある。

kn_coolaft_01.jpg 左はサイドフロー型の“Hyper TX3”で、右がトップフロー型の“羅刹”だ。自分のシステムに合わせて、それぞれの特徴を上手に利用したい(記事掲載当初、左右が逆でした。おわびして訂正いたします)

チェックその4「扱いやすいのがいい」

 CPUを、外したり付けたり外したり付けたり外したり付けたり……(ry、 する自作PCユーザーなら、なんだかんだかんだいっても、取り外しと取り付けが簡単なCPUクーラーはありがたい。このような「取り外しと取り付けが簡単なCPUクーラー」のポイントとしては、CPUクーラーのサイズがコンパクトであることが求められる。マザーボードに設置されたCPUソケットの回りには、電源回路で使うコンデンサやコイルなど、背の高い部材が乱立しているので、取り付けるために指を動かすスペースが限られる。こうなると、コンパクトなサイズのCPUクーラーは作業がしやすい。

 マザーボードへの固定方法も選択のポイントになる。一般的なのはインテルやAMDのリテールCPUクーラーと同じプッシュピンやクリップ方式を採用したものだ。この方法は、シンプルで取り付けも簡単なので、細かい作業を避けたいユーザーには適している。ただし、最近増えてきた大型のCPUクーラーでは、プッシュピンやクリップでとめる、または、外すためにCPUクーラーの最下部に指を入れることが難しい。この点、CPUクーラーベンダーが独自に用意する専用の台座やバックプレートを用いたモデルなら、取り付けと取り外し作業を前提にしているので、構造を工夫しているものが多い。

チェックその5「静かにしたいユーザーもいれば、轟々と動かしたいユーザーもいる」

 CPUクーラー選びで重要なポイントとなる動作音。最近の大型CPUクーラーで組み込まれるファンは、10〜12センチ角級の大口径で、かつ、800〜15000rpm程度の低回転ファンを採用することで動作音を抑える製品が多い。静音性を重視するのであれば、回転数が1000rpm前後で12センチ以上の大口径ファンを搭載したCPUクーラーというのが、第一の条件となるだろう。

kn_coolaft_02.jpgkn_coolaft_03.jpg リテールのCPUクーラーに準拠したプッシュピンを採用した製品は、ピンの上部にスペースがないと取り付けや取り外しの作業が面倒になる(写真=左)。重量のある大型のCPUクーラーでは、こうしたバックプレートを採用するモデルが多い。ただし、取り付けと取り外しが簡単かどうかは、製品によって異なってくる(写真=右)

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