レビュー
» 2010年08月26日 11時30分 UPDATE

性能、駆動時間、騒音、発熱は!?:2画面タッチパネルの新感覚ミニPC――「libretto W100」を徹底検証する(後編) (1/2)

小型軽量ボディに2画面タッチパネルと超低電圧版Pentiumを詰め込んだ「libretto W100」。そのパフォーマンス、バッテリー駆動時間、騒音、発熱をテストする。

[鈴木雅暢,ITmedia]

レビュー後編は気になる部分をまとめてテスト

tm_1008_w100_2_01.jpg 「libretto W100」

 東芝の「libretto W100」は、キーボードを省く代わりに、2画面タッチパネルを搭載したユニークなミニノートPCだ。同社のノートPC事業25周年記念モデルの1つとして、2010年8月11日に発売され、特にミニノートPCやデジタルガジェットの愛好家から注目されている。

 先に掲載したレビューの前編では、独特のボディデザインをはじめ、携帯性、2画面タッチパネルと独自ツール群、ソフトウェアキーボードの使い勝手、基本スペック、拡張性についてチェックした。

 W100はミニノートPCのボディサイズにAtomではなく、Arrandaleコアの超低電圧版Pentiumを搭載したW100だけに、実際のパフォーマンスやバッテリー駆動時間、発熱、騒音は大いに気になるところだ。レビュー後編では、これらのテストによってW100の実力を明らかにしていこう。

超低電圧版Pentium U5400+SSDの実力は?

tm_1008_w100_2_02.jpg Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア

 まずはWindows 7標準の性能評価機能であるWindowsエクスペリエンスインデックスから見ていこう。そのスコアは右に示した通りだ。

 CPUに統合されたIntel HD Graphicsによるグラフィックス性能が少し低いものの、それでもグラフィックスのサブスコアは2.9をマークした。超低電圧版Pentium U5400(1.2GHz)の搭載で、プロセッサのサブスコアは3.6となっている。Atom Nシリーズでは2点台、Atom Zシリーズではモデルによって1点台もあるだけに、このサイズのミニノートとしては抜群のスコアといえる。SSDの採用により、プライマリハードディスクのサブスコアは6.4と優秀だ。

 各種ベンチマークテストは上画面で実行した。下画面はソフトウェアキーボードを表示させた状態だ。総合的なパフォーマンスをチェックするPCMark05のCPUスコアは2655をマークしている。超低電圧版Celeron SU2300(1.2GHz)を搭載したCULVノートPCよりは少し劣るが、Atom N450(1.66GHz)搭載機と比べれば1200前後高いスコアだ。SSDの効果でHDDスコアは16331と、HDDでは達成できないレベルのスコアをマークしている。なお、総合スコアのPCMarkとGraphicsは実行できないテスト項目があり、スコアが出なかった。

 性能が突出しているSSDに関しては、CrystalDiskMark(ひよひよ氏・作)も実行した。今回入手した機材に内蔵されていた62GバイトSSDは東芝製の「THNSNB062GMCJ」で、少しシーケンシャルの書き込みが遅いものの、ランダムの書き込みは十分な数字が出ており、よほど大きなファイルコピーなどをしない限り、悪影響はないだろう。ランダムリードは非常に高速で、この高速さはレスポンスのよさにつながっている。

tm_1008_w100_2_03.jpg PCMark05のスコア
tm_1008_w100_2_04.jpg CrystalDiskMark 3.0.0のスコア

 DirectX 9.0c世代の3D描画性能を評価するベンチマークテストである3DMak06のスコアは782にとどまった(解像度の設定は1024×600ドット)。DirectX 8.1世代のゲームテストであるFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3のスコアは低解像度のLow設定で1689、高解像度のHigh設定ではDirect3D関連のエラーが出て終了してしまった。

 本格的な3Dゲームをプレイできない点はAtomのシステムと同じだが、Atom Zのシステムでは3DMark06のスコアが100にも届かない。一部でDirect 3Dでの描画が利用されているようなオンラインゲームなどは多く、そういったちょっとしたゲームが遊べるか遊べないかの違いは出てくるだろう。

tm_1008_w100_2_05.jpg 3DMak06のスコア(1024×600ドット)
tm_1008_w100_2_06.jpg FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3のスコア

 なお、PCMark05の後継テストであるPCMark Vantageも実行しようとしたが、途中でエラーが出て停止してしまった。常駐ソフトに何らかの問題があるというメッセージが出たが、実用上影響がなさそうなプロセスをいくつか終了させて再実行してみても、状況は変わらなかった。

 PCMark Vantageが完走しないこと自体は実用上で大きな問題ではないが、常駐プロセスの多さは気になるところではある。W100ではハードウェアのキーボードやスイッチ類を排除したぶん、使い勝手をフォローするためのソフトウェアが非常に多く常駐しており、CPUやメモリのリソースを通常のPCより多く消費しているのは間違いない。

 レビューの前編でも少し触れたが、特に何も作業をしない状態で動作クロックをモニタしていても、最低クロックの667MHzまで下がることがほとんどなかったのもその影響だろう。

 W100がAtomではなく超低電圧版Pentiumを採用しているのも「ただでさえ遅いAtomでは、常駐ソフトの影響で余計にレスポンスが悪くなってしまい、使い勝手が悪すぎる」という理由もあったのではないだろうか。体感的にはAtom搭載Netbookよりは確実に高速だが、性能はスペックより少し割り引いて考える必要があるかもしれない。

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