動画で体感するSandy Bridgeの“相対”性能Intel Developer Forum 2010(3/3 ページ)

» 2010年09月22日 11時00分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
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IDF 2010でサーバが控えめだった理由

 IDF 2010では、Sandy Bridgeに関する数多くの情報が紹介されたが、「サーバ向けのSandy Bridge」については、それほど情報が提供されていない。IntelではSandy Bridgeのラインアップに関する情報をまだ明らかにしておらず、サーバ向けSandy Bridgeのアーキテクチャに関しても言及していない。

 米Intelバイスプレジデント PCクライアント部門(PCG)ジェネラルマネージャーのムーリー・エデン氏も、この件については「競合関係の問題もあるのでコメントできない」というだけだ。一方でサーバ向けの基本アーキテクチャについては「PC向けとは異なるものになる」「コア数はスケーラブル」「キャッシュサイズ変更などの調整は当然行う」とコメントしている。これらの話を総合すれば「サーバにはGPU機能が含まれない」「クアッドコア以上、例えば6コア以上のモデルが存在する」「キャッシュサイズの調整で複数の構成が用意される」といった可能性が考えられる。

 現在のロードマップによると、2ソケット以下のEP、4ソケット以上のEXプラットフォームに対応したSandy Bridge世代のサーバ向けCPUの提供時期は2011年後半とされている。「Romley」はIntel 6シリーズチップセットに対応したプラットフォームの名称だ。この世代からQPIもVersion 1.1となるなど、アーキテクチャが全体的にアップデートする。

 なお、4ソケット以上のSandy Bridge-EXは、前世代にあたるWestmere-EXがようやく登場したことから考えても、モデルの切り替えにはまだ時間がかかるだろう。おそらく、2ソケット以下のエントリー向けサーバからSandy Bridgeが投入され、全ラインアップでそろうのは2012年以降になる可能性もある。情報を出さないというよりも、情報を出せる段階でないというのが正しいかもしれない。Nehalem世代ではサーバを中心としたアーキテクチャ刷新だったが、今回のSandy BridgeではむしろクライアントPC向けの刷新といった印象が強い。

デスクトップPCやノートPCプラットフォームに比べて、サーバプラットフォームにおけるSandy Bridgeへの移行はゆっくりと進む。EXやEPなど2ソケット以下のプラットフォームで、2011年後半から製品がリリースされる予定だ。QPI(QuickPath Interconnect)は現行の1.0から1.1となり、ミッションクリティカル用途で必須となるRAS(Reliability, Availability and Serviceability)の機能が強化される

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