博報堂DYメディアパートナーズ、電子書籍の配信支援サービスを開始

» 2010年09月17日 18時21分 公開
[ITmedia]

位置情報と連動した電子書籍の配信も

 博報堂DYメディアパートナーズは9月16日、テキスト・画像・動画などの素材を組み合わせて電子書籍を構成し、iPadやiPhone、Androidなどに代表されるスマートデバイスに配信するサービス「Rocket Press」を発表した。電子書籍市場に参入したい媒体社やコンテンツホルダーを支援するのが狙い。利用料金は10万円から。

 同サービスは、コンテンツ素材をアップロードするための専用アプリケーションと、それを格納するデータベース、配信サーバで構成される。ユーザーは専用アプリケーション上に用意されたテンプレートにテキストや画像・動画などのコンテンツ素材を登録することで電子書籍を自動構成できる。テンプレートには、雑誌やムック本のデザインパターンを多数取りそろえており、カスタムのテンプレートを含め順次拡充を図っていく意向。

Rocket Pressのサービスフロー(出典:博報堂DYメディアパートナーズ)

 生成される電子書籍はスマートデバイス向けに最適化された形で出力され、スマートデバイス側ではRocket Pressからのデータを表示するビューワアプリを介して読む形となる。このアプリの開発も同社が請け負うという。

 コンテンツには位置情報をメタデータとして付加できるため、場所に応じた動画を配信したり、位置情報に連動した地図を表示することも可能。また、コンテンツダウンロード型モデルを採ることが多い電子書籍アプリで求められるアプリ内課金の仕組みは、FEYNMANが提供する「dodaii」をベースにしたものが用意されている。

 電子書籍市場が急速に立ち上がっている中、さまざまな企業が書籍や雑誌の電子化、あるいは企業などが発行している定期刊行物等の電子化を狙ったソリューションを発表している。中には電子書籍の作成だけという企業も少なくないが、同社は配信まで手掛けることで差別化を図ろうとしている。

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