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» 2010年09月21日 18時16分 UPDATE

ITmediaアプリも対応:iPhoneで快適な日本語入力を――「ATOK Pad for iPhone」発表会

以前から開発が伝えられていたiPhone向け「ATOK」がメモアプリとして登場。作成した文章はiPhoneのシェイクでメールやTwitterなどに転送できるほか、URLスキームを利用することで外部アプリからの呼び出しにも対応する。

[ITmedia]
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 ジャストシステムは9月21日、iPhone向け日本語入力アプリ「ATOK Pad for iPhone」を発表、9月22日にApp Storeで発売する。価格は1200円。また、9月26日までは発売記念価格として900円で提供される。

 ATOK Pad for iPhoneは、同社の主力製品である「ATOK」を組み込んだメモアプリで、定評のある変換精度や推測変換機能などが特徴だ。ATOK Pad for iPhoneで入力した文章は、メールやSMS、Twitter、Evernoteに転送できるほか、カスタムURLスキームを利用することにより、外部アプリからATOK Pad for iPhoneを呼び出して利用できる。例えばその第一弾として、アイティメディアが提供する「ITmedia for iPhone」の対応(9月下旬)が予定されている(関連リリース:「ITmedia for iPhone」と「ATOK Pad for iPhone」がアプリ連携)。

og_atok_02.jpg ジャストシステム代表取締役社長の福良判昭氏

 ATOK Pad for iPhoneは、昨年12月のWindows版「ATOK 2011」発表時に開発表明があり、約9カ月を経てようやく正式発表を迎えた。発表会の冒頭に登壇したジャストシステム代表取締役社長の福良判昭氏は、「この日が来るのが待ち遠しかった。(開発表明から)時間が空いてしまったが、快適なATOKを1日でも早くiPhoneユーザーに使っていただきたいと開発を続け、いよいよiPhone向けATOKを発売できる日を迎えることができた」とあいさつ。「快適に日本語を扱える、気持ちよく文章を書ける環境を提供していきたい。どんなアプリでも言葉を扱う以上ATOKが役に立つと思っている。これからも新しい試みにどんどん挑戦していく」と抱負を語った。ちなみにATOK単独での記者発表はほぼ7年ぶりということで、今回の製品に対する同社の強い意気込みが感じられる。

og_atok_03.jpg 機能概要

 ATOK Pad for iPhoneの概要については、同製品を企画したコンシューマ事業部企画部長の佐藤洋之氏と、開発を担当したコンシューマー事業部開発部の齋藤大輔氏が説明した。当初ATOK Pad for iPhoneは、インプットメソッドとしての提供も考慮されていたが、最終的にはメモアプリとしてリリースされている。ただし、利用にあたっては、メモの閲覧や文書作成、編集だけでなく、ほかのアプリやWebサービスとの連携が想定されており、アクションボタンもしくはiPhoneのシェイク機能を使うことでメールやSMS、Twitter、Evernoteに文書を受け渡す仕組みだ。

 佐藤氏は「インプットメソッドではなく、初めてUIを備えたATOKアプリとしてのメリットを追求した」と語り、その特徴として、ATOKの名を冠するにふさわしい機能の継承、まったく新しい入力インタフェースの搭載、別のアプリ/サービスとの連携やユニークなサウンド効果、ほかのプラットフォームで使用しているユーザー辞書の同期を挙げる。

 続いて登壇した齋藤氏は、実際にデモを交えながら上記の特徴を説明。「きょう」と入力すると今日の日付が変換候補に表示される「日付入力支援機能」や、同音語が文脈に応じて正しく変換される「AI変換」、先頭の文字を入力すると変換候補を予測する「推測変換」、確定した単語を未確定に戻す確定アンドゥなど、ATOKで培ってきた高度な日本語入力機能がiPhoneでも利用できることを示した。また、デフォルトのフリック入力のほか、清濁音も一連のジェスチャー操作で入力できる「リボルバータッチ入力」や、両手操作を前提とした「ダブルトリガーキーボード」など、ATOKが初めてUIを備えたことで実現した新しい入力方式を紹介した(デモの様子は同社のサイトに動画で用意されている)。なお、各方式の入力効率は、熟練したと仮定すれば「(フリックよりも)あきらかにリボルバータッチのほうが速い」(齋藤氏)。

og_atok_04.jpgog_atok_05.jpgog_atok_06.jpg 「きょう」と入力すると今日の日付を、「いま」と入力すると現在の時間が変換候補に挙がる。また、プレゼントを「贈った」とメールを「送った」のように、同音異語が文脈から正しく判断される(写真=左)。カーソル移動や文字削除などもフリックする方向で自在に行える。文字の削除は文単位での削除も可能だ(写真=中央)。確定した文字を未確定状態に戻すの未確定アンドゥもATOKから継承している(写真=右)

og_atok_07.jpgog_atok_08.jpgog_atok_09.jpg デフォルトのフリック入力のほか、「リボルバータッチ」や「ダブルトリガーキーボード」、「QWERTYキーボード」といった複数の入力UIが用意されている。リボルバータッチは、指で文字が隠れないように扇形に文字が広がり、指を下にずらすことで濁音や拗音も一連の操作で入力できる(写真=左)。両手入力用に開発されたダブルトリガーは、左手のトリガで行を選び、右手で文字を選択する(写真=中央)。UIのルック&フィールは4種類。キー入力音としてピアノ、キータッチ、銃声、効果音なしの4種類を選べるのもユニークだ。ちなみにアプリのサイズは約17Mバイトだが、音声データにかなりの容量を割いているらしい(写真=右)

og_atok_10.jpgog_atok_11.jpgog_atok_12.jpg Windows/Mac版ATOKを利用している従来ユーザーは、これまで“育てた”辞書や定型文のテンプレートをiTunes経由でインポートできる。iPhoneの連絡先も単語として一括で読み込める(写真=左)。外部サービスとの連携は、アクションボタンかiPhoneのシェイク機能で転送先を呼び出せる。現状はメール、SMS、Twitter、Evernoteだが、今後も追加される予定という(写真=中央)。カスタムURLスキームの利用により、外部アプリ側からATOK Pad for iPhoneを呼び出すことも可能。アイティメディアのITmedia for iPhoneがいち早く対応を表明している(写真=右)

 ATOK Pad for iPhoneの動作環境は、iOS 4.0以上を搭載するiPhone 3G、iPhone 3GS、iPhone 4、iPod touch。iPad向けには(iPadの画面サイズに)UIを最適化した上位版を開発しており、現行バージョンのiPad対応は未定という。また、Bluetoothキーボードは非対応となっているが、サポート外ではあるものの、英語入力に切り替えることで動作はするようだ。今後は外部サービスの連携機能などに加えて、ユーザーフィードバックを受けて継続的にアップデートを行っていくという。また、アプリ開発者向けのページも用意し、URLスキームの具体的な実装方法やサンプルコードも公開していく。

 このほか、メモアプリ「ATOK Pad for Windows β3」も同日より提供が開始された。従来バージョン(関連記事:瞬間起動、即入力)は、CTRLキーの2度押しで瞬時に起動する単機能メモアプリだったが、今回から複数のメモを保存できるようになった。また、ヤフー検索との連携に加えて、TwitterとEvernoteとの連携機能が加わっている。年度内には正式版がリリースされ、今後はMac版も投入される予定だ。

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